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2006年12月08日
JTB、「年末年始の旅行動向」調査結果を発表
JTBは、「年末年始(12月23日~1月3日の12日間[出発日基準])に、1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向の見通しをまとめた。この動向調査は、2400人へのアンケート、JTB予約状況、航空会社予約状況、業界動向等から推計したもの。1969年に調査を開始して以来、今年で38回目となる。今回の調査結果では、海外旅行は史上3位の出国者数の見通しで、米国同時多発テロ以前の水準に近づく勢いであることがわかった。国内旅行はリゾート滞在型レジャーとして定着した沖縄、北海道の人気が継続して高いことも明らかとなった。
国内旅行人数は2940万人(+0.3%)、海外旅行人数は64万8000人(+3.2%)と推計。総旅行人数は3004万8000人(+0.4%)となるとの見通しだ。
経済成長には落ち着きが見られるものの、相変わらず好調な企業の業績にともない冬のボーナス支給額が2年連続で過去最高を記録するなど、安定した景気が旅行意欲を後押しするとみられる。国内・海外ともに前年を上回る人出が予想されるが、今年は特に海外旅行需要の強さが目立つと指摘。今年の海外旅行者数は、1996年の68万4000人、2000年の65万5000人についで史上3番目となる見通しだ。秋以降、相次いで値上げされた燃油サーチャージも、もともとの旅行費用が高額な年末年始期間においてはそれほど影響が出ていないと分析する。
旅行平均費用は国内が3万4160円(+0.2%)、海外が21万510円(+5.5%)と推計。海外旅行平均費用は2年連続で前年を上回るが、国内旅行平均費用は5年振りの増加となる見通しだ。平均旅行日数は前年と変わらないが、より高額な旅行商品が支持されていることが平均費用を押し上げているとみている。総旅行消費額は1兆1407億円(+2.6%)に増加するものとの見解を示している。
今年の年末年始の休みは12月30日~1月3日の5日間が一般的。昨年同様、長期旅行には不向きで曜日配列は良いとはいえない。ただし年始後、次の連休まで平日が4日、5日の2日間しかないことから、この2日を休んで旅行する“レジャー積極派”が増えているとみられる。
2000年以降の祝日改定で、成人の日を含んだ連休が固定化し、正月明けの平日を比較的自由に休む傾向が定着してきたことが背景にあるとみている。また、年末出発に比べ旅行代金が下がることも影響し、1月の第一週目を旅行に利用する傾向がより鮮明になってきた。このため、出発日のパターンが多様化し、方面の選択肢も広がっていると分析する。
今年の出発日のピークは国内が12月31日、次いで30日。海外は12月30日、次いで29日だが、例年と比較すると出発日は平準化してきているとの見解を示している。
元旦を目的地で過ごすことへのこだわりが年々少なくなり、長い休みの間にどこかへ旅行できればいいと考える傾向が強まってきたとも指摘する。アンケートでも、「旅行目的」として「正月情緒を味わう」が4.2ポイント減少しており、「正月」の捉え方が変わってきたことがうかがえるという。
また、前年は12月23日~25日が連休だったが、今年は23日が土曜のため、その期間は国内旅行や海外の近距離方面行きの数が落ちるものの、年明け後の出発増でそれをカバーする格好だとしている。
国内旅行の特徴として、この年末年始は、首都圏近郊の温泉と「北海道」「沖縄」に人気が集まっているという。「北海道」「沖縄」はここ数年、季節に関係なく通年で高い人気を誇っているが、これは最近高まっている滞在型レジャー志向に因るものと考えられる。海外でのリゾート旅行に慣れた人が増え、日本における滞在型デスティネーション(方面)として「北海道」と「沖縄」が支持されていると分析する。
実際に、海外旅行では1ヵ所に滞在する旅行スタイルが増加傾向にあると指摘。年末年始の時期は北海道は雪に覆われ、沖縄も海で泳ぐことができないが、居住性の高いホテルやリゾートが整備されており、そこで2泊以上のんびりしたいというニーズに対応しているとみている。距離は遠いが、電車を乗り継いだり渋滞の中、車を運転したりすることなく、現地まで航空機で短時間に移動し、そこからレンタカーを利用するといった気軽さも人気の要因との見解を示している。
アンケートによると、「利用宿泊機関」として「国内ホテル」という回答が前年を8.0ポイントも上回った。一方で、「実家・知人宅」が5.7ポイント下落しているという。
大手ホテルチェーンによると、この2~3年、年末年始をホテルで過ごすファミリー向け連泊プランがよく売れているとのこと。大都市近郊に在住する、子供が小学生くらいのファミリーが中心で、普段忙しい主婦が正月をのんびりホテルで過ごしたいというニーズを反映したものとみられる。年々家族そろっての“帰省”が減っているのも、主婦の「のんびりしたい」という欲求に起因していると分析。面倒な移動がないうえ、温泉旅館と違ってホテルでは時間を自由に過ごせ、周辺にショッピングを楽しめるスポットも多いところが女性に支持されている理由と思われる。
ホテル側でも年末年始プログラムとして、子供のための各種イベントに加え、スパ・エステ体験やワインテイスティングなど、主婦(母親)に喜ばれそうなオプションを競って準備しているという。景気の上昇がこうしたファミリー需要を後押ししているが、今後も新しい正月の過ごし方として定着するとみている。
例年通り近場の温泉人気は堅調だが、早々に満員になるのは12月30日、31日と1月1日だけで、その前後は空きがあるのが実情だという。ところが、インターネットでの宿泊予約の普及により、宿泊施設側が間際まで在庫状況を示せるようになったことから、最近は直前の予約が伸びているとのこと。この傾向は昨年からますます顕著になっており、今年も正月前後の空き室は間際までかけて埋まっていくと思われる。年末年始に旅行会社が休みでも、インターネットで部屋の空き状況を確認し、空いていればその場で予約することができるため、それまで予定のなかった人たちがお正月に突然思い立って出かけていくという旅行スタイルが、徐々に定着してきているとの見解を示す。
年末年始は定番リゾートの「ハワイ」、「グアム」に人気が集まっている。ここ数年のリゾート路線の定期便減少を補うため、年末年始はこれらの方面への臨時便やチャーター便が各地から設定されているが、それでも座席の供給が追い付かず最終的な旅行者数は微増にとどまる見通し。そのほかでは、相次ぐカジノホテル開業など開発が進む「マカオ」が注目され、その影響で近隣の「香港」が好調。「中国」は反日デモの影響が残った前年から大幅に回復しているという。また、昨年好調だった遠距離方面では、「北米」、「オセアニア」が伸び悩んでいるが、団塊層を惹きつけた「欧州」は安定した人気を保っているそうだ。
今年の年末年始は円安傾向により、ほぼ全方面で旅行代金が上がったうえ、燃油サーチャージも上昇している。にもかかわらず、好景気を反映してか旅行意欲は衰えず、むしろ品質の高い高額商品から予約が埋まっているという傾向がみられると指摘。また、ユーロ高が顕著な欧州方面でも人気が継続しており、かつてのように為替の動きによって海外旅行需要が大きく変動するという現象は見られなくなっているようだ。
このため、年末年始の平均旅行費用は前年比で5.5%増加と、10年ぶりの高い伸びとなる見通し。ルックJTBでは平均旅行代金がグアム、欧州、北米、アジア、中国で前年同期比10%以上も上昇しているという。
好調な景気を背景にファミリーによる海外旅行の増加が目立っているとのこと。今年の年末年始は、ファミリーの勢いが海外旅行者総数の伸びをけん引していると分析。ルックJTBでは、ファミリーの参加者が前年比9.1%増と他のセグメントを抑え最大の伸びとなっている。他社もファミリーの参加率がもっとも上昇したのがハワイで22.6%増、ついで欧州の13.5%増と、人気デスティネーション(方面)での増加が顕著。全方面におけるファミリーのシェアは平均57.5%であるが、ハワイではファミリーのシェアが7割、グアムでは8割を占めているという。
●「年末年始の旅行動向」の詳細データ(1)[PDF]
●「年末年始の旅行動向」の詳細データ(2)[PDF]
ジェイティービー=http://www.jtb.co.jp/
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