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今年の「夏の名もなき不調」は「胃腸バテ」!?

2021.07.28 22:12 更新

▽暑さ厳しい季節がやってきた。じめじめと「高温多湿」が特徴の日本の夏。気象庁の7月~9月の3ヵ月予報でも、「今年は暖かい空気に覆われやすく、気温は北日本、東日本、沖縄・奄美で高く、西日本は平年並みか高くなる見通し」と発表され、例年にも増して熱中症をはじめとする暑さ対策が欠かせない夏になりそうだ。薬剤師とLINE上で相談して自分にあった漢方薬を配送してくれるオンライン漢方相談サービス「わたし漢方」では、これまでも、季節の変化に伴う“名前のつかない不調”を「名もなき不調」と呼び、その症状や養生法について紹介してきた。今年は早めに梅雨が明ける地域も多く、昨年や平年に比べて暑い期間が長くなっていることも影響したせいか、胃腸の不調の相談が特徴的に増えているという。

湿気が多い時期は、身体の内側にも「湿」がたまりやすくなり、「湿邪(しつじゃ)」の影響が出やすくなるとのこと。五行論の考え方では、「湿」に弱く影響が出やすい部分が、胃腸の働きを司る「脾」だとか。「脾」は、食物を消化吸収する作用、その養分を全身に巡らせる働き、また、体内の水分代謝も担う役割があるという。そのため、「脾」が弱ると、からだの水はけが悪くなってしまい、胃もたれ、食欲不振、吐き気、軟便や下痢などの胃腸の不調が出やすくなり、他にも、だるさ、冷え、むくみ、頭痛、めまいなど色々な不調が出やすくなってしまうとのこと。また、湿気が多いだけでなく、気温が上がること、台風やゲリラ豪雨など気圧変化も大きい時期で、自律神経が乱れやすいこと、冷たい物を飲む機会が増えたり、クーラーなどで冷えて内臓の動きが悪くなったりすることなども、複雑に絡み合ってからだに影響を及ぼすという。


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