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2007年05月01日

富士経済、07年スキンケア市場は9885億円、フレグランス市場は357億円の見込みなど化粧品市場調査の結果を発表

 富士経済は、2007年1月~3月にかけて、スキンケア9品目、フレグランス7品目の化粧品市場の調査を実施した。その結果、スキンケア市場では、2006年が9802億円、2007年が9885億円(前年比0.8%増)を見込み、フレグランス市場では、2006年が361億円、2007年が357億円(前年比1.1%減)の見込みなどを発表した。なお詳細は、調査報告書「化粧品マーケティング要覧2007 No.1」にまとめる。

 注目市場として、モイスチャー市場(スキンケア)では、2006年が882億円、2007年が907億円(前年比2.8%増)を見込む。なお、同市場には、モイスチャークリーム、ナリシングクリーム、バニシングクリームなど皮膚へ油分や水分を与える化粧料で、化粧液、美容液以外のジェルタイプの製品も含む。

 モイスチャー市場は、単価下落の影響を受けて2000年~2001年には市場が縮小したが、2002年以降はスペシャルケアへのニーズ拡大によってクリームを中心に需要が拡大し、2005年にはコエンザイムQ10配合商品がヒットしたことで、前年比10.2%増の872億円の市場となった。2006年は通販メーカーの業績拡大によって、保湿液やオイルの実績拡大が続いたものの、前年ヒットしたコエンザイムQ10配合商品の新規性が薄れ同成分の商品が低迷したことや、夏季の日照時間が例年に比較して短くホワイトニング需要が減少したため、前年比1.1%増の882億円にとどまったと分析する。

 2007年以降は、モイスチャーに対するニーズは年齢を問わず高く、美容液と同様に高価格・高単価のスペシャルケアが積極的に投入されていること、化粧液、保湿液、オイルなどは、通販メーカーが基幹商品と位置づけて拡販に重点を置いていること、店販チャネル拡大によるマルチチャネルなどの取り組みに積極的であることなどから、市場拡大が期待されるとの見解を示す。

 化粧水市場は、2006年が2742億円で、2007年が2755億円(前年比0.5%増)の見込みと予測する。

 ベーシックケアである化粧水の需要はすでに飽和状態にあるが、参入メーカーがスキンケアに注力しており、多くの新商品を投入して市場活性化を図っていることから、市場は拡大しているという。2006年は大型ブランドとして、資生堂の「エリクシールシュペリエル」や資生堂フィティットの「アクアレーベル」の投入によってアンチエイジング訴求を中心に活性化を図ったが、2005年のコエンザイムQ10配合商品の競合激化による実績低迷や、夏季の天候不順によるホワイトニング需要の低迷が要因となって、化粧水市場は前年並みにとどまったと示唆する。

 化粧水は、ベーシックケアとして日常使用の習慣が定着しており、数量ベースの大幅な拡大が見込みにくいことから、今後の市場拡大には単価アップが必要になると指摘する。このため、高価格帯ブランドでは需要の高まる美容液やクリームなどのスペシャルケアのみを購入する顧客への化粧水の推奨など、店頭における販売活動の強化が必要となっているとの見解を示す。また、マスブランド・セルフセレクションブランドでは2006年に資生堂が大型マスブランドの投入を行った一方でブランドの集約を行い、他メーカーもこの動きに追随する傾向にあることから、上位ブランドへのシェア集中が進むと見込まれるという。

 スポットケア市場(スキンケア)は、2006年が232億円で、2007年が233億円(前年比0.4%増)を見込む

 スポットケアとは、目、口、首といった部分使用の保湿化粧料のことで、目元の保湿やリフティングを訴求するアイケア商品を中心に構成されている。とくに、目元は初期老化が現れやすいことから中高年層を中心に高い需要を獲得しているとのこと。さらにパソコンの使用による目を酷使するケースの増加、冷暖房による目元や口元などが乾燥しやすい環境の増加などによって、20代~30代の層からの需要が増えたことも市場拡大の大きな要因だと説明する。

 ただし、簡便性の高いシートパックとの訴求面の競合がみられ、市場拡大の阻害要因として懸念されると指摘。2005年以降、Tゾーンの毛穴ケア商品が急増しており、2007年も国内メーカーを中心にTゾーン毛穴ケアを訴求した新商品の投入が積極的に行われているという。一方、ホワイトニング訴求についても「ホワイトショットメラノシュータ」(ポーラ化粧品本舗)をはじめとして新商品の投入が積極的に行われていることから、需要期の夏場の天候が平年並みであれば市場の回復が見込まれるとしている。

 オードパルファン市場(フレグランス)は、2006年が67億円、2007年が74億円(前年比10.4%増)を見込んでいる。オードパルファンは、賦香率10~25%で香り持続時間が5時間程度のものを指し、フローラル系、グリーン系、シプレー系、オリエンタル系などの種類に分けられる。

 オードパルファンは、女性用・ユニセックスのフレグランスでは、オードトワレに次ぐ市場規模となっているとのこと。若年層を中心にフレグランス使用に慣れてきたことから、これまでの主流だったオードトワレに比べ、より本格的な香りの変化を楽しめるオードパルファンでの商品投入が増加しており、並行輸入品との競合が激しいものの2005年から市場は拡大に転じたと解説する。2006年は、輸入フレグランスを中心にオードパルファンが日本市場に積極的に導入されるとともに、フィッツコーポレーションなどの国内系フレグランスメーカーの急成長によってオードパルファン市場は拡大を続け、2005年に引き続きフルーティフローラルの香りがトレンドとなっている。

 とくに、10代を対象に“恋に効く”といった訴求の商品がイベントや店頭でのプロモーション展開によって需要を獲得したことや、またこれらの商品がドラッグストアやディスカウントでの取り扱いが急増していることも市場底上げの一因となったという。さらに、新製品投入を積極的に行っている海外有名ブランドのファッション系フレグランスでも香りの変化が楽しめるオードパルファンの日本市場導入が増加していることで、しばらくは市場が拡大すると見込まれる。

 人気の高い海外フレグランスの商品ほど、並行輸入量が増えているのが現状とのこと。このため、今後は、海外香水卸や外資系プレステージブランドでは雑誌広告・サンプリングや百貨店でのプロモーション展開を行う一方で、シーズンごとの限定コフレやパッケージなどの施策で並行輸入品との差別化を図っていくと見込まれる。また、フィッツコーポレーションやアメーズユープランニングなどの国内メーカーは、10代の若年需要を獲得したものの、情報トレンドに敏感でブランドスイッチも頻繁であるためリピート獲得が難しく、今後は香りを訴求したボディケアやヘアケアラインの拡充によるブランド力の強化を推進していくとまとめている。

 スキンケア市場では、2006年が9802億円、2007年が9885億円(前年比0.8%増)の見込みと予測する。

 2005年はコエンザイムQ10配合化粧品がヒットし、モイスチャークリーム類を中心に好調な実績をあげたことや、クレンジングやスポットケアの新商品が好調に拡大したことで、前年比3%増の9738億円の市場となったという。2006年は、「コエンザイムQ10」に続く新規成分として「アスタキサンチン」や「白金ナノコロイド」配合の商品が投入されたものの、スキンケア市場の30%近くを占める化粧水の伸びが低下したことや、洗顔料の需要が低価格品へとシフトしマイナスとなったため、前年比100.7%の9802億円とほぼ横ばいとなった。

 中高年層の利用が多い化粧品店、薬局・薬店は、店舗数が減少しつつあることから構成比も減少傾向にあると指摘。一方、ドラッグストアは店舗数増加とともに、ドラッグストアをメインチャネルに据えた大型マスブランドの投入によって販売実績が拡大しているという。アンチエイジング訴求の商品が急速に増加しており、今後もこの傾向は続くと予測されるとのこと。資生堂を中心とした多くのメーカーが重点を海外事業にシフトするとともに、国内事業では利益がより重視される傾向にあり、マスブランドの集約を進めていることから今後も市場は横ばいとみられると分析する。

 フレグランス市場は、2006年が361億円で、2007年は357億円(前年比1.1%減)を見込む。なお、外資系ブランドについては日本国内法人、総代理店契約業者を介した実績のみを対象とし、並行輸入商品は含まない。また身体に使用する液体の製品を対象とし、アロマオイル、練り香水、髪用フレグランスは含まない。

 フレグランス市場は、とくに若年層における関心の高まりを背景に海外有名フレグランスや外資系プレステージブランドの製品投入が相次ぎ1999年までは成長していたが、その後並行輸入品の急増によって市場は縮小しているとの見解を示す。海外輸入フレグランスでは、日本支社や正規代理店が日本市場に導入する際にイベントやプロモーション展開を積極的に行っているが、これによってヒットした商品ほど並行輸入品も増加するため、発売2年目に前年実績を維持することが難しくなっていると指摘する。近年では、国内系新興フレグランスメーカーやライフスタイル型ブランドを展開するメーカーは順調な伸びを示しているが、海外輸入フレグランスの並行輸入品への需要シフトは不可避の状況にあり、2006年は前年比3.4%減の361億円の市場となった。

 並行輸入の最も深刻な影響を受けた外資系プレステージブランドでは、取り扱い商品を売れ筋に絞った展開とともに、ロングセラー商品の数量限定復刻版の発売や、注力ブランドの限定品や限定コフレの投入でブランドのトライアルユーザー獲得のプロモーションツールとしてフレグランスを位置づける方向にあるとのこと。また、「ザ・ボディショップ」「ロクシタン」などライフスタイル提案型のブランドが、フレグランスについてもトレンドに合った商品を定期的に投入することで好調に推移しており、今後しばらくはフレグランス市場の底上げを担う見通しであるとの見解を示す。

 香りのブランドとしては、可愛らしさを表現したフローラル系を中心にライトなオリエンタル系が増加しているとのこと。男性用はさわやかさや爽快感に加え、フローラル系の甘さを加えた商品が増加傾向にあるという。

[小売価格]10万5000円(税込)

富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/

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