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2009年10月01日
日本更年期医学会、更年期の認知度向上に向けて「メノポーズ週間」ローズキャンペーンを開催
日本更年期医学会は9月30日、更年期についての情報を多くの人に知ってもらうべく、10月18日の世界メノポーズデーに合わせ、10月18日から24日までを「メノポーズ週間」とし、メノポーズに関する社会的な理解を深めることを目指すと発表した。発表会では、「メノポーズ週間」のポスターイラストを描き下ろした「ベルサイユのばら」の著者である池田理代子氏が、更年期について実体験を交えたトークショーを行った。
日本更年期医学会の取り組みについて、徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部発生発達医学 産科婦人科学教授で日本更年期医学会の苛原稔理事が挨拶を行った。「日本更年期医学会は、若い医師や産婦人科医以外の医師が魅力をもてる学会にすること、さらにコメデカル会員がいっそう活動しやすい学会に発展できることを目標に運営を行っている。また、2013年には第5回のAPMF(Asia Oceania Menopause Federation)の日本開催が決定した。今後はアジアとの連携を深め、学会を盛り上げていく」と、現在と今後の活動を説明。「更年期医療の裾野を広げていくため、更年期医学で活躍する様々な分野の人を対象に認定制度を昨年から実施している」と、更年期の理解に向けた制度づくりも行っているという。
また、苛原理事は、「更年期のホルモン補充治療法(HRT)に関する『HRTガイドライン』を発行。5000部作ったが4000部をすでに完売し、好評を得ている。HRTの正しい知識を習得するきっかけとして、この分野に関わる人だけでなく、一般の人にも読んでもらいたい」と、更年期医療に従事する人だけでなく、一般の人にも更年期について理解を深めて欲しい考えを示した。
続いて、2009年「メノポーズ週間」の概要について、東京歯科大学市川総合病院産婦人科教授で日本更年期医学会の高松潔代表幹事は、「まず、メノポーズとは、閉経および更年期について意味する」と、直訳の閉経以外に日本では更年期の意味もあるとのこと。「日本の女性の平均寿命は86.05歳と世界で最も長生きする。一方、閉経年齢は50.54歳となっている。人生の約1/3は閉経後の人生ということになる。この女性のターニングポイントであり、将来の健康を左右するメノポーズの時期をいかに過ごすかを考えることが『メノポーズ週間』を設立した理由だ」と説明する。
「『メノポーズ週間』の認知を高めるとともに、この週間をきっかけに、女性自身が更年期ケアへの理解・関心を高めてもらうことを目的に、ローズキャンペーンを行う」とのこと。今回「ローズ」(バラ)をキーコンセプトとして、“メノポーズをバラ色にすごすためにパートナードクターを持ちましょう!”“ホルモン補充治療法(HRT)は更年期をバラ色にすごすための選択肢です”といったキャッチコピーを設定し、「メノポーズ週間」を盛り上げていく考えだ。さらに「『メノポーズ週間』のポスターを作成。イラストには『ベルサイユのばら』の著者である池田理代子先生に、同主旨に賛同してもらい、書き下ろしてもらった」と、日本更年期医学会の会員を中心にポスターを配布、掲示するという。
「メノポーズ週間」ローズキャンペーンを盛り上げるため、今回特別トークショーを実施。「メノポーズ週間」のポスターイラストを書き下ろした池田理代子氏を迎え、静岡県立大学短期大学部看護学科教授で日本更年期医学会の河端恵美子幹事が、対談パートナーを務めた。池田氏は、今回のポスターのデザインについて当初悩んでいたとのこと。「年齢的には、かげりの時期であるが、この先も美しくという感じを表現しようと思い、髪の毛も虹色の女性をデザインした」と、更年期の女性を池田氏独自の表現で仕上げたという。
池田氏は、自らも更年期を経験。「40代になってから、初めは喉に違和感を感じ、最初はがんだと思った。しかし、耳鼻咽喉科を訪ねても異常がないといわれ、食道も問題はなかった」と、初めはその症状にとまどったとのこと。「その後、ホットフラッシュが起きて、自殺願望に襲われるようになった。その時、たまたま更年期障害に関する本に出会い、HRT治療のことを知った。この本をきっかけに、医師に相談し、更年期と診断された」と、典型的な更年期障害を体験し、その当時は多く悩み、苦しんだという。
「更年期障害の治療がスタートするのだが、主治医は治療方法についてしっかり説明してくれたので、受け身な治療にならず、病気を克服するという意識につながった。具体的には、HRTは、長く投与すると、乳がんや子宮がんなどの発症リスクがある。また、仕事柄しっかり眠れず困っていた時、睡眠薬を服用するという選択肢があるが、もしかしたら寿命を縮めてしまうかもしれない。しかし、現在の生活の質を向上し、しっかりした仕事ができるというメリットもある、と説明されると納得してその薬を服用することができた」と、よい医師に巡り会えたことが、池田氏の更年期障害の克服につながったようだ。
一方、池田氏は、その当時、更年期であることを公に発言するのはおろか、身近な人に相談することもできなかったという。「『ベルサイユのばら』でもオスカルが更年期ですか、とからかったようなセリフがあるのだが、自分がいざ経験すると、軽はずみなセリフであったと感じ、なかなか相談できなかった。初潮も汚いというイメージで育った世代なので、閉経はもう女性ではないのでは?と感じていた。しかし、NHKの番組でカミングアウトしたところ、多くの反響があり、つらい思いをしている人がたくさんいることがわかってくると、誰にでも訪れるもの、と捉えられるようになった」と、話してみると相手もオープンになると述べていた。池田氏は最後に、「更年期でその後の人生を考えたときに、何かやり残したことはないかと考え、音楽を学びたいと発起し、現在音楽大学に通っている。更年期がなかったら考えられなかったこと。更年期だからといって後ろ向きにならず、これからの人生の質を高めることを目的に、前向きに生きて欲しい」と、力強いメッセージを送った。
日本更年期医学会=http://www.j-menopause.com/
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