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2007年12月27日

JTB、2008年の旅行動向見通し、国内旅行人数は5年ぶりに増加し3億1610万人へ

 JTBは、2008年の旅行市場についての見通し調査の結果をまとめた。この調査は、1泊以上の日本人の旅行(ビジネス・帰省を含む)と訪日外国人について、各種経済動向予測、旅行消費者購買行動調査、観光関連動向などから推計したもので、1981年の調査以来28回目となる。

 その結果、国内旅行人数は5年ぶりに増加し3億1610万人(前年比+0.5%)を見込む。北海道・洞爺湖サミットで北海道人気が再来。また、東京ディズニーリゾートの25周年で首都圏が熱いと予測する。海外旅行人数は、2007年並みの1735万人(前年比+0.1%)を見込む。北京オリンピックで中国に注目。さらに、マカオ、バリ島人気も続くとみられる。訪日外国人数は初の900万人台(前年比+8.4%)の見通しだ。

 2008年の見通しでは、米国経済の先行き不安および原油の高騰などによって、日本経済の先行きにやや不安感が漂い始めているが、政府および民関研究機関の08年の経済成長率予測は+2.0%前後、経営者の見通しも今年とほぼ同じまずまずの状態で推移するとの見方が多い。

 国内旅行は、90年代後半から人数は微減、消費額は下降気味に推移している。大都市圏からの旅行者は堅調に推移しているものの、地域は経済力の減退と高齢化の進行によって同一地域内の需要が減少傾向にある。2008年は東京ディズニーリゾートが25周年を迎え、サミットで北海道に注目が集まることなどから、夏休みの時期からやや持ち直すことが予想される。

 海外旅行は、いわゆる成熟化したマーケットになってきていると思われる。首都圏、中京圏を中心としたビジネス需要の拡大、一方で若年層の出国率の低下や地域からの出国者数の減少などレジャー需要の縮小傾向が続いている。2007年は、この傾向に加え燃油サーチャージの高止まりが、とくに海外旅行経験の少ない旅行者の意欲を減退させたとみられる。2008年1月から燃油サーチャージを大幅値上げする航空会社もあり、上半期はさらに旅行意欲が減退することが考えられる。しかし、観光立国推進基本計画に掲げた海外旅行者数2000万人の達成に向け業界を挙げて取り組みが開始されることになっており、北京オリンピックを境に秋口から海外旅行者の増加が期待される。

 海外旅行人数は、ほぼ今年並みの1735万人(100.1%)と推計。平均消費額は、燃油サーチャージの上昇、円安傾向などを受け、2007年度に比べさらに上昇し30万7000円(100.5%)。その結果、海外旅行消費額は5兆3300億円(100.6%)と推計する。

 海外旅行の来年の目玉は、なんといっても北京オリンピック。隣国中国での開催とあって関心は高い。とくに悲願の金メダルを狙う「星野ジャパン」の野球を始め、サッカー、マラソン、体操、水泳など人気種目に注目が集まる。このところ、中国への渡航者数の伸率にややかげりが出てきているが、オリンピック開催によって中国の人気は復活するものと思われる。

 2007年夏に完全復活したバリ島を始めとしたアジアンビーチ、ラスベガス調のホテルやカジノが林立するマカオなどを中心にアジア人気は引き続き堅調の模様とみられる。

 ここ数年間は沖縄に目が向いていた国内旅行だが、2008年の目玉は北海道と東京・首都圏だ。サミットが終了する7月上旬からは、北海道の観光シーズン。また、4月に東京ディズニーリゾートが25周年を迎え、ラグジュアリーホテルが人気の東京・首都圏が来年は熱いと予想する。これらの結果、国内旅行人数は3億1610万人(100.5%)と推計。平均費用は、ガソリン代の高騰や遠距離旅行に目が向くことなどから4年ぶりに増加し3万4700円(100.2%)で、総消費額は10兆9700億円(100.7%)と推計する。

 ここ数年間635万人前後(出典:北海道経済部観光のくにづくり推進局)で推移してきた北海道外からの観光客数が、2008年は久々に増加しそうだ。サミットが開催される7月上旬までの数ヵ月は、過去の沖縄の例を見ても観光客は減少することが考えられるが、サミット終了後は、まさしく北海道観光の最適シーズン。美しく彩られた北海道が全世界に報道されると、国の内外ともに北海道人気がさらに増すものと思われる。

 2008年4月15日に東京ディズニーリゾートは開業25周年を迎え、1年間にわたりさまざまなイベントが繰り広げられる。7月8日に東京ディズニーランドホテルがグランドオープンし、また、10月1日には「シルク・ドゥ・ソレイユシアター東京」が北米以外で初めて常設開設の予定。都心のラグジュアリーホテル人気とあいまって、この1年は首都圏が熱いと予測する。

 産業観光、エコツーリズム、グリーンツーリズム、ヘルスツーリズム、ロングステイなどテーマ性が強く、人や自然とのふれあいなど体験的要素を取り入れた新しいタイプの旅行(ニューツーリズム)が注目を浴びつつある。2008年注目の「ドラ旅パック」によって、大都市圏近隣の旅行が拡大する可能性があるとの見解を示す。

 ちなみに、「ドラ旅パック」とは、高速道路会社と旅行会社のコラボで誕生した商品で、大幅に割引された高速道路料金と宿泊プランをセットにした商品とのこと。

 訪日旅行者は、アジア諸国からの観光客の堅調な増加や、アニメ人気や「ミシュラン」などのフランス語版日本ガイドブックによって、日本への興味を増すフランス人の増加などが2008年も続くと思われる。東京を始めとした大都市圏とともに、サミット開催にともない北海道の情報が全世界に報道されることが予想され、北海道の人気はますます高まるものと思われる。また、東海北陸自動車道が開通すれば、富山と白川郷や高山、立山黒部、木曽路などと名古屋を結ぶルートが脚光を浴びることになる。これらの点から、今年の830万人から一気に900万人台へ突入することが予想される。

2008年の旅行市場規模[PDF]
日本航空の燃油サーチャージの推移[PDF]
2008年の年間予定と2007年の推計[PDF]

JTB=http://www.jtb.co.jp/

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