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2007年03月14日
タカラバイオ、骨形成に必須なたんぱく質「活性型オステオカルシン」をブタ煮骨から抽出に成功
タカラバイオのバイオ研究所は、ブタの煮骨から、骨の形成に必須なたんぱく質「活性型オステオカルシン」(分子量、約6000)を含有する抽出物の、食品加工技術を用いた製造方法を世界で初めて開発した。この抽出物は「活性型オステオカルシン」だけでなくブタの骨由来のコラーゲンを主成分とするタンパク質群を豊富に含んでおり、骨の健康をはじめ、美容に役に立つ健康食品として商品化していく考え。また機能性食品素材としても、大量生産し、市場に供給していく予定だとしている。
ブタの肉部分を採った後の豚骨部分からは、エキスが抽出され、ラーメンのスープなどとして商品化されている。エキスが抽出された残りは煮骨と呼ばれる。日本の畜産県の代表である鹿児島県では年間7万トン程度の豚骨が生産されるという。
「活性型オステオカルシン」は骨に強固に結合しているため、これまで機能性食品素材として利用されることはなかったが、同社は骨形成に必須なタンパク質「活性型オステオカルシン」の抽出を種々検討し、同社の食品加工技術を用いて、30kgのブタ煮骨粉砕物(サンベースフード・鹿児島県曽於市から供給)から2.1gの「活性型オステオカルシン」を含有する700gの抽出物の製造に成功したという。すでに、「活性型オステオカルシン」含有抽出物の製法特許出願を行ったとしている。
骨粗しょう症は、骨分解と骨形成のバランスが崩れ、相対的に骨分解が優位となることで、骨量が減少し骨折が起こりやすくなる病態をさし、「寝たきり老人」増加の主な原因となっているという。とくに女性の場合、閉経によって骨量の減少が急速に起こるとのこと。現在、日本では約1100万人(2000年)の骨粗しょう症患者がいると推定され、70歳以上の女性では、その4割以上が骨粗しょう症の診断基準にあてはまると報告されているそうだ。
「活性型オステオカルシン」は、骨芽細胞により産生されるたんぱく質であり、カルシウムを骨に蓄積する機能があるという。「オステオカルシン」分子内のグルタミン酸残基がγ-カルボキシグルタミン酸残基に変換されたものを「活性型オステオカルシン」と呼び、活性型のみがカルシウムを骨に蓄積できることが知られている。同社が製造法を開発した豚煮骨由来の抽出物には、この「活性型オステオカルシン」が含まれるため、骨分解と骨形成のバランスを骨形成に向かわせることが期待できると説明する。また、この抽出物は水溶性であり、様々な製品形態が可能だという。
今後、同社では、同抽出物を利用した製品群の開発を進め、さらに抽出物の抗骨粗鬆症作用だけでなく、さまざまな生理活性に関する研究を進めていく考え。
[語句説明]
オステオカルシン:骨芽細胞によってつくられる49アミノ酸からなるたんぱく質で、カルシウムを骨に蓄積することで骨形成に働くとされる。
活性型オステオカルシン:オステオカルシンの分子内に3ヵ所存在するグルタミン酸残基が、ビタミンK依存性カルボシキラーゼという酵素の働きによってγ-カルボキシグルタミン酸残基に変換されたものを活性型オステオカルシンという。活性型オステオカルシンのみがカルシウムと結合して骨形成に働くことができる。
骨芽細胞:骨の中では新しい骨形成と古くなった骨分解の新陳代謝がバランスを保ちながら絶えず行われている。骨形成を担当するのが骨芽細胞であり、骨分解を担当するのが破骨細胞。骨芽細胞は骨の構成蛋白であるI型コラーゲンやオステオカルシンを合成し、血中からカルシウムとリンを取り込んで石灰化をおこすことによって骨を形成する。
骨粗鬆症:加齢や閉経後のエストロゲン不足が原因となり、骨密度(一定骨内のカルシウムとリンの量)が減少し、骨にすが入った状態を骨粗鬆症という。骨粗鬆症は自覚症状のないまま進行し、やがて大腿骨頚部や脊椎などの骨折が起きやすくなるとされる。
タカラバイオ=http://www.takara-bio.co.jp/
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