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腸内にすむ日和見菌の正体とは?

2022.05.12 23:13 更新

▽腸内細菌は、その約7割が日和見菌で占められているといわれています。日和見菌は、悪玉菌でも善玉菌でもなく、ビタミン合成など有用な働きもしますが、悪玉菌が優位な時には一緒になって有害物質をつくるとのこと。日和見菌の種類としては、主に「バクテロイデス門」と「ファーミキューテス門」の2つの種類が優勢になっているそうです。このうち、バクテロイデス門は善玉菌を好む日和見菌で、ファーミキューテス門は悪玉菌を好む日和見菌とされています。

一般的に、バクテロイデス門の細菌は「痩せ菌」といわれているそうです。この細菌が生み出す短鎖脂肪酸が「痩せ」と関わっているとのこと。短鎖脂肪酸は、バクテロイデス門の細菌が食物繊維やオリゴ糖を分解した代謝産物として生み出される酢酸や酪酸、プロピオン酸などの物質です。善玉菌であるビフィズス菌も酢酸を作りますが、腸内細菌の約7割は日和見菌なので、バクテロイデス門の細菌が短鎖脂肪酸産生の多くを担っていることになります。


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