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2007年06月26日

ユニチカ、広島大学と共同でβ-クリプトキサンチンに運動疲労の低減作用があるなど研究成果を発表

 ユニチカ中央研究所は、広島大学大学院保健学研究科 松川寛二教授との共同研究によって、β-クリプトキサンチンに運動による疲労の低減作用があること、またその作用は一酸化窒素(NO)依存性血管拡張作用によるものであることがラットのトレッドミルによる強制運動試験によって明らかになった。

 さらに、人(ボランティア)による自転車エルゴメーターを用いた運動試験においても、β-クリプトキサンチン含有酵素処理うんしゅうみかん摂取によって、運動後の乳酸値上昇抑制と心拍数の早期回復、逸脱酵素の増加抑制、自覚的運動強度指数からも運動時抗疲労効果が確認された。激しい運動をするアスリートなどに最適な抗疲労素材としての利用が期待できるという。

 これに加えて、磯子中央・脳神経外科病院土田隆副院長との共同研究において、閉経後の女性を対象にしたβ-クリプトキサンチン含有酵素処理うんしゅうみかん摂取による試験の結果、骨代謝の改善作用があることが確認された。

 骨は毎日、形成と吸収(溶解)による骨代謝を繰り返しており、女性は閉経にともなう女性ホルモンの減少によって吸収作用が過剰となり、骨密度が急激に減少することが知られている。β-クリプトキサンチンを摂取すると、骨が形成される際のマーカーである骨型アルカリフォスファターゼの上昇と、骨が吸収される際のマーカーであるデオキシピリジノリンの抑制作用が観察され、閉経後の女性において骨代謝の改善効果があることが確認されたという。高齢化を迎えた社会でのアンチエイジング素材としての利用が期待できるという。

 β-クリプトキサンチンは、温州みかんに多く含まれるカロテノイドであり、α-カロテン、β-カロテン、リコペン、ゼアキサンチン、ルテインとともにヒト血液中に存在し重要な役割を果たしている。ユニチカでは、温州みかんを酵素処理することで、このβ-クリプトキサンチンを濃縮した「酵素処理うんしゅうみかん」を食品素材として販売している。

 まず、β-クリプトキサンチンの運動時抗疲労作用を、自転車エルゴメーターを用いた運動試験によって検証した。

 被験者をβ-クリプトキサンチン摂取群(毎日酵素処理うんしゅうみかん200mg摂取:男性6名)とプラセボ群(男性6名)に分け、摂取前、5週間後、9週間後に最大心拍数の80%の心拍数を維持しながら30分間、自転車エルゴメーター運動を実施して、両群の疲労度を比較した。

 運動直後の疲労度を自覚的運動強度指数(ボルグスケール:疲労度を6(安静時)~20(もうだめ)の数値で表すもので、それぞれに基準となる表現が付帯。運動の強さ(疲労度)を主観的に表現する基準として汎用されている)により自己申請し、摂取前からの増減を比較した。β-クリプトキサンチン摂取群は、摂取前と比べて有意に指数が低下しており、実感できる疲労感の改善効果が示されたという。一方、プラセボ群にはこのような効果はなかった。

 次に、運動15分、30分、60分後の心拍数を、最大心拍数に対する比率に換算して比較した。その結果、β-クリプトキサンチンの摂取により、運動によって高まった心拍数の安静値への回復が有意に速やかであることがわかった。一方、プラセボ群ではこのような変化は観察されなかった。

 運動試験の翌日(「試験前」は運動前)に採血し、血清中の乳酸脱水素酵素(LDH)を測定したところ、β-クリプトキサンチン摂取群では変化が無かったのに対し、プラセボ群では血清LDH量が増加していたという。これはβ-クリプトキサンチンの摂取によって、運動による筋肉への損傷が緩和されたことを示していると説明する。

 なお、LDHは筋肉細胞の中に存在する酵素で、強い運動などによって筋肉細胞が損傷を受けると血中に漏出して高値を示すとのこと。そのため運動後の筋肉負荷(疲労)の状態を示す指標として用いられているという。

 閉経後女性の骨代謝改善効果では、β-クリプトキサンチンの骨粗鬆症改善効果を、閉経後の女性を対象とした摂食試験により検証した。

 被験者をA群(プラセボ群)、B群(毎日酵素処理うんしゅうみかん100mg摂取)、C群(毎日酵素処理うんしゅうみかん400mg摂取)に分け、摂取前、4週間後、12週間後に骨代謝マーカーを測定した。

 骨型ALPは、活発に骨芽細胞が働いて骨を形成する際に血中に遊離してくる酵素。被験者の骨型ALP値を調べたところ、12週間のβ-クリプトキサンチン摂取によって、B群、C群の骨型ALP値は摂取前に比べて有意に増加していたという。これは、骨の形成が活発になっていることを示すとのこと。これに対し、プラセボ群の骨型ALP値に有意な変動は認められなかった。

 DPDは、骨が吸収(溶解)される際に放出される物質。試験期間中の被験者の尿中DPDの増減を調べたところ、C群(酵素処理うんしゅうみかん400mg摂取群)では摂取前に比べて4週後、12週後に有意な低下がみられ、骨の吸収が抑制されていることが示されたという。

実験方法および結果[PDF]

ユニチカ=http://www.unitika.co.jp/

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