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2009年04月21日
富士経済、化粧品市場調査、2009年のスキンケア市場は9903億円・フレグランス市場は341億円に
富士経済は、1月~3月にかけて、スキンケア9品目、フレグランス7品目の化粧品市場の調査を実施した。その結果、2009年のスキンケア市場は微減の9903億円となり、洗顔料、モイスチャー、クレンジングはプラス成長維持。一方、フレグランス市場は前年比2.6%減341億円となり、オードトワレは新商品投入で同4.3%増97億円などがわかった。なお詳細を調査報告書「化粧品マーケティング要覧2009 No.1」にまとめた。
2008年の化粧品市場は、諸物価が上昇局面にあった年初から中価格帯商品の売上不振が現れていた。景気後退が急速に進んだ秋以降は、それまで好調であった高価格帯商品にまで売上に陰りが見られた。経済環境の急変による消費マインドの冷え込みは、不況に強いといわれる化粧品市場にも影響を与えている。メーカーは経営戦略として海外事業の拡大に重点を置いてきたが、海外売上も下方修正を余儀なくされた。利益確保に向けて国内のブランド、アイテムの絞込みを加速させ、さらなるコスト削減や販売効率の向上を図っている。今のところ経済状況に明るい兆しが見られないことから、2009年も化粧品市場の低迷は続くと見込まれる。各メーカーでは主力ブランドに特化した商品政策によって売上拡大を図り、この難局を乗り切ろうとしている。
スキンケアは、2008年が9932億円(前年比99.8%)に達し、2009年が9903億円(前年比99.7%)を見込む。2008年は、前年比0.2%減の9932億円となった。合わせて市場の5割弱を占める化粧水と美容液が実績を落とした。2006~2007年にかけて発売された制度品メーカー(資生堂、花王、カネボウ化粧品、コーセー、P&Gマックスファクターなど、小売店と個別に販売契約を結び対面で化粧品の販売を行うメーカー)を中心とするマス向けブランドの伸びが鈍化し、また、旧ブランドの整理縮小で実績を落としたメーカーも多かった。一方、2008年に成長した品目は、通販ブランドがヒットした洗顔料、剤型・使用感・機能などが多様化しているモイスチャー、マスカラを多用したメイクアップによって需要が増加したクレンジングである。スキンケアの新商品はアンチエイジングとホワイトニング訴求が依然多く、メーカーでは定期的に主要ブランドのリニューアルやアイテム追加を行いブランド力の強化・維持に努めている。また、ブランド数を集約しブランド内でのシリーズ化や、同じ品目内でのアイテム数の見直しなど、商品開発コストの削減や販売効率の向上を図っており、主要ブランドに集中した新商品開発とプロモーション活動を行っている。さらに、基材や技術の向上によって剤型や使用感などが多様化しており、プレフォームやジェル状クリーム、夜つけて朝洗い流すパックなど、新奇性のある商品が市場での話題づくりに一役買っている。2009年は前年比0.3%減の9903億円が見込まれる。2007年後半からの諸物価上昇で中価格帯商品の買い控えが見られ、2008年9月以降の急速な景気後退で小売店への来客数の減少から、売上低下の影響が高価格帯商品にまで出始めている。
フレグランス(並行輸入品は除く)は、2008年が350億円(前年比96.4%)に達し2009年が341億円(前年比97.4%)を見込む。正規流通ルートの市場は、並行輸入品に需要を奪われ縮小が続いている。また、国内の制度品メーカー各社が主力のスキンケアやメイクアップに注力し、フレグランスアイテムを削減していることも、市場低迷の一因となっている。2008年は、前年比3.6%減の350億円となった。女性用・ユニセックス商品は前年並みの実績を維持したが、2007年に発売され新たな訴求で10代男性の需要を取り込んだメンズフレグランスの「アックス」(ユニリーバ・ジャパン)が2年目を迎えた反動でマイナスとなり、男性用商品が実績を落とした。2009年も、前年比2.6%減の341億円が見込まれる。海外ブランドの主力品目であるオードトワレ、オードパルファン主体の展開に変化はなく、今後は両品目の構成比が拡大していく見通しだ。
注目市場として、洗顔料(スキンケア)は、2008年が1205億円(前年比102.1%)に達し2009年が1211億円(前年比100.5%)を見込む。洗顔料は近年、洗浄以外の保湿、角質除去、ホワイトニング、アンチエイジングなど機能区分の細分化が進み、商品数が増えている。また、マスメディアで洗顔の重要性が取り上げられたことで、消費者の関心度が高まっている。こうした動きが市場を活性化させ、市場は2007年にプラスへ転じた。2008年は、前年比2.1%増の1205億円となった。マス向けを中心とする中価格帯商品が低迷したものの、「茶のしずく石鹸」(悠香)を始めとした通販系ブランドが積極的な広告展開によって新たな需要を取り込んだことや、「ビオレ」(花王)などのトイレタリー系ブランドが高機能化を進め好調に推移した。2009年は、前年比0.5%増の1211億円が見込まれる。通販系ブランドは引き続き成長が見込まれるものの、店舗販売では高価格帯商品が実績を落としており、中価格帯商品もマス向けカウンセリングブランドを中心に需要の低迷が続いている。しかし、洗顔料に対する消費者の関心は依然として高く、新規性の高い機能・剤型の商品投入やスペシャル洗顔アイテムなど、新たなカテゴリーの創出による需要喚起が期待される。
モイスチャー(スキンケア)は、2008年が965億円(前年比103.8%)に達し、2009年が980億円(前年比101.6%)を見込む。モイスチャーは、アンチエイジングのスペシャルケアとして需要が高まり、油分・水分の配合が高い新商品が増えている。また、基材の開発から自由に使用感の設定が出来るようになり、幅広い年齢層に対応できる様になっている。2008年は、前年比3.8%増の965億円となった。2006~2008年にかけて制度品を中心に各チャネルの主要ブランドの投入やリニューアルが行われ、また、高機能・高価格帯の商品が市場の拡大に貢献した。2009年は、前年比1.6%増の980億円が見込まれる。2008年後半以降は景気後退の影響から、新ブランド発売による既存品の整理が加速しており、また、高価格帯商品の買い控えの影響も徐々に現れていることから、市場の伸びもやや鈍化する。しかし、メーカー各社はスペシャルケアの主力アイテムとして消費者の肌質や用途別に品揃えを充実させている。アンチエイジングへの高い需要も相まって、今後も市場の拡大が予測される。
クレンジング(スキンケア)は、2008年が759億円(前年比102.6%)に達し、2009年が762億円(前年比100.4%)を見込む。クレンジングは、トイレタリー系において機能訴求商品が実績を伸ばし市場拡大に寄与している。また、ウォータープルーフのメイクアップやマスカラ、アイライナー、アイシャドウによって作りこむアイメイクがトレンドとなっており、アイメイク専用のクレンジング商品の投入も市場の活性化に繋がっている。2008年は、前年比2.6%増の759億円となった。化粧品系において中価格帯商品の需要が低迷したが、「ファンケル」や「ドクターシーラボ」など通販ブランドが引き続き好調に推移した。また、洗い流し不要でクレンジング後の保湿ケアまでを訴求した「クレンジングエクスプレス」(マンダム)がヒット商品となった。トイレタリー系でも、「ソフティモ」(コーセーコスメポート)、「ビオレ」(花王)などが堅調に推移したほか、「ポンズ ポアホワイト」(ユニリーバ・ジャパン)、「ダヴ オイル泡クレンジング」(ユニリーバ・ジャパン)など目新しい訴求や新規剤型商品の投入によって実績を伸ばした。2009年は、前年比0.4%増の762億円が見込まれる。クレンジングは、スペシャルケアに比べ安価な商品でも構わないと考える層も多く、先行き不透明な経済状況によって購入価格の低下が懸念される。
オードトワレ(フレグランス)は、2008年が93億円(前年比95.9%)に達し、2009年が97億円(前年比104.3%)を見込む。オードトワレは、香り立ちが強くないことや香りの持続時間が比較的短いことから日常的に使いやすく、女性用・ユニセックスのフレグランス市場の約4割を占めている。近年は夏場限定のサマーフレグランスの発売が市場に定着するなど、春夏向け商品としてはオードパルファンより香り立ちの低いオードトワレの商品投入が多くなっている。2008年は、オードパルファンの「クロエ」(ブルーベル・ジャパン)のヒットが影響し、オードトワレ市場は前年比4.1%減の93億円となった。引き続きフローラル系の香りがトレンドとなっており、ローズやユリなど花の名前を商品名に採用した新商品の投入や、フルーティフローラルからより華やかでエレガントなイメージの香りまでバリエーションが広がった。2009年は、前年比4.3%増の97億円が見込まれる。「クロエ」の春夏向けオードトワレなど大型新商品の投入に加え、「ロクシタン」(ロクシタン ジャポン)や「ザ・ボディショップ」(イオンフォレスト)などライフスタイル提案型ブランドが、フレグランスとボディケアなどをライン展開することで香りの愛用者育成に成功しており、これらのブランドが市場を底上げすると考えられる。海外輸入フレグランスは、オードパルファンかオードトワレのみの展開が主流となっている。今後もヒットフレグランスがどちらの品目に出てくるかで市場動向が大きく左右されると見られる。
[調査対象]
カテゴリー:品目
スキンケア:洗顔料、クレンジング、マッサージ・コールド、モイスチャー、スポットケア、化粧水、乳液、美容液、パック
フレグランス:パルファン、オードパルファン、オードトワレ、オーデコロン、フレッシュコロン、ノンアルコールフレグランス、メンズフレグランス
[調査方法]
富士経済専門調査員による調査対象企業及び関連企業・団体等へのヒアリング調査および関連文献を併用
[調査期間]1月~3月
[小売価格]10万5000円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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