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2010年02月12日
富士経済、スキンケア化粧品開発市場に関する調査、2009年注目素材は「オーガニック」で前年比86%増に
富士経済は、国内の化粧品市場について調査を行っており、毎年その調査結果を「化粧品マーケティング要覧」シリーズを筆頭に、「機能性化粧品マーケティング要覧」「化粧品チャネル・トレンドデータ」といった報告書にまとめてきた。今回、化粧品7カテゴリー(スキンケア、フレグランス、ヘアケア・ヘアメイク、メンズコスメティックス、ベースメイク、ポイントメイク、ボディケア)中、最大の市場規模を誇り、国内の化粧品市場の約45%を占めるスキンケア化粧品(洗顔料、クレンジング、マッサージ・コールド、モイスチャー、スポットケア、化粧水、乳液、美容液、パックこの調査では、販売チャネル別、機能別、価格帯別の動向を明らかにすると共に、注目される素材(ヒアルロン酸など5品目)やコンセプト(シート状製品、マルチパーパス化粧品など9品目)にも着目し、スキンケア化粧品市場を多角的に分析した。さらに、スキンケアに対する消費者の意識調査も実施し、消費者ニーズも捉えた)市場について、より詳細な調査を行った。その結果、2009年の注目素材「オーガニック」は、新ブランド投入や既存ブランドへの新規配合で前年比86%増になったことなど明らかになった。なお、詳細を報告書「スキンケア開発トレンドデータ 2009-2010」にまとめた。
注目素材(配合製品)市場として、オーガニック素材は、2008年が43億円、2009年見込が80億円(前年比186.0%)に達し、2010年は85億円(前年比106.3%)と予測する。各認定機関によってオーガニック認定を受けた製品、有機農法によって栽培(オーガニック栽培)された原材料を配合した製品を対象とした。なお、対象範囲はブランドやライン全体でオーガニック素材配合を訴求しているものとし、ブランドやライン内の単品で訴求しているものは対象外とした。従来は小規模な展開に留まっていたが、近年“ロハス”や“スローライフ”への関心や意識の高まりを背景に需要が増加し、2007年頃からオーガニック素材訴求ブランドが相次いで登場した。2008年には、「オリジンズ オーガニックス」(エスティローダー)など大手メーカーからもブランドが投入され、市場が活性化した。2009年は、「ネイチャーアンドコー」(コーセーコスメニエンス)を筆頭に新ブランドの投入が相次いだことや、通信販売メーカーが既存ブランドのリニューアルで新たにオーガニック素材を配合していることから、市場は前年比86%増と大幅な拡大が見込まれる。オーガニック化粧品の販売チャネルは、今までバラエティショップや通信販売、百貨店に加え、ハーブ専門店やインテリアショップ、コンセプトショップなどが中心だったが、セルフセレクションブランドの「ネイチャーアンドコー」を始め「オーガニックナチュラル」(明色化粧品)、「ネイチャーフレンズ」(ロハスコスメ)などがドラッグストアを中心に実績を伸ばしており、販売チャネルが広がっていくと考えられる。
豆乳/豆由来成分では、2008年が144億円、2009年見込が162億円(前年比112.5%)に達し、2010年が180億円(前年比111.1%)と予測する。豆乳や豆(大豆、黒豆など)由来成分を配合した製品を対象とした。豆乳や豆に含有される“イソフラボン”が女性ホルモンと同様の作用をすることに着目し、高保湿効果と自然由来成分を訴求し他製品との差別化を図っている。また、豆由来成分は大豆等から抽出したマメエキスが多く用いられており、2008年に資生堂インターナショナルが発売したアンチエイジング訴求ブランドの「リバイタル グラナス」には、同社が開発した独自成分”美容豆エキス”が配合されている。2009年は、セルフセレクションで「ソイズ」(ロゼット)、「ハーティラブ」(B&Cラボラトリーズ)といった新ブランドが投入された他、豆乳/豆由来成分配合の老舗ブランドである「なめらか本舗」(常盤薬品工業)から新ライン「なめらか本舗 ハリつやシリーズ」が追加された。また、カウンセリングでは「suisai」(カネボウ化粧品)からアンチエイジング訴求の「suisaiプレミオリティ」が発売されたことに加え、「リバイタル グラナス」が実績を伸ばしていることから、市場は前年比12.5%増が見込まれる。豆乳/豆由来成分は保湿力の高さから、保湿やアンチエイジング訴求ブランドに広く採用されていることに加え、「コスメディカ デュア」(第一三共ヘルスケア)の様な敏感肌訴求ブランドへも配合されるなど用途の広がりも見られ、更なる市場拡大が期待される。
注目コンセプト(製品)市場として、異業種参入系(製薬系を除く)では、2008年が310億円、2009年見込が359億円(前年比115.8%)に達し、2010年が404億円(前年比112.5%)と予測する。異業種参入系は、新たに化粧品市場に参入した他業種を主力とする企業(子会社を含む)の製品を対象とした。酒類、加工食品等のメーカーが中心となっている。2006年には富士フイルムがコラーゲン技術を化粧品に応用して新規参入した。翌年に発売した「アスタリフト」(富士フイルム ヘルスケア ラボラトリー)は積極的なプロモーション展開でヒットし、この市場の拡大に貢献した。2008年の市場は新規参入が一段落し前年比5.6%増だったが、2009年は「アスタリフト」がドラッグストアへの展開を進め実績を伸ばしていることや、ベビー用品メーカーのコンビや食品メーカーのニチレイ(子会社のシルヴァンが運営)など新規参入があったことで、15.8%増が見込まれる。既存メーカー間の競合が激しい店舗販売を避け、通信販売を主体とする企業が圧倒的に多い。このため、販売チャネル別の構成比でも通信販売が85.8%(2009年見込)を占めると見られる。他業種で蓄積したノウハウを化粧品に応用でき、また、食品など他業種と比較して化粧品は概して利益率が高いこともあり、積極的な新規参入の動きが見られ市場拡大が続く見通しである。
製薬系では、2008年が304億円、2009年見込が323億円(前年比106.3%)に達し、2010年が345億円(前年比106.8%)と予測する。自社開発し化粧品市場に参入した製薬メーカーの製品を対象とした。上位ブランドである「肌研」「オバジ」(ロート製薬)、「インナーシグナル」(大塚製薬)、「アルージェ」(全薬工業)などのブランドがアイテム追加やリニューアルによってブランド鮮度を維持したことに加え、新規メーカーの参入や新ブランドの投入が相次いだことで、市場は2008年まで前年比10%以上の成長を遂げてきた。2009年は、「ミノン アミノモイスト」(第一三共ヘルスケア)や「エクセルーラ」(佐藤製薬)などの新ブランド投入に加え、「肌研」を始めとしたブランドが好調を維持した。一方、競合激化と景気後退の影響による消費マインドの低下で、市場は前年比6.3%増と成長がやや鈍化する見込みである。製薬メーカーの参入が相次いでいる背景として、医薬品で培ってきたノウハウを応用しやすい分野であること、ドラッグストアを筆頭に販売チャネルが一般用医薬品と共通しており、新規チャネル開拓の障壁が低いことなどが挙げられる。このため、販売チャネル別の構成比はドラッグストアが58.4%(2009年見込)と過半数を占めているが、量販店や百貨店、コンビニエンスストア、バラエティショップなどドラッグストア以外のチャネルでも実績を着実に伸ばしており、存在感を高めていくと考えられる。
リフトアップでは、2008年が104億円、2009年見込が171億円(前年比164.4%)に達し、2010年が185億円(前年比108.2%)と予測する。顔のリフトアップ(たるみやしわを押し上げること)を訴求した製品を対象とした。リフトアップは美容整形外科などで施術を行うことが主流となっていたが、近年はリフトアップを訴求したスキンケア製品が徐々に増加している。カウンセリングのアンチエイジング訴求ブランドが中心で、百貨店で展開するプレステージブランドに1から2アイテムを品揃えるケースが多い。リフトアップはプレステージブランドへの投入が中心だったが、2009年は通信販売を主体に展開するドクターシーラボが「アクアコラーゲンゲル エンリッチリフト」を、訪問販売ではポーラが高価格帯ブランド「B.A」にリフティング訴求の「B.A ザ クリーム」を投入したことで実績を大幅に伸ばし、市場は前年比64.4%増が見込まれる。リフトアップはエイジングケアへの関心の高まりで潜在需要が大きく、アンチエイジング訴求ブランドにおけるラインナップの増加が市場拡大の鍵といえる。
[小売価格]10万5000円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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