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2009年07月08日

J&J、子宮筋腫や子宮内膜症など婦人科良性疾患の概要や腹腔鏡手術などのプレスセミナーを開催

 ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカルカンパニーは、婦人科良性疾患(子宮筋腫・子宮内膜症・卵巣嚢腫(のうしゅ))に対する啓発活動として、近畿大学医学部 産科婦人科学教室 教授 星合昊先生と順天堂大学医学部付属順天堂医院 産婦人科 准教授 北出真理先生を迎え、同社が6月に実施した「働く現代女性の婦人科良性疾患の意識」調査結果の発表、婦人科良性疾患の概要や治療法、シミュレーターによる腹腔鏡手術の体験会を7月7日に実施した。

 現代女性は、社会進出の広がりとともに、出産の高齢化、不規則な生活やストレスなどによって「婦人科良性疾患」を発症する女性が増えているといわれている。子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫などの「婦人科良性疾患」は、少なくとも4人に1人の成人女性がもっているとされ、妊娠、出産、月経時やさらに日常生活まで影響をおよぼす可能性がある疾患とされている。

 この「婦人科良性疾患」が疑われる兆候について、同社が6月に実施した「働く現代女性の婦人科良性疾患の意識」調査から星合先生が解説。「毎月、生理痛のため鎮痛剤を飲んでいる(28.2%)、生理痛が以前よりひどくなっている(21.2%)、生理時の出血量が多くなっている(12.0%)、生理時の出血量が長くなっている(8日以上続く)、生理時に鎮痛剤を飲んでも痛みが治まらない(7.6%)など、アンケートでは実に50.6%の女性に婦人科良性疾患が疑われる兆候がみられた」と、多くの女性が生理で悩んでいることが浮き彫りとなった。「しかし、婦人科良性疾患への理解は低く、症状や治療法まで知っているのはわずか1~2割だった」と認知度の低さに星合先生は懸念を示していた。

 今回の調査結果を受けて星合先生は、「みなさんの生理は正常ですか?という問いに対し、しっかり答えられる女性が少ない。つまり自分の生理をしっかり把握することが婦人科良性疾患の発見にはとても重要」と説明する。「具体的には、月経の回数が多かったり、逆に少なかったり、量が多かったり、量が少なかったり、月経痛がひどかったりする人は、婦人科良性疾患が疑われる」として、月経の異変は病気のサインであると力説していた。

 さらに、星合先生は婦人科良性疾患について解説。「婦人科良性疾患には、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫がある。子宮筋腫は、症状として、月経困難症、月経過多による貧血、不正性器出血などがある。大きく腫れ上がり、3cmほどでも手術には輸血が必要になる。治療法は、薬物療法と手術療法があり、手術では、子宮筋腫核出術と子宮全摘出術がある」という。「子宮内膜症は、月経時にいつもお腹が痛い状態。その他、性交時や排便時などにも激痛があるのが特徴だ。また、不妊症になる場合が多い」とのこと。「卵巣が大きくなる卵巣嚢腫は、初期症状がなく、悪性腫瘍との鑑別が困難なため、嚢腫をとってみないとわからないというやっかいな疾患」と解説してくれた。

 最後に星合先生は、「悪性腫瘍は生死と関連があるため、話題にもなりやすい疾患だ。しかし、日常生活のQuality of Life(QOL)の妨げになっているのは、大部分が良性疾患である」と指摘。「“周りの人も月経が遅れる、痛いといっているので、それが当たり前なのでは?”と思わずに、1年前に比べて、月経に痛みや期間・量に変化がある。さらに2~3年前に比べて変化があるという人は、ぜひ検査を受けて欲しい」と訴えていた。

 続いて、北出先生が、婦人科良性疾患の実態と腹腔鏡手術について解説してくれた。「腹腔鏡手術とは、腹部に5~12mmの小さな穴を開けて行う手術。腹腔内に炭酸ガスを注入し、光源で明るくした腹腔内をモニターで確認しながら行う。お腹を切るわけではないので、傷も少なく美しい手術ともいわれている」と、他の手術に比べて外傷が少ないのが特徴とのこと。

 「ただし、腹腔鏡手術は、手術創が小さく美容的で、術後の癒着が少なく、入院期間も短くて済み、社会復帰が早いというメリットがある反面、腹腔鏡システム自体が高額で、使い捨ての器具がほとんど。手術には多くのスタッフが必要で、手技を習得するのに非常に時間がかかる。また、腹腔鏡手術の医療事故は大きく報道されるなど弾圧が厳しい」として、患者には優しいものの、医師や医療施設にはデメリットが大きいのが現状だという。「腹腔鏡手術は簡単な手術ではないため、安全性の目安として、婦人科内視鏡技術認定医制度を発足した。認定取得へのハードルはかなり高くなっているが、年2回のトレーニングなどの講義への参加は増加傾向にある」と、正確な腹腔鏡手術が行える医師の増加に対するアクションが活発化してきているようだ。

 北出先生の順天堂大学では、2種類の腹腔鏡手術があるとのこと。「検査と軽い手術が目的の2~3mmのスコープを使用したもの。そして、手術が目的で10mm径のスコープを使用し、4泊5日の入院が必要なもの」だという。「子宮筋腫での腹腔鏡下筋腫核出術では、筋層を切開し、筋腫核出し、筋層を連続縫合する。子宮内膜症での腹腔鏡下ダグラス窩閉塞に対する手術手技では、直腸前壁の剥離をし、索状毛用編の摘出、結節業編の摘出を行う。卵巣嚢腫には、卵巣を残す卵巣嚢腫摘出術と卵巣・卵管ごと摘出する付属器切除術がある」と、具体的な手術法についてビデオやシミュレーターなど交えながら解説してくれた。

 腹腔鏡手術についての患者アンケート(2003年10月~2004年8月までに施行した620例)の結果では、「負担が大きいと思われる行動ほど復帰まで時間がかかっていたが、手術後に家事は5日、入浴は9日、仕事は11日で行えるようになったと回答していた」と腹腔鏡手術が患者にとって負担が少ない手術であることが浮き彫りになった。「しかし、入院期間については、もう1日入院したかったという回答が多数あったので、3泊4日から現在の4泊5日とし、術後の処置や観察がゆとりをもって行えるように改善した」として、患者の意見を積極的に取り入れていると北出先生は説明した。

 北出先生は、腹腔鏡手術について「低侵襲で美容的である反面、難易度が高いため医師の手技の習熟には多くの時間を要する。腹腔鏡手術のデメリットや合併症のリスクも十分に理解した上で、腹腔鏡下手術が可能かどうかを見極めていく必要がある」と、必ずしも、どんな場面においても婦人科良性疾患にとって効果的な手術ではないと述べていた。

[働く現代女性の婦人科良性疾患の意識調査の概要]
対象およびサンプル数:首都圏在住の働く女性500名(20~40歳代)
方法:インターネット調査
実施時期:6月

ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカルカンパニー=http://www.jnj.co.jp/jjmkk/
婦人科疾患に関する情報サイト「婦人科info」=http://fujinkainfo.jp/


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