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2009年05月28日

ダノン健康・栄養普及協会、現代女性の栄養知識調査を実施、誤った栄養知識の実態が浮き彫りに

 ダノン健康・栄養普及協会は、3月に全国の20代~50代の女性722人を対象に「現代女性の栄養知識調査」を実施した。その結果、女性の誤った栄養知識の実態が浮き彫りとなった。そこで今回、同調査結果から、とくに日本人女性に不足しているといわれるカルシウム摂取の重要性について、「栄養知識の偏りにみる現代女性の健康課題」と題したマスコミセミナーを、女子栄養大学の上西一弘教授と管理栄養士の山口律奈先生を招き実施した。

 同協会は、1998年12月にフランスの食品会社ダノン・グループによって設立され、食に関する研究支援や、健康と栄養に関する様々な情報を専門家に提供することを目的としている。今回、「現代女性の栄養知識調査」を実施し、その結果から示唆された20~30代女性の問題点と、それにともなう健康課題を提起し、現代女性の健康に必要な正しい栄養知識をもつことの重要性を訴求するためにセミナーを開催したという。

 今回のセミナーでは、20~30代の働く女性を対象とする「女のたしなみ 大人の栄養学」などのセミナーで講師を務める管理栄養士の山口律奈先生が、「現代女性の栄養摂取状況と知識の問題点~大人の女性のための栄養学~」をテーマに基調講演を行った。まず、山口先生は「国民栄養調査」から「若い女性のエネルギー摂取量が非常に低く、年々エネルギー充足率は減少傾向にある」と指摘。「エネルギー摂取量が低いため、痩せた若い女性も増えている。しかし、痩せているにもかかわらず、ダイエットをする女性も多いので、しっかりとした栄養学を学ぶ必要がある。これは大人の女のたしなみだ」と力説する。

 そこで、山口先生が主催する栄養学講座の受講者の20代女性、30代女性、40代女性それぞれの食生活を紹介。40代女性は、主食・主菜・副菜・汁といった食事を朝・昼・夕と3食しっかり食べているのに対し、20代の女性は、まともな食事は昼のお弁当程度で、ほとんど食べておらず、1日に必要とされているエネルギーを摂取できていなかった。30代の女性は、エネルギーはしっかりとれているものの、その内容は、ワインやお菓子が大半を占めているという有様。これについて山口先生は、「現代女性が栄養学をしっかり学ぶ機会がないことが、乱れた食生活につながっている」と説明する。

 また、山口先生は「若い女性は、とくに栄養に関する思い込みが強い。例えば、植物性食品は体に良くて、動物性食品は悪いなど。植物性食品・動物性食品には、それぞれメリット、デメリットがあったり、若い頃のダイエットは骨量に悪影響を及ぼすことなどを知っておく必要がある」と、正しい栄養知識を身につける努力を積極的に行って欲しいと訴えていた。

 次に、「栄養知識調査からみるカルシウム摂取の重要性」と題して女子栄養大学 栄養生理学研究室の上西一弘教授がセミナーを実施した。「現代女性の栄養知識調査」によると、「ダイエット」や「美肌対策」「アンチエイジング」といったことに興味・関心を示しているのに対し、「骨粗しょう症予防」への関心は非常に低いことがわかった。また、1日に必要なエネルギー量を少なめに思っている人が多く、回答者のBMI(身長と体重のバランス)を必要エネルギー量の回答とクロスしてみてみると、痩せ型の人で約10%、バランスのよい体型で約30%の人がエネルギーをとりすぎていると回答していた。上西先生は、「こうした人たちが問題で、今の体格がよいのか悪いのかということからきちんと知ってもらう必要がある」と警告する。

 カルシウムの摂取については、1日あたりに必要なカルシウムの摂取量がわからないと回答した人が77.7%に達し、知っていると回答した人でも50%が600mg未満と回答するなど、カルシウムに関する知識が不足していることが浮き彫りとなった。ちなみに、1日あたりに必要なカルシウム摂取量は年齢によって異なるが600mg~800mgとなっている。カルシウムの実際の摂取状況では、上西先生などのメンバー考案のチェックシートで回答してもらった結果、70%以上の人が基準に足りていないことがわかった。さらに、BMIが痩せ型で、1日1~3食しか食べないとする人や朝食を抜く人、夕食は外食が多い人は、カルシウムの摂取量が少ない人が多かった。骨密度測定経験は、年齢が若い人ほど経験率が少なかった。上西教授は、「骨密度を測ると、自分自身のカルシウム摂取量が足りていないことに気づくため、若いうちにぜひ測定して欲しい」と、カルシウム摂取における骨密度測定経験の重要性を述べていた。

 
 また上西教授は、「骨量は10代に一気に増え、20代~50代では安定期を迎える。そして、閉経後、一気に骨量が下がるというサイクルになっている。このため、若いうちに骨量を引き上げることができれば、骨粗しょう症を防ぐことができる」と説明。「若くはないという人は、カルシウム吸収効果が期待できる運動などを積極的に行って、骨量の減少を抑える努力が必要」とのこと。
 
 今回の結果から、「改めてカルシウム摂取量が不足している女性が多いことが明らかになるとともに、とくに女性に重要なカルシウムの知識をはじめ、正しい栄養の知識や情報を得る教育の機会があまりないという課題も見えてきた。そのため、教育の重要性や正しい情報の発信などを通じて、自分のカルシウム摂取状況を知ってもらったり、骨密度を測定してもらうことが重要だ」と提言していた。さらに、「若いときに骨を増やし、成人期以降その骨量を維持するためには、カルシウムだけでなくタンパク質やビタミンD、Kなどの栄養摂取と運動も重要である。したがって、食生活、身体活動などを含めたライフスタイル全般について見直していくことも必要だ」と、カルシウムだけにこだわった食生活では不十分であるとも指摘していた。

ダノン健康・栄養普及協会=http://www.danone-institute.gr.jp/


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