HOME >> 美容・化粧品関連ニュース >> 富士経済、化粧品の販売チャネル別市場調査、08年のドラッグストアは6178億円の見込み
2008年11月20日
富士経済、化粧品の販売チャネル別市場調査、08年のドラッグストアは6178億円の見込み
富士経済は、百貨店、ドラッグストア、通信販売など化粧品市場の販売チャネルを調査・分析した。その結果、08年の見込みでは、通信販売はインターネット・モバイル利用増から前年比4.3%増の2341億円。ドラッグストアは、前年比1.9%増の6178億円となった。なお詳細を調査報告書「化粧品チャネル・トレンドデータ 2008」にまとめた。
07年の化粧品市場はスキンケアとメイクアップ分野に大型ブランドが相次いで投入されたことやトイレタリー系の洗顔料・クレンジングの好調な売れ行き、プレミアム訴求ブランドの増加によるヘアケア分野の活性化などによって前年から1.1%伸びて2兆2390億円となった。08年には、直営店を中心にライフスタイル提案型ブランドを展開する企業(ロクシタン ジャポン、ラッシュ ジャパンなど)が新規出店を加速し実績を拡大しており、化粧品購入チャネルがより複雑化している。
通信販売は、異業種も含めた新規参入が続いていること、既存の各社も主軸としてきたスキンケアからベースメイクやポイントメイクにアイテムを拡充していること、高機能訴求スキンケア商品に力を入れることなどで実績の拡大につながって最も伸長率が高くなっている。
ドラッグストア、百貨店は、業態を取り巻く環境が厳しい中で化粧品は実績を伸ばしており、バラエティショップもトレンドに合致したメイクアップブランドやBBクリーム、ミネラルファンデーションなど話題商品を取り扱って市場の成長に寄与している。しかし化粧品店・薬局・薬店や量販店、CVSは依然として低迷が続いている。
ドラッグストアは特に店舗の過密化に伴う同業態内での競合に加えて、09年から改正薬事法の施行で一般用医薬品の販路が拡大し、環境がさらに厳しさを増すため化粧品販売への影響が懸念される。
90年代後半から、各メーカーはチャネルごとに特色を出し棲み分けを図るため販売チャネル別に専用商品を展開する戦略を進めてきた。しかし08年10月、資生堂が新たに“リレーショナル・マスマーケティング”の方向を打ち出した。これまでチャネル別に分散していたコストを集約し、より大規模な宣伝を展開できるメリットを生かす新チャネル方式として注目される。新発売の「リバイタル グラナス」(資生堂)は、カウンセリングを重視する店舗に限定して化粧品店、量販店、百貨店の複数チャネルに同一商品を展開し、高いブランド力とカウンセリング技術で顧客の囲い込みを図っている。
店舗販売では07年も化粧品店・薬局・薬店、量販店、CVSが縮小を続け、百貨店、ドラッグストア、バラエティショップは実績を伸ばした。無店舗販売の訪問販売と通信販売では、訪販が縮小し通販が拡大する傾向が10年以上続いており、04年以降は通販の成長幅が訪販の縮小幅を上回っている。
通信販売では、08年が2341億円(前年比104.3%)を見込み10年が2489億円(08年比106.3%)に達すると予測する。
化粧品通販はディーエイチシー、再春館製薬所、オルビス、ファンケルなど上位メーカーが安定して推移している。インターネットやモバイル通販の利用者の急増によって需要が拡大している。プロモーションを強化して大幅に拡大したメーカーもあり07年も前年比106.3%と大幅な伸びを示した。
インターネットの急速な普及とともに、インターネット通販は通販市場で構成比が大きくなっており、自社サイト上にオーダーフォームを設けてサイトから直接注文できるシステムを取り入れるメーカーも多く、オンライン通販の実績は毎年大幅に拡大している。
通販の特色は、実際に試して購入できないため無料サンプル提供や有償のサンプルサイズ販売、トライアルキット展開である。さらに使用開始後も返品できるサービスを設けて新規ユーザーの獲得を図り、機能性を謳った化粧品では効果を感じなかった場合全額返金を保証するメーカーも見られることである。
化粧品通販は、81年にファンケルが無添加化粧品の販売を開始し、その後カタログや新聞、雑誌広告などで通販を行う企業が増加した。核家族化や女性の社会進出など社会環境の変化にマッチし、働く女性の需要を獲得して07年には化粧品市場の10%を占めるまでに成長して化粧品チャネルとしての地位を確立した。06年以降は富士フイルム、大正製薬、小林製薬、ヤマダ電機、千趣会などの異業種が子会社を設立して化粧品通販に本格的に参入してきた。
店舗展開も行っている通販メーカーの中には、低コストの通販へ移行を図りポイントプログラムや割引を充実させるメーカーも見られる。またディーエイチシーのように直営店の展開に力を注ぎ、店舗で通販と併せたプロモーションを行ない実績拡大を図るメーカーもある。
ドラッグストアでは、08年が6178億円(前年比101.9%)を見込み、10年が6353億円(08年比102.8%)に達すると予測する。
07年は、店舗の過密化に伴い全体実績は厳しかったものの、化粧品は大型ブランドの投入や、ヘアケアのプレミアム訴求ブランド・ラインの新規投入が続き活性化されたこと、またトイレタリー系ブランドが大きく実績を伸ばしたことから6000億円を超え、構成比27.1%と0.8ポイント拡大した。
09年4月の改正薬事法施行後は、副作用の強い一部の薬剤を除いた一般用医薬品(大衆薬)が登録販売者を配置したスーパーマーケットやCVSなどでも販売が可能となることから、店舗の過密化による競合に加えて異業種チャネルとの競合も激化していくと見られ、環境はますます厳しくなっていくと予測される。
業界ではM&Aや資本業務提携などの再編が加速しており、08年もココカラファインホールディングスやスギホールディングス、グローウェルホールディングスがスタートするなど勢力図が大きく変化している。
これまでのような過度な値引きによる価格競争は販売価格を表示しない方式の導入やPB商品(販売店グループの専用商品)の増加などによって一段落した感があり、今後は異業種も含めた競合激化に向けて差別化を図った店舗作りが重要となる。特に粗利や集客の面から化粧品に対するドラッグストア側の注力度は高く、セルフ商品についても販売だけでなく化粧品の知識を持ってアドバイスする簡易カウンセリングが必要となっている。そのためメーカー開催のセミナーもより深い知識や販売手法などを踏まえた教育が求められている。
カウンセリングブランドを中心とする中価格帯ブランドではスキンケアとメイクアップ分野で近年、大手各社がメガブランドを投入し一時的に活性化した。しかし08年半ば頃から、より高機能商品を求める層が高価格帯商品に流れ、一方でセルフ商品の高機能化に伴って低価格帯商品へと需要が二分し、マスブランドの低迷傾向が顕著となっている。
百貨店では、08年が2103億円(前年比101.2%)を見込み、10年が2154億円(08年比102.4%)に達すると予測する。
07年から08年にかけて主力の衣料品が不振で苦戦を強いられているが、化粧品は消費者のスキンケア意識の高まりを受けて高機能のスキンケア訴求化粧品に需要が集まり実績を回復している。
化粧品は、重要な利益商材であると同時に1階に配置される百貨店の顔でもある。注力度は非常に高く定期的な売り場の改装を行なっており、07年の改装時より百貨店主導でデザインを統一したカウンターを採用するケースが広がるなど、各店舗が特色を出す動きが見られる。メーカー側もカウンセリング、接客力の向上に向けた美容部員育成や商品力の向上が不可欠の要素と考えている。
カネボウ化粧品が08年1月に投入した「キッカ」は、これまで取り込むことが難しかった50代後半から60代をターゲットとして、徹底したメイクアップレッスンを展開することで需要を獲得している。新たな需要層の開拓や他社の追随を含め今後の動向が注目される。
バラエティショップでは、08年が348億円(前年比102.1%)を見込み10年が356億円(08年比102.3%)に達すると予測する。
07~08年にかけてはプラザスタイルや東急ハンズの一部店舗にオーガニック化粧品や自然派化粧品を専門に扱うコーナーを設けてスキンケアにも力を注ぎ需要を掘り起こしており、引き続き実績の拡大が見込まれる。
2000年頃から出店先に合わせて柔軟に店舗形態を変え“駅ナカ”や駅ビルに小規模店舗を多く設置して実績回復の足がかりを作った。ここ数年は、多様化する消費者のニーズを捉えるために既存の化粧品からアパレル、雑貨まで幅広く取り扱う店舗形態や、コンセプトをより明確にしてターゲットを限定した店舗の開発も進んでおり、こうした形態の多様化がさらに進んで行くと見られる。
量販店では、08年が3021億円(前年比99.0%)を見込み、10年2965億円(08年比98.1%)に達すると予測する。
量販店専用の「ドルティア」(カネボウ化粧品)や「インフィニティ」(コーセー)などは顧客を取り込み堅調に推移しており、「エリクシール シュペリエル」(資生堂)のホワイトニングラインや「コフレドール」(カネボウ化粧品)などマス向けの大型ブランド・ライン投入によって活性化が期待された。また業態自体もモールの核店舗化などにより集客力の向上を図っているが、回復には至っていない。業態自体の活性化に向けた取り組みは続けられているが、食料品や、衣料品などオリジナルブランドによるチェーンごとの特色を打ち出しやすい商品分野を強化しており、化粧品の積極的な取り組みは二の次になっている。メーカーも“売れるチャネル”への注力を進める中で、量販店については業態特性を活かした販売方法を模索中である。量販店と化粧品メーカーのコラボレーション事例は少ないが、イオンと資生堂によるエステティックコーナー「BODY'S CARE」は物販とサービスの両面から消費者のニーズに応える量販店チャネルの新しい取り組みとして注目される。
化粧品店・薬局・薬店では、08年が2910億円(前年比98.2%)を見込み、10年が2812億円(08年比96.6%)に達すると予測する。
化粧品店・薬局・薬店では、高齢化する店主と後継者不足によって店舗の減少に歯止めが掛からないため、実績、構成比ともに縮小が続いている。またドラッグストアなど廉価チャネルへの需要流出も影響している。化粧品市場に占めるウェイトも98年時点の20%からチャネルの多様化によって需要が分散し、07年には13.2%まで落ち込んでいる。ただ、専用ブランドや同チャネルと百貨店を主軸とするチャネル特化ブランドについては概ね好調に推移している。そのような状況の中で08年10月に資生堂がカウンセリング重視ブランドとして量販店、百貨店、および化粧品店の有力店に絞って投入した「リバイタル グラナス」がこのチャネルの活性化にどの程度寄与するか注目される。
[小売価格]10万5000円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
« 前の記事「セガと資生堂、ニンテンドーDS向けゲームソフト「プロジェクト ビューティー」を共同開発」へ
トップページへ戻る
【美容・化粧品関連ニュースの最新記事】
・富士経済、化粧品の販売チャネル別市場調査、08年のドラッグストアは6178億円の見込み・セガと資生堂、ニンテンドーDS向けゲームソフト「プロジェクト ビューティー」を共同開発
・常盤薬品、繊細で高い輝きのアイシャドウ「サナ エクセル シャイニーシャドウ」を発売
・エイボン、プロサーチュインTXを配合したスキンケアブランド「ミッション エクラ ドール」を発売
・ナリス化粧品、オールシーズン対応のベースメーキャップシリーズ「Chiarie」を発売
・美容院・理髪店選びについてのアンケート調査、1回の平均金額は5000円~1万円が6割強
・常盤薬品、「サナ エクセル」から限定色「スプリングパワーカーラー08」を発売
・資生堂、高い光拡散効果で唇のしわが目立たなくなる新奇球状パール剤を開発
・ポーラ研究所、個肌対応化粧品の肌分析力をアップして肌のキメを自動評価する技術を開発
・小林製薬、スキンケアライン「リアルラボ」から唇用美容液「リップグラマラスエッセンス」を発売
|食事・食材関連ニュース |菓子・飲料関連ニュース |健康食品・医薬品関連ニュース |睡眠関連ニュース |美容・化粧品関連ニュース |余暇・サービス関連ニュース |運動関連ニュース |マイライフ手帳データニュース(HDL調べ) |ライフ関連ニュース |生活・健康グッズ関連ニュース |その他ニュース






