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2007年07月08日
富士経済のトイレタリー用品の調査結果、合成洗剤市場は4年ぶりに前年を上回り1500億円に
富士経済は、低価格化が沈静しはじめ、低迷から脱しつつあるトイレタリー用品市場の調査を4~8月にかけて行い、トイレタリー用品89品目の市場動向を調査・分析している。今回、「衣料」、「スキンケア」、「ハウスホールド」の3分野31品目について調査した。その結果、06年の合成洗剤市場は4年ぶりに前年を上回り1500億円に達し、07年もプラスの見込み。06年の柔軟仕上剤市場は過去最大の02年を上回り536億円に達し、07年も3.4%増の見込みであることが明らかになった。なお、詳細を「トイレタリーグッヅマーケティング要覧2007 No.1」にまとめた。
合成洗剤は、環境汚染防止から1980年代以降無リン化が進められ、1990年代に入ると少量で同じ洗浄力をもつコンパクト化が図られた。2000年以降は、漂白、除菌、柔軟剤入りなどの高付加価値商品が増加したとのこと。洗濯機は、ドラム式の普及や節水型、大型化が進んでいることから、液体タイプが伸びているという。また、衣類の傷みの軽減や香りも重要な要素になっていると指摘する。
激しい競争によって店頭価格は低下し市場が低迷していたが、原油価格の高騰、洗浄力+付加機能という高機能高価格商品の拡充などから、店頭価格の下げ止まりがみられるとのこと。2006年は、粉末に比べ高価格の液体タイプが主要ブランドに出揃い、普及したことで市場の縮小が止まった。液体タイプは、全自動式やドラム式洗濯機の普及や節水、冬場の溶け残りがないことなどから、2004年以降増加し、2割を占めるまでになっているという。粉末タイプは、液体タイプへの移行によって縮小しているが、8割近くを占めており、洗浄力や価格面の優位性から急減することはないと考えられ、消費者は粉末タイプと液体タイプを汚れや季節などで使い分けていくとみられるとの見解を示す。
2007年3月に発売されたライオンの「トップ風合い感」は、1ヵ月で販売個数300万個と好調なスタートを切っている。柔軟剤入りの粉末タイプでの競合品との差別化として、“衣類の風合いを洗って守る”を訴求したことがヒットにつながっていると分析。P&Gジャパンは、「アリエール」(粉末/液体)に、漂白活性剤強化による洗濯槽のカビ防止機能を付加し、さらに高機能化を図った。また、衣料用関連商品での香りニーズの高まりから、2007年春にP&Gジャパンは「ボールド フレッシュフローラル」(粉末)、ライオンは「部屋干しトップ ウォーターリリー」(粉末)を数量限定で発売した。
合成洗剤市場は、粉末/液体の剤型別、除菌、漂白、柔軟効果などの機能別、香りの訴求などで新製品が発売され商品数が増えており、また消費者も新製品に興味をもち購入していることから、これまでの価格訴求による市場縮小に歯止めがかかり、市場は活性化していると指摘する。液体タイプの伸び率は今後鈍化していくとみられるが、レギュラータイプ(除菌や漂白効果などのない洗浄のみのタイプ)は価格訴求の一方で高機能高価格商品が徐々に増加していることから安定した市場で推移すると予測される。
柔軟仕上剤市場は、2006年が536億円に達し、2007年が554億円と予測する(前年比103.4%)。
柔軟仕上剤は、衣類の柔軟効果や冬場の静電気防止効果から、衣類の抗菌、消臭、防臭そして香りなどの機能が付加され、通年使用による消費量の増加や香りの種類を増やした新製品の発売などによって、2006年の市場は5%近く成長し536億円と過去最大の2002年を上回る市場となった。衣類の防臭効果に香りの効果が加わったことで、商品のリニューアル時にはフローラルやシトラス、ハーブ、せっけんなど、フレグランス訴求の高いものから気分の訴求まで、新しい香りの商品が追加されているという。香りの種類の増加、商品数の増加から、店頭が活性化し消費者の購買意欲がかき立てられ市場が拡大しているとみられる。柔軟仕上剤は、レギュラータイプ、濃縮レギュラータイプ、吸水性濃縮タイプの3つに分けられる。省スペース型の濃縮レギュラータイプは全体の8割以上を占め、2006年は前年比7%増の454億円の市場となっているとの見解を示す。
衣料用消臭スプレーは、2006年では176億円に達し、2007年では188億円を見込んでいる(前年比106.8%)。
主に衣料の消臭機能を訴求したスプレータイプの商品が対象。衣料の消臭では、先発ブランドの「ファブリーズ」(P&G ジャパン)が市場の大半を占めてきたが、2005年秋に花王が「リセッシュ」を、2006年秋にライオンが「ルック きれいのミスト 布製品用」を投入し3強対決の構図となっている。
各メーカーは、香りの追加やリニューアルを頻繁に行い商品鮮度の維持に努めており、消費者の衣類全般に対する防臭や消臭、香り需要の増大から、2006年の市場は前年比4.6%増の176億円となった。2006年にライオンが「ルック きれいのミスト 布製品用」を新発売したことや、ニッサン石鹸が「スプレシア」で新規参入したことも拡大の要因となっていると分析する。消費者は、消臭機能に加えて、香りを重視しているため香りのバリエーションが拡がっており、フレグランス効果から気分への作用などブランドごとに切り口を変えて訴求している。
衣料用消臭スプレーでは、無香料を好むユーザーがいる一方で、香りを重視するユーザーが増えていることから、“やさしい”“さやわか”といった訴求でのリニューアルや、香りの追加が増えているという。商品数が増えたこともあり、衣類の消臭から、除菌、空間消臭、寝具/ソファなど使い方、使用場所、シーンなどの切り口を変えた訴求による消費者需要の取り込みを図っている。衣料用消臭スプレーは、消費者ニーズに沿った改良や香りの追加によって、今後も市場は拡大し、また、リピート需要を維持するために、使用シーンの提案や梅雨などの需要期に集中した広告投入など、継続した販促活動によって需要喚起を図っていくとみられる。
汗拭きシート市場は、2006年が80億円に達し、2007年が90億円を見込む(前年比112.5%)。
汗拭きシートについては、顔や体の汗・皮脂をふき取り、清浄や爽快感を訴求したウェットティッシュタイプの化粧品類を対象とし、制汗効果を訴求した医薬部外品の商品は含まない。シート剤型の商品は顔用、体用に大きく分けられ、顔用については化粧品扱いとなっているが、体用については医薬部外品(対象外)と化粧品が混在している。
汗拭きシートは、制汗剤と同様夏場が最需要期である。制汗剤は女性の割合が高いのに対し、汗拭きシートは男性からの支持が高く、10代の中・高生から30代ビジネスマンまで幅広い層を取り込んでいる。夏場を最需要期としているものの、近年は男性層を中心として部活後や外出時、帰宅時などに爽快感を求めて使用する機会が増えており、制汗剤に比べると夏季の天候による影響は小さいとのこと。女性は化粧をしているため顔用の使用が難しく、体用は気温が高くならないと使用が見込めない点などから、流通側が女性用をシーズン品として位置付ける傾向がある。
一方、男性は顔用の使用が多く、体用も営業など外出時や運動後、帰宅時など通常の生活において汗をかいた際に爽快感を求めて使用するため流通側も通年商品に近いものとして位置付けている。このため、女性用の方が男性用に比べ夏季の天候の影響を強く受けるとしている。
2007年は、寒気の影響で4月の気温がやや低かったものの、第一需要期であるゴールデンウィークの天候に恵まれ好調なスタートを切っており、6~8月も全国的に例年に比べ高い気温が予想されていることから、汗拭きシート市場は引き続き拡大すると見込まれる。とくに男性用は夏季だけでなく通年使用が広がっており、流通側も定番品として位置付けていることから、今後は夏季の需要に左右されないようになっていくとみられるとのこと。女性用は、夏季の天候の影響を強く受けるため、消費者ニーズを捉えた機能型の新商品開発による新たな需要掘り起こしと使用の定着が課題になると指摘する。
室内用芳香剤・消臭剤では、2006年は265億円に達し、2007年は275億円を見込んでいる(前年比103.8%)。トイレ用は含まない。
エアゾールタイプが中心であった室内用芳香・消臭剤は、ゲルや液体などへと剤型のバリエーションが拡がり日常使用が定着した。その後、オイルやシートなど剤型の多様化が進むとともに、インテリア性を高めたパッケージデザインを採用した商品が増加し、使用層が広がったと分析する。
2005年9月に発売された「置き型ファブリーズ」(P&Gジャパン)は、衣料用消臭スプレーとして培った高い認知度とシンプルなパッケージデザインにより広く受け入れられた。エステー化学の「置くタイプのエアウォッシュ」、小林製薬の「クリエアー」と続き、これらのゲルタイプの芳香・消臭剤が市場の底上げに貢献。2007年にはエステー化学から、置き型で持続消臭+瞬間消臭のW機能を訴求した「エアウォッシュミストプラス」、クローゼットなどの収納空間での衣類のニオイ除去を訴求した「エアウォッシュ収納空間用」など、新奇性の高いコンセプトの製品投入が相次いでいるという。
マンションなど、密閉された居住空間における生活に起因するニオイに対する関心の高まりから、新製品投入が活発となり2004年以降市場は拡大しているとのこと。需要は、インテリア性の高い商品と40代以上の固定需要に支えられた大容量・強力消臭タイプの商品に二極化しているとの見解を示す。今後伸びは鈍化するものの、幅広いニーズに対応した商品バリエーションの拡充によって、市場は拡大していくと見込まれる。
[小売価格]10万5000円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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