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2012年02月01日
日本ロレアル、日本初の技術をアジアや世界へ展開するための拠点リサーチ&イノベーションセンターを拡充
日本ロレアルは1月25日、リサーチ&イノベーションセンター(以下、R&Iセンター)の延床面積と研究者数を25%拡充し、新たに3部門を開設した。ロレアルグループがグローバルに展開する18ヵ所のR&Iネットワークにおいて、アジアで唯一基礎、応用、開発、評価のすべての研究段階を備える研究拠点となる。この拡充で日本R&Iセンターは、アジアにおける研究開発の中心的な役割を担うことになった。
「ロレアルは、100年以上も前に創業した世界130ヵ国で事業を展開しているグローバル企業だ。現在、研究開発部門に力を入れており、その構成比率は10年間で一気に増加した」と、ロレアル リサーチ&イノベーションのステファン・オルティス アジア統括ディレクター。「昨年は売上の1/3をアジアが占めた。今後15年間は、アジアから新たな顧客が創出されるものと考えている。その一方で、アジアは美容習慣などに多様性がある。これを反映させるために、今回、日本R&Iセンターを拡充する」と、日本をアジアの拠点としていくという。「日本R&Iセンターでは、類型学的な研究の他にコンシューマ・インサイトを実施。データを収集しながら消費者へ最適な商品を提供していく予定だ。また、大学や研究機関と協力していくことで、ユニークな製品を開発していきたい」と、日本R&Iセンターの役割を説明した。
「日本は世界で最も洗練された市場で、消費者の要求も非常に高い。また、最先端技術が日本に集約されている点も、日本R&Iセンターの拡充を後押しした」とのこと。「日本R&Iセンターが重要な役割を果たしていくと確信している。新しいコンセプトや原料などあらゆる面で、グループ全体の目標達成に大きな役割を果たしていくだろう」と、オルティス アジア統括ディレクターは、日本R&Iセンターに並々ならぬ期待を寄せていた。
そして、日本R&Iセンターの拡充にともない、日本人として、また女性として初めて所長に就任する、日本ロレアル リサーチ&イノベーションセンター所長の井上美香副社長が挨拶した。「研究所の歴史は長く、1983年にアジア初の研究開発部門を東京に開設した。仏国以外では、米国に次いで2番目。1996年には、かながわサイエンスパークに移転した」と日本R&Iセンターの歩みを紹介。「日本の消費者を理解するために、日本人のパーツを研究し、データの蓄積を行っている。現在2万5000人以上ものモニターによる評価テストも実施してきた」と、消費者のニーズを知ることが日本R&Iセンターの大きな役割であるとも語っていた。「また、日本の大学や研究所とコラボレーションし、いち早く化粧品の分野に応用するなど、イノベーディブな製品の開発を行っている」と、他の研究所と協力しながら、日本初の技術の発掘に余念がない様子だった。「さらに、日本初の技術とロレアルR&Iの研究資源を駆使して、日本、アジア、グローバル市場のニーズに適した製品を提供する」と、意気込んだ。
「今回の拡充では、研究員数を200名以上に増やす。化学、物理学、薬学、分子生物学など多彩な専門分野からなる研究員が、基礎・応用・開発・評価のすべての研究段階を備えたアジアで唯一の研究拠点となる」と井上副社長は、日本R&Iセンターの拡充内容を説明。「新設部署を3つ設置し、日本が中心になってアジアやグローバルでイノベーションを創出していく」とのこと。「まず、アジアオープン・リサーチでは、アジア全域から生物学、化学、医学、分析、環境などの分野の先端技術を導入。医薬品、食品、繊維、印刷、エレクトロニクスなど、異業種からの原料や技術も導入する。アジア地域の大学、研究所、企業との共同研究も行っていく。コスメ応用研究室では、アジアオープン・リサーチなどで導入した技術を、アジアでニーズが高い美白、アンチエイジングなどの多機能化粧品に応用する。そして、コンシューマ&マーケットインサイトでは、脳科学、生理学、物理学、心理学や新規のデータ解析法を用いて、多面的アプローチによって消費者や市場の潜在的ニーズを把握していく」と、新設部署の機能と役割を紹介した。
「日本発のイノベーションを応用した例としては、アンモニアトラップヘアカラーの『ロレアル プロフェッショナル アルーリア』において、日本の消費者の使用感に対するニーズを考慮して、アンモニア臭を大幅に低減した。この技術では、アンモニア臭を低減しながら、線量の毛髪への浸透性が向上。毛髪のダメージが軽減し、発色も鮮やかになるなど、新規処方が見出された。こうした取り組みをさらに強化するために、人材育成や日本人の美意識の把握によって、イノベーションを創出し、アジアならびにグローバルに発信していきたい」と、日本R&Iセンターから多くの技術や製品を世に送り出したいと話していた。
「スキンケア開発研究所」では、美容液「ジェニフィック」の日本市場向けとグローバル市場向けの使用感や感触の違いや、シートマスク「ジェネフィックマスク」の素材の開発について紹介してもらった。「ジェネフィックマスク」では、日本女性800名の15ヵ所にもおよぶデータからマネキンを作成。これを使いながら密着度を測定したり、バイオセルロースを採用した素材について解説していた。
「コスメ応用研究室」では、人工皮膚に塗布したファンデーションの3Dイメージに関する説明や、3Dイメージで見たパウダーファンデーション「マキブランミラクコンパクト」の毛穴カバー効果についての説明があった。「メイクアップ開発研究所」では、パウダーファンデーション「マキブランミラクコンパクト」に使われている粉体の表面処理を観察。水だけでなく脂をも弾く素材を紹介してくれた。
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