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2010年02月26日
伊藤園、口腔白板症患者に対する臨床試験で緑茶が口腔癌の予防剤として有望であることを確認
伊藤園の中央研究所は、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのWaun Ki Hong(ワン・キ・ホン)教授、Anne Tsao(アン・タオ)博士らとの共同研究で、口腔白板症として知られる、口腔癌の予備軍である前癌病変をもつ患者に対して行った臨床試験によって、緑茶エキスが口腔癌の予防剤として有望であることを見出した。この試験結果の詳細は、米国癌学会の専門誌「Cancer Prevention Research(キャンサー プリベンション リサーチ)」2巻、11号に掲載されている。
緑茶の飲用と癌との関連については、これまで多くの疫学研究が行われているという。さらに、緑茶抽出物や緑茶の主要成分であるカテキンについては、実験モデルで、さまざまなタイプの癌の発症や転移を抑制することが報告されているとのこと。しかし、発癌リスクの高い人々に緑茶成分を投与して癌予防効果を確認した報告は、ほとんどないと指摘する。今回、緑茶の予防剤としての効果を高リスク患者群で試験するため、口腔癌の前癌病変である口腔白板症患者に、癌予防研究用に開発した緑茶エキスを投与し、有効性を調べたとのこと。なお、この緑茶エキスは、緑茶(茶葉)からの自然抽出液を使用したものとなっている。
口腔白板症と診断され、同試験の参加を同意した41名の被験者を対象に試験が行われた。被験者は、緑茶エキスの用量が、体表面積1m2あたり0(プラセボ群)または500mg、750mg、1000mgのいずれかになるよう無作為に振り分けられ、1日3回、12週間にわたって緑茶エキス含有(または非含有)カプセルを摂取した。また、緑茶エキスを投与する前と投与開始12週間後に、口腔内の病変の一部をバイオマーカーの測定のために採取した。緑茶エキスが口腔白板症に対して有効であったか否かについては、臨床学的評価(病変の縮小)と組織学的評価(悪性度の改善)によって判定した。
その結果、最大用量(1000mg/m2)およびその次の高用量(750mg/m2)を摂取した被験者群では、58.8%で病変の縮小が見られ、臨床的な改善が確認できたのに対し、最小用量群(500mg/m2)では、36.4%、プラセボ群は18.2%だった。
また癌の増殖に必要な血管新生に関するバイオマーカー(VEGF:血管内皮増殖因子)に関しても、緑茶エキス投与群で改善傾向が示された。
以上の結果から、今回の研究で、緑茶が口腔癌の予防剤として有望であることを確認した。MDアンダーソンがんセンター腫瘍医学部長のWaun Ki Hong教授は、同研究成果について、「長期間の投与における緑茶エキスの有効性と安全性を確立するためには、さらに大規模な試験が必要ではあるが、同試験結果は、緑茶の、口腔癌のリスクが高いヒトに対する予防剤として、その将来性に大きな希望を与えられるもの」とコメントしている。今回の結果を受け、今後さらに、緑茶と口腔癌発症リスクの高い患者に関する研究を進めていくとしている。
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