mylife_j.gif
「マイライフ手帳~for healthy my life~」がリニューアルオープンしました! 健康グラフのブログパーツを提供

HOME >> 美容・化粧品関連ニュース >> 筑波大とカネボウ化粧品、「偏光感受性スペクトラルドメインOCT」による真皮コラーゲン構造状態の可視化に成功

2008年01月17日

筑波大とカネボウ化粧品、「偏光感受性スペクトラルドメインOCT」による真皮コラーゲン構造状態の可視化に成功

 筑波大学・計算光学グループ(COG:研究リーダー安野嘉晃氏)とカネボウ化粧品・基盤技術研究所は、共同研究によって、偏光感受性スペクトラルドメインOCTを用い、皮膚内部におけるコラーゲン構造の状態を3次元で画像化すると同時に、定量的に評価することに成功した。

 この成果は、人の皮膚を傷つけることなく皮膚内部のコラーゲン構造の配向性や分布状態を解析することを可能とする。これによって、シワ等の皮膚表面の形態とコラーゲン構造との関わりについての研究や、スキンケア化粧品使用前後における皮膚内部のコラーゲン構造変化などの評価を、メスを使わずに実際に人を対象としてできるようになるという。この研究結果は、これまでの皮膚表面におけるシワ等の変化を中心とした化粧品の有用性評価研究に加え、あわせて皮膚内部のコラーゲン構造変化の評価が可能になることを意味する。今成果によって、今後の化粧品の商品開発や有用成分の開発に大きく貢献できるとの考え。

 コラーゲンは、真皮の7割以上を占めるタンパク質で、皮膚の弾力性を維持する役割をもっている。その構造を詳しくみると、まず、3本のコラーゲン分子が重合した3重螺旋構造をもつ棒状分子がつくられていることがわかるという。さらに、その棒状コラーゲン分子が互いに重合し、細線維(マイクロフィブリル)を形成。それらが寄り集まって、さらに大きな原線維(フィブリル)をつくり、その原線維同士がまたさらに大きな線維(ファイバー)をつくっているとのこと。このようにつくられたコラーゲン線維は、非常に規則正しく配向した構造体であり、その構造によって弾力性が生まれるという。

 皮膚の弾力性の低下は、自然加齢や光加齢(紫外線を長期に浴び続けることによって起こる老化現象)によってコラーゲンの合成と分解のバランスや線維の状態が乱れることで引き起こされ、それが皮膚のハリの低下やシワの形成につながると考えられている。しかし、ハリの低下やシワは病気ではないため、健常人の皮膚をメスで切り出し、コラーゲンを分析することはできない。そのため、ヒト顔面皮膚のコラーゲン構造の状態を傷つけず評価できる方法は化粧品科学の分野では未だなく、その観察方法が常に期待されていた。

 メスを使わずに皮膚の内部を観察するためには、超音波画像や共焦点顕微鏡による観察方法があるという。しかし、解像度が悪い、皮膚深部の観察ができないなどの課題があった。筑波大学とカネボウ化粧品は、共同で新しい光干渉断層法OCT(Optical Coherence Tomography)を用いた皮膚内構造の可視化研究を行っている。しかし、これまでこの観察方法でもコラーゲン線維の状態を見ることはできなかった。

 コラーゲン線維は高次配向した構造をもつことから、複屈折という光学的性質をもち、構造が密で配向性が強いほど、高い複屈折性を示す。そのため、この複屈折性を計測することでコラーゲン構造の状態を知ることが可能となる。筑波大学・計算光学グループが新たに開発した偏光感受性スペクトラルドメインOCT(PS-SD-OCT)は、通常のOCTとは異なり、生体試料の複屈折の強さの分布を可視化することができるとのこと。この可視化は、断層可視化と呼ばれる技術の一つであり、披検試料に弱い光を当てるだけで、非破壊・非侵襲に試料の内部における複屈折分布を三次元的に可視化できることを特徴としている。

 筑波大学とカネボウ化粧品の共同研究グループは、このPS-SD-OCTを用い、コラーゲンの複屈折性を3次元画像化することに初めて成功した。虹色の変化(位相差の変化)の度合いがコラーゲン構造の配向性を表しているという。

 顔面は自然加齢だけでなく、長期日光の暴露による光加齢が起こりやすく、コラーゲンの変性は他部位の皮膚に比べ加速されると考えられている。実際にPS-SD-OCTを用いた3次元複屈折性データを解析すると、70代の真皮コラーゲンの複屈折性は20代に比べて低下していることがわかった。一方、日光に暴露されない上腕の内側の皮膚では加齢にともなう複屈折性の変化は見られなかった。つまり、このことから、PS-SD-OCTは光加齢にともなうコラーゲン構造の変性を評価できる有効な手法だということが考えられるという。

 さらに同共同研究グループでは、複屈折性の3次元データから皮膚の複屈折性MAPを作成することに世界で初めて成功した。複屈折性MAPは、皮膚の表面から見た真皮内の複屈折性の強弱分布を2次元に画像化したもので、白い部分が複屈折性の高いことを示す。これによって、真皮の中は複屈折性が一様でないことがわかった。これは、皮膚ではコラーゲンの構造状態が均一になっていないことを示していると考えられる。また、頬部では加齢にともない、分布の様子が変わってくることもわかった。

 さらに、70代の皮膚を観察すると、複屈折性の高いリング状領域の一部が毛穴に存在する毛包の周囲と一致することもわかった。これによって、毛包周囲はコラーゲンの構造状態が他の真皮とは異なった状態になっていることが推測される。

 これらのことから、光加齢による真皮変性の評価だけでなく、複屈折性MAPは、毛穴、キメといった皮膚の表面形態と真皮コラーゲン構造との関係を検討する、非常に有力な手段のひとつであると期待できると説明する。

 いわゆるカラスの足跡といわれるような目尻の深いシワは、光加齢による真皮変性が大きな要因になっていると考えられている。しかし、コラーゲン線維の変性がどのようにシワに関わっているのかは、ほとんどわかっていない。共同研究グループは、シワとその内部のコラーゲン構造の関係をPS-SD-OCTによる真皮複屈折性解析で解析し始めた。シワ部分を皮膚から取り出すことは非常に難しいため、PS-SD-OCTによる非接触、非侵襲的計測に大きな期待がかかるという。カネボウ化粧品では、70歳代の様々なシワをターゲットに計測、複屈折性MAPと真皮複屈折性を検討した。

 その結果、真皮上層の複屈折性とシワの体積が関連することを見出し、複屈折性が大きいほどシワの体積は小さいという関係があることが判明。高齢者のシワにおいては、真皮上層の変性(コラーゲン構造状態変化)がシワの生成を促進している可能性があることを世界で初めて計測的に示すことができた。今後、真皮コラーゲンの複屈折性の3次元分布状態をさらに詳細に検討し、シワの生成メカニズムに迫りたい考え。

 今回、同共同研究グループは、皮膚に傷をつけずに真皮コラーゲン構造状態を3次元的に計測することに、世界で初めて成功した。この技術によって、「化粧品の効果効能評価の科学的根拠性の向上」が可能になるとともに、「シワ、毛穴などの皮膚表面形態と真皮コラーゲン構造との関係の研究」に道が開かれることが期待できる。この研究に関連した成果は、Biomedical Optics Topical Meeting 2008などの学会で発表を予定している。

研究成果に関するオリジナルリリース[PDF]

筑波大学=http://www.tsukuba.ac.jp/
カネボウ化粧品=http://www.kanebo-cosmetics.co.jp/

goods.gif

【美容・化粧品関連ニュースの最新記事】

筑波大とカネボウ化粧品、「偏光感受性スペクトラルドメインOCT」による真皮コラーゲン構造状態の可視化に成功
花王、ウォータータイプの「エッセンシャルダメージケア トリートメントウォーター」を発売
花王、百貨店ブランドのエストから新美白シリーズ「エスト ホワイトニングクロスシナジー」を発売
P&G、「プレミアム ヴィダルサスーン シリーズ」を発売、「ダイヤモンドシャイン」をまとった髪へ
ノエビア、敏感肌にもやさしいハーバルスキンケア「ノエビア80 ピュアシリーズ(8品)」を発売
マックスファクター、扇状に広がるまつげを実現するマスカラ「ラッシュ ダイナミスト サファイア ブラック」を発売
マックスファクター、上質な艶と発色の口紅「サファイア ローズ コレクション」を発売
カネボウ化粧品、「ルナソル」から珊瑚からインスパイアされたカラーの口紅などを発売
花王、パックもできる新タイプ化粧水「ビオレ うるおい浸透コットン化粧水」を発売
コーセー、くっきり黒目を大きく見せる“黒豹アイズ”マスカラ「ヴィセ ラッシュ グラマーシェイプ」などを発売
[ PR ]

食事・食材関連ニュース菓子・飲料関連ニュース健康食品・医薬品関連ニュース睡眠関連ニュース美容・化粧品関連ニュース余暇・サービス関連ニュース運動関連ニュースマイライフ手帳データニュース(HDL調べ)ライフ関連ニュース生活・健康グッズ関連ニュースその他ニュース