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2009年09月30日
ワコール、オリジナル乳がん検診車「AIO(アイオ)」を導入し女性をバックアップ
ワコールは9月30日、社会貢献活動の一環として新たに開始する乳がん検診サポート事業の発表と、同社オリジナルの乳がん検診車「AIO(アイオ)」の発表会を東京タワーで開催した。
「当社では、女性の顧客を多く抱えているが、年々我が国の乳がん発症率が増加している。こうした現状に対し、何かサポートできないかと考えていた中、『イーク丸の内』の大石佳能子さんが、TVで乳がん検診の活動について語っているのを見て、一緒にやれることはないかと考えたのが乳がん検診サポート事業を始めるきっかけだった」と、同社の塚本能交社長は語る。
「当社が2002年から行ってきた『ピンクリボン活動』の中で、多くの女性は、乳がんについて、どこで検査をすればよいのかわからないなど、早期発見する初期段階での情報やインフラ不足が課題であることがわかってきた。今回、こうした課題を解消するために、乳がん検診車を導入した。そして、1人でも多くの人が早期発見をしてもらうと同時に、乳がんに対する理解を深めてもらいたい」と塚本社長は述べていた。
次に、同社のブレストケア活動計画と乳がん検診サポート事業について、同社取締役の大谷郁夫総合企画室長から説明があった。
「当社は2002年秋から、乳がん撲滅活動である『ピンクリボン活動』を開始し、日本対がん協会への寄付や、ピンクリボンイベントへの協賛などを行っている。この活動に先駆け、1974年から術後のアフターケアを目的とした社会事業としてリマンマ事業を展開。パッドやブラジャー、水着などの製品開発・販売を行ってきた。1993年からは、各地域にスタッフが出向き、乳房を手術した女性向けの採寸・試着・個別相談などを開催し、今日までに延べ125回を数えている」と、乳がん撲滅について積極的に取り組んできたという。「こうした活動を通じて、乳がん受診者の行動・受け皿不足という問題点がわかった。そこで、乳がん検診の受診者を増やすために『AIO(アイオ)』という乳がん検診車を導入した」と、乳がん検診の受診者を増加させることが、早期発見、早期治療につながると判断したと説明する。「当社は、検診事業を直接行うことができないため、『イーク丸の内』をパートナーに迎え、乳がん検診サポート事業を展開していく」と、「イーク丸の内」を通じて「AIO」を活用していくとしている。
女性のためのヘルスクリニックである「イーク丸の内」は、女性スタッフによる、女性特有の疾患に注力した検診機関。大学病院並みの高度な機器および検査で、女性特有の疾患である、乳がん、子宮がんの早期発見を目指している。また、丸の内という立地のため、女性のライフスタイルを支援する総合的な外来治療を展開しているという。ワコールの乳がん検診サポート事業における「イーク丸の内」の役割について、大石佳能子総事務長は、「イーク丸の内で受診した人の9割は次回も受診したいといってくれるなど、女性に信頼される検診機関となっている。しかし、時間や場所の制約があって受診できないという女性は多い。こうした女性に対し、サポートできないかと考えていたところ、ワコールから話があり、乳がん検診車を活用できることになった。女性が多く働く企業や主婦などが集まるショッピングモールに設置して、1人でも多くの女性に受診してもらいたい」と、ワコールとイーク丸の内の思いが合致した形でスタートする事業であることを強調した。「検診車のスタッフも女性とし、撮影画像はイーク丸の内で読影する体制を確立している」と、「AIO」は、「イーク丸の内」で受診する場合と全く遜色のない検査内容になっていると大石氏は説明していた。
最後に、ブレストケアの現状と早期発見の重要性について、聖路加国際病院 ブレストセンター長 乳腺外科部長 中村清吾先生が講演を行った。「世界では100万人の人が乳がんにかかっている。そして、年間40万人以上の人が亡くなっている。発見が遅れた場合は非常に危険な病気だ」と警鐘を鳴らす。「乳腺の小葉という部分の管を伝ってミルクができるが、その管に乳管という場所があり、そこに乳がんができる」と、具体的な乳がんの構造を説明。「乳がん検診には、マンモグラフィ検診という乳腺を撮影する方法があるが、30代の女性は乳腺がしっかりしているので、マンモグラフィ検診ではない検査法を推奨している」と、年代によって有効な検査法があると中村先生は述べていた。「乳がんは、がんになる前に石灰化する。その時点で発見できれば、乳房を手術せずに済むケースもある」と、悪性になる前に見つけることの重要性も説いていた。
「乳がんの受診率という点では、米国が70%であるのに比べて、日本は10%台にとどまっている。そして、米国は受診率の上昇と反比例して、死亡率は減少している。一方、日本の乳がん死亡率は年々増加している」と、欧米に比べて低すぎる受診率が、乳がんの死亡者数を増やしている理由だと中村先生は力説する。「受診率の低さは、インフラ面の不足が影響していることは否めない。毎日乳がんの手術を行っている病院では、受診者に対して満足な対応ができない。そこで、検診設備が整っているクリニックと連携しながら受診率の向上に努めてきたが、可動式の乳がん検診車が登場することで、場所と時間を選ばず検診できるようになるため、受診者が増加するのではないか」と、「AIO」の登場をきっかけに乳がん検診の受診率が増加することを期待していた。
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