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2007年09月24日
富士経済の07年のトイレタリー用品30品目市場調査、大人用紙おむつは10年で69%増の740億円の見込み
富士経済は、トイレタリー用品市場11分野の主要89品目について06年実績、07年見込み、メーカーシェア、新製品動向、今後の方向性などを4~8月にかけて調査した。今回、「キッチン」、「サニタリー」など4分野30品目について、その結果を「トイレタリーグッヅマーケティング要覧2007 No.3」にまとめた。
調査のトピックスとしては、07年のベビー用紙おむつは、10年で14%減の1190億円の見込みとなった。少子化が影響しているものとみられる。これに対し、07年の大人用紙おむつは10年で69%増の740億円の見込みとなった。高齢化が顕著である点が影響しているものと考えられる。また、今回まで3回にわたり調査結果を公表してきたなかで、これまでに注目した主な市場は、シャンプー、合成洗剤、衣料用消臭スプレー、汗拭きシート、室内用消臭・芳香剤、ヘアトリートメント、洗顔料、自動車用芳香・消臭剤、デンタルフロスなど。
10年スパンでみると高齢化や少子化によって、明暗が際立っている。大人用については1997年~07年見込みまでの推移(軽失禁市場は01年から)が今後さらに際立つと予測される(図1)。
ベビー用紙おむつ市場は、すでに普及が上限に達していること、少子化の影響で需要が減少していることから1990年代後半から縮小を続けている。高単価のパンツタイプに注力しても、少子化の進行や、競争が激化し低価格化が進んで歯止めがかからない状況だ。
06年、トップメーカーのユニ・チャームはプレミアムタイプのほか、トレーニング用、おねしょ対策用など複数のブランドを展開し、P&Gジャパンは「パンパース 卒業パンツ」を投入してテコ入れ、花王は「メリーズパンツ」などが好調に推移した。07年は、王子ネピアが20年ぶりの新ブランド「ネピア GENKI!」を投入し好調であることや、パンツタイプの単価が低下したことで需要が回復した。その結果、4年ぶりに市場の縮小傾向に歯止めがかかり、市場規模は横ばいになる見込み。パンツタイプは、使用期間が延びて数量は増加するものの、少子化の進行や競争激化による低価格化の影響を受け販売金額は伸びないと見込まれる。
各メーカーは、高単価のパンツタイプの新商品やリニューアル品を次々と投入することで収益の確保に努めているものの、今後もベビー用紙おむつ市場の拡大は困難な状況が続くと予測される。
大人用紙おむつは、介護を必要とする人が利用する尿漏れ対策商品を対象としており、介護を必要としない人が利用する失禁対策用は、軽失禁ライナー・パッドとしてまとめた。
1962年に白十字が商品を投入し、この市場が形成された。1980年代から高齢化が進行して、一般向け商品が投入され家庭に広く普及。以後、01年を除き拡大が続いている。パンツタイプが市場をけん引して、市場が拡大している。パッドタイプは、とくに尿漏れ機能を強く訴求することで需要は年々拡大。パンツタイプは、交換が容易であることから介護者・被介護者双方にとって利便性が高いことで、広く受け入れられ、現在は市場の約60%を占める商品となっている。
トップメーカーのユニ・チャームは、主力ブランド「ライフリー」にパッドタイプの新商品を投入しており、商品の販売に合わせた試供品の提供や積極的なTVCMの投下などの販促活動を展開し実績を拡大した。白十字では、07年3月に「応援介護」にパンツタイプの新商品を投入しており、実績が伸びる見込みである。花王は、06年に在宅被介護者を対象としてパンツとテープ両タイプで活用できる初心者向け商品を投入し、既存商品とともにTVCMなどの販促活動を展開して実績が拡大。07年6月には、P&Gジャパンが大人用紙おむつ事業を大王製紙へ譲渡すると発表しており、大王製紙はユニ・チャームに次いで市場で2位のシェアとなる見込みだ。
高齢化がさらに進行することを受け、大人用紙おむつ市場は今後も拡大を続ける見込みだが、テレビなどのマス広告ではその機能や使い方などを的確に消費者に伝えることが難しいため、ドラッグストアやGMS・SMで販売員を通じた情報提供が重要となっている。
軽失禁ライナー・パッドは、介護を必要としない人が利用する尿漏れ対策商品。
1990年に、花王が「リリーフパッド」を投入して市場が形成された。各メーカーが次々と商品を投入し、03年頃からユニ・チャームや花王が宣伝活動を積極的に展開したことで急速に認知度が高まり、男性の需要も獲得して市場は順調に拡大し続けている。軽失禁ライナー・パッドは、購入する際に消費者が抵抗を感じることが多いため、メーカーと販売店が一体となって買いやすい売り場作りを進めており、高齢者の増加とともに市場は拡大を続ける見込み。
06年はユニ・チャーム、花王、大王製紙が新商品やリニューアル商品の投入を行ったことや、代用品で対処していた消費者がこの商品にシフトしたことで市場は引き続き拡大した。
トップメーカーのユニ・チャームは、ライナーとパッドの両タイプで独自にブランドで展開しており、市場の50%弱のシェアを獲得。07年4月にはパッドタイプの新商品を投入、TVCMなど宣伝活動を積極的に行っており、引き続き実績は拡大する見込みだ。花王もライナータイプとパッドタイプの両ブランドを展開し、とくにライナータイプである「フリーデイ」の拡販に注力して、実績/シェアともに伸びた。日本製紙クレシアは「ポイズ」ブランドを展開し、07年は4月に銀イオンを配合して消臭効果を強化した「ポイズパッド」を投入しており、実績を拡大させる見込み。
軽失禁ライナー・パッドは、各社が商品の認知度向上に向けた取り組みを積極的に展開した結果、消費者に徐々に認知されてきており、前年比20%前後の市場規模の拡大が続いている。07年以降も市場の拡大はしばらく続くと予測される。
台所用洗剤は、普及率や使用量が上限に達して市場の縮小が続いている(図2)。原油をはじめとする原料の高騰から店頭価格は下げ止まりつつあり、ブランドを絞り込み、主力ブランドに販促を集中する傾向がみられる。また06年、食器洗い(乾燥)機の普及が20%弱になり、その専用洗剤が台所洗剤全体の13%を占めるまでに拡大したことが、この市場縮小の大きな要因となっている。一方、食器洗い(乾燥)機の販売台数は04年をピークにここ2年はやや減少したが、毎年80万台規模をキープするとみられ、食器洗い(乾燥)機専用洗剤市場もしばらくは拡大が続くと見込まれる。食器洗い(乾燥)機専用洗剤市場は、食器洗い(乾燥)機の普及にともない毎年2ケタの高い伸びを示している。
食器洗い(乾燥)機専用洗剤のトップメーカーであるP&Gジャパンは06年、花王やライオンの新商品にシェアを奪われ実績を落としたが、07年はブランドのリニューアルを行い、洗浄力アップに加え配合成分別にご飯用、魚焼きグリル用、庫内の臭い取り用などのアイテムを豊富に揃えることで、実績を拡大する見込みだ。食器洗い(乾燥)機専用洗剤市場では、需要の拡大に合わせて06年は多くの新商品が発売されており、最大の訴求点である洗浄力のほか、でんぷんやたんぱく質汚れ、油汚れへの強化、機器内の臭い除去やガラスなどの曇り取りなどの機能が追加されている。
今後、洗剤の使用量が少なくて済む機器の開発や洗剤価格の低下なども予想されるが、家電、トイレタリーメーカーともに関連商品の開発・販売に力を入れており、しばらくは市場が拡大していくと予測される。
食品保存袋に加えて、食品保存シートと簡易型の食品保存コンテナを合わせた食品保存用品市場が対象となる(図3)。
食品保存袋は、食品を常温で保存するストックバッグと冷蔵庫内で品質・鮮度維持や食品などの小分けを目的として使用されるフリーズバッグの2タイプがある。食品保存シートは食品の鮮度を保つシートであり、05年ユニ・チャーム「クックアップ シャキッと食感シート」によって本格的に市場が形成された。食品保存コンテナは食品保存容器のうち、電子レンジの使用が可能な簡易型の保存容器が対象となる。
食品保存袋・シートは、30代の主婦層を中心に需要が伸びており、とくにまとめ買いした食品の冷凍保存時に使用されるフリーズバッグが伸びている。冷凍から電子レンジの解凍まで使用できるもので、まとめ買いした肉や魚の冷凍保存では一般的となっており、また保存・冷蔵用にも使用できるため、より汎用性が高く需要が伸びている。
食品保存シートは、野菜の余分な水分を吸収して鮮度を保つユニ・チャームの「クックアップ シャキッと食感シート」が実績の大半を占めており、発売3年目の07年には市場にかなり浸透したが実績は横ばいの見込み。
簡易型の食品保存コンテナは、液体の保存やフタをしたまま電子レンジ加熱が可能などの利便性を訴求しているが、まだ十分に利用されておらず普及が拡大しない。
トップメーカーの旭化成ホームプロダクツは、06年3月に「ジップロック」についてリニューアルを実施し拡大したが、競合商品もリニューアル品や低価格品が増えていることから07年は横ばいが見込まれる。
クレハでは、「キチントさん」シリーズとして冷蔵用、冷凍用ともに実績を伸ばしており、07年3月に黒を採用したシックなデザインにパッケージをリニューアルし、また使い方の提案によって実績を拡大している。
[小売価格]10万5000円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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