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2008年06月23日

花王、顔の肌の明暗分布が顔の見た目の年齢に影響することを明らかに

 花王ビューティケア研究センターは、顔の肌の明暗分布が顔の見た目の年齢に影響することを明らかにした。18歳~39歳の女性161名を対象に調べたところ、小じわや毛穴を含む肌表面の波打つような凹凸の影によって生じる「明暗のうねりやムラ」が少なく全体的になめらかな場合は若く見え、反対に「明暗のうねりやムラ」が多い場合は老けて見えることを発見した。さらにこの結果を受けて、粉体内部を光が透過・散乱することで肌に光を回りこませる肌色透過散乱粉体を開発。この粉体をファンデーションに応用することで、「明暗のうねりやムラ」が減少してなめらかになり、顔を若く見せる技術を確立した。

 顔の見た目の年齢に関しては、加齢による目鼻立ちや顔立ちの変化、ホホのたるみやシワが目立つといった形状の変化で老けて見えることがよく知られている。しかし、まだ加齢の影響が少ない若い女性にとっても、若く見られることは切なる願いとのこと。実際、20代後半女性の約4割、30代女性の約6割が、「実際の年齢より若く見られたい」と思っているという(2007年11月、花王調べ)。これらの若い女性はホホのたるみやシワがあまり目立たない世代だが、20代女性の約7割、30代女性の約8割は、同年代の女性の年齢を推測するときに、その人の顔の肌の見た目を参考にしているという(2006年5月、花王調べ)。こうしたことからも、顔の肌の見た目(明暗分布)が、年齢を判断するときの印象にどう影響するかを把握することは重要と考えられる。また多くの女性が肌をきれいに見せるためにファンデーションを塗っており、ファンデーションによって顔の肌の見た目をうまく変化させることができれば、より若く見せることができると考えられるという。以上の背景から同研究では、女性の顔の肌の明暗分布が、実際の年齢に比べて、見た目の年齢にどのように影響しているかを詳細に分析し、それに基づいて光学的に若く見せる光を放つ新規粉体の開発とそのファンデーションへの応用を検討したという。

 見た目の年齢印象を決める顔の情報としては、目や眉、顔の輪郭といった形状の情報と、顔の肌の明暗分布という情報がある。形状については、たとえば目からあごまでの長さが短いと幼く見えるなどの研究結果が報告されている。一方、顔の肌の明暗分布が、見た目の年齢印象にどのような影響を与えるかについては、これまで詳細には調べられていなかった。そこで花王では、若く見える顔の肌の明暗分布にどのような特徴があるのかを、「顔画像の輪郭や形状を変形し、統一化する画像処理手法」で調べたという。具体的には、女性の化粧した顔を一定の照明条件で撮影した顔画像について、眉・目・鼻・口・顔の輪郭を同じになるように処理した顔画像データベースを作成。そして顔の輪郭や形状の要因を除き、肌の明暗分布だけに着目した解析を行った。

 実際に、18歳~39歳の女性161名の顔画像を撮影し、眉・目・鼻・口・顔の輪郭が同じになるように処理した画像データベースを作成。そして、化粧品開発に携わる女性研究員15名に、一人ひとりの顔画像が何歳に見えるか聞き取り調査をした。これによって、顔の明暗分布だけで、実年齢より若く見えたり、老けて見えたりすることが分かった。そこで顔画像を実年齢より若く見える顔と老けて見える顔の2つの集合に分け、それぞれの「特徴を強調した顔画像」を作り出すことによって、若く見える顔と老けて見える顔の明暗分布パターンの特徴を抽出した。この結果、「明暗のうねりやムラ」が少ない場合は、全体的になめらかな肌に感じ、若く見えることが分かった。また反対に「明暗のうねりやムラ」が多い場合は、老けて見えることを明らかにした。

 肌の明暗のうねりやムラは、小じわや毛穴を含む肌表面の波打つような凹凸の影ができて発生するが、従来のファンデーションに用いられている粉体は、粉体の表面で光を反射・散乱させてしまうため、肌の凹凸に起因する明暗をそのまま強調してしまうことがあった。そこで、肌の「明暗のうねりやムラ」を減少させるため、粉体内部に光が透過・散乱することで、肌に光を回り込ませて陰影をなくす肌色透過散乱粉体「フェイスランプパウダー」を開発したという。この粉体の構造は、光の透過散乱性が高い板状の粉体の表面に、肌色を鮮やかにする微粒子などが、ポリマーで固定されているとのこと。また、この粉体の製造方法は花王独自の超臨界流体法を採用し、この技術によって微粒子同士を固まることなく薄く均一に芯となる粉体表面に付着させることが可能になったという。肌色透過散乱粉体「フェイスランプパウダー」を配合したファンデーションは、肌の「明暗のうねりやムラ」を減少してなめらかに見せるとのこと。その結果、これまでに比べ、顔の印象を若く見せることができるようになったと説明する。

 今後、同成果は、ファンデーション開発に応用していく考え。なお同研究は、第62回SCCJ研究討論会(6月18日、大阪)で発表したもの。

花王=http://www.kao.co.jp/

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