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2009年04月16日
J&J、頸動脈狭窄症に対する新たな治療法であるCASの最新状況についてプレスセミナーを実施
ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカルカンパニー(以下、J&J)は、頸動脈狭窄症に対する新たな治療法「頸動脈ステント留置術(Carotid Artery Stenting:以下、CAS)」が昨年4月に保険収載されてから1年を迎えたことを機に、「CASで変わった日本の頸動脈狭窄症の治療」と題して、神戸市立医療センター中央病院の脳神経外科 脳卒中センター部長 坂井信幸先生による講演を開催した。
「頸動脈狭窄症とは、脳に血液を送る首の部分にある頸動脈に動脈硬化が起こり、血管が狭くなったり詰まったりする病気。これによって、脳に十分な血液が行き渡らなくなったり、病変部のコレステロールや血の塊などが脳の血管に流入して、言葉が出にくい、手足がしびれる、手足が動きにくくなるなどの症状があらわれ、重篤な場合は、脳梗塞を引き起こす」と坂井先生は説明する。日本では、脳血管疾患による死者が死者全体の約8人に1人(年間約13万人)(2004年厚生労働省大臣官房統計情報部調べ)に迫っているという。
頸動脈狭窄症の治療には、内科療法として、脳梗塞の原因となる血栓をつくらないようにする薬物を経口投与する方法がある。しかし、「狭くなったり、つまったりした血管そのものの状態を改善することはできない」と坂井先生は指摘する。これに対し、外科療法の頸動脈内膜剥離術(CEA:Carotid Endarterectomy)は、コレステロールなどが付着して分厚くなった血管内側の壁の部分を切開して取り除き、血液の流れを回復させる方法。CASが登場するまでは、これが一般的な治療法だった。「CEAでは、全身麻酔した患者の首横部分をメスで切開し、顕微鏡下で血管内に溜まったコレステロールや血栓などの塞栓物質を取り除いた後、縫合するが、患者の全身疾患や頸動脈分岐部の位置などの条件により、CASの方が有利な場合がある」と坂井先生は力説する。
CASは、動脈硬化症で狭くなった頸動脈を、ステントを使って内側から押し広げ、血管壁をスムーズにして脳梗塞を防ぐ治療だ。手順としては、足の付け根から、ガイディングカテーテル(細い管)を病変部の手前の頸動脈に挿入し、その中を傘型のフィルターがしまい込まれたカテーテルを病変部の遠位部(脳側)に送り込む。次に、カテーテルを引き抜き傘型のフィルターを開くとのこと。そして、血管をバルーンで拡張させるという。傘型のフィルターを開いた状態で、自己拡張型ステント(形状を記憶する金属製の網状の筒)を内側から留置し血管壁に密着させる。その際に、血管内に飛散した血栓やプラークなどの塞栓物質が脳に流入するのをこのフィルターが防ぐという。最後に傘型のフィルターを閉じて引き抜いて終了となる。「CASであれば3~4日の入院で済む治療」と坂井先生はいう。
ステントやカテーテルといったCASに使用する医療機器は、2006年9月に米国でFDAの承認を取得している。米国では、頸動脈狭窄症の患者数年間約20万症例のうち、約3万5000症例の患者にCASを適用。日本では、2007年9月28日に厚生労働省から薬事承認取得後、先進医療の中でも「保険適用する優先度が高い新規技術」に位置づけられ、昨年4月1日に保険償還が適用された。
臨床試験における有用性と安全性について、坂井先生は、「米国での多施設無作為比較試験『SAPPHIRETrial』で、CASは、CEAに劣らないことが証明されている」と説明。「具体的には、治療後30日以内の死亡、脳卒中、心筋梗塞と治療後31日から360日以内の死亡、同側性脳卒中の発生率は、CASで12.0%、CEAで19.2%となり、重度の頸動脈狭窄症とCEAの危険因子を有する患者において、CASはCEAに劣らないことが証明された」という。
J&Jコーディスエンドバスキュラーシステムズジャパンでは、CASのステントシステムとして、頸動脈用ステント「PRECISE」(販売名:頸動脈用プリサイス)および、遠位塞栓防止用デバイス「ANGIOGUARD XP」(販売名:アンジオガード XP)を昨年4月の保険収載と同時に発売。関連学会と協働し、CASの実施における安全性の確保と向上を目指した活動を実施しているとのこと。マーケティング部 桜井恵子ディレクターは、「長年にわたる研究成果から、頸動脈狭窄症に悩む患者に対し、新たな治療の選択肢を提供できるように、今後も様々なサポートを行っていく」と述べている。
ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカルカンパニー=http://www.jnj.co.jp/jjmkk/
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