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2008年06月03日
ポーラ研究所、表皮タイトジャンクションの新規機能を助ける素材を発見
ポーラ研究所は、表皮の顆粒層の細胞同士を密着させているタイトジャンクション(以下、TJ)の役割について、東京慈恵会医科大学DNA医学研究所および放射線医学総合研究所と共同で研究している。今回さらに研究を重ね、このTJの役割を助ける有効素材を発見した。40種類以上の化粧品候補素材から、培養表皮細胞を用いてTJの働きを活性化する素材を探したところ、「グルタミルリシン」と呼ばれる化合物と、「パルマリア」と呼ばれる紅藻の抽出液の2種類がその働きを持つことがわかった。
ポーラでは、今年5月の国際研究皮膚科学会でTJが角層の形成に必要なカルシウムイオン(以下Caイオン)流出をブロックし、表皮の顆粒層のCaイオン分布の均衡を保つ働きをしていることを発表した。
東京慈恵会医科大学DNA医学研究所・佐々木博之准教授との共同研究で、40種類以上の化粧品候補素材から、培養表皮細胞を用いたスクリーニングにより、表皮TJの新規機能(=健康でうるおいのある肌の形成のカギ)を活性化する素材(「グルタミルリシン」「パルマリア」)を発見した。TJの働きを阻害したヒト表皮3次元モデルにこれらの素材を与えると、TJ機能の回復が早まることがわかったという。
パルマリアは、紅藻類。食用の海藻。アイルランドやスコットランドなど、北大西洋に見られる。名前は形が似ていることから。
TJ機能を向上させる素材を添加した細胞と、添加しない細胞とでは、素材を添加したものの方がCaイオンの透過量が少なく、漏れを抑制していることが確認できたとのこと。
また、実際のヒト皮膚におけるこれらの素材の効果を確かめるため、肌あれを起こした皮膚に塗布したところ、皮膚のバリア機能の回復が早まった。肌あれにより機能低下したTJに素材が働きかけて、表皮・角層形成の正常化を早め、肌あれからの回復を促したと考えられる。
これにより、TJの機能を積極的に向上させ、表皮内の細胞の分化・成熟の環境を整え、正常な角層を形成し、肌あれや外部からの刺激に負けない、健康でうるおいのある肌づくりをサポートするという、化粧品開発の新たな可能性が切り開かれた。なお、この研究成果は、6月5~6日に開催される日本香粧品学会で報告する。
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