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2008年04月01日
伊藤園、緑茶の旨み成分「テアニン」が脳神経細胞を保護するメカニズムを解明
伊藤園の中央研究所は、金沢大学大学院自然科学研究科の米田幸雄教授との共同研究で、緑茶に含まれる旨み成分であるテアニンによる脳神経細胞保護作用のメカニズムを解明し、その内容が2月21日にアメリカのWiley Interscienceが運営する「Journal of Neuroscience Research」の電子版に掲載されたと発表した。
同社では、これまでの研究により、緑茶に含まれる旨み成分「テアニン」が記憶形成などと関連する脳神経細胞を保護することを明らかにしてきたが、その保護のメカニズムについては、まだ不明のままだった。神経細胞死の主な原因は、興奮性の情報伝達に重要な役割を担う「グルタミン酸」が脳血流量の低下によって細胞外に大量に分泌され、グルタミン酸のレセプター(受容体)が過剰に刺激されるために、神経細胞が異常に興奮させられることによると考えられている(興奮毒性)。今回、グルタミン酸の前駆体であるグルタミンの神経細胞(前シナプス)内への輸送に着目し、テアニンの作用を検証した。
研究内容は、ラット脳組織から調製した神経終末標品に、「標識をつけたグルタミン酸あるいはグルタミン」を作用させて、その輸送活性に対するテアニンの効果を測定したとのこと。その結果、テアニンはグルタミン酸の神経細胞(後シナプス)内への蓄積には全く影響を与えなかったが、0.1~10mM(ミリモラー)のテアニンは、グルタミンの神経細胞(前シナプス)内への蓄積を強く抑制することを発見したという。さらに、10mMのテアニンの存在下に神経細胞を培養したところ、興奮毒性をもつグルタミン酸の細胞外濃度が有意に低下したという。
今回の研究から、神経細胞(前シナプス)内へのグルタミン輸送をテアニンが抑制するという機能がはじめて解明されたとのこと。神経細胞内では、グルタミンからグルタミン酸が生成されるので、テアニンはこのグルタミン輸送阻害を通じてグルタミン酸の生成を抑制し、その結果、興奮毒であるグルタミン酸の細胞外への過剰放出が抑えられたと考えられる。
これらのメカニズムを介して、緑茶に含まれる旨み成分「テアニン」が脳神経細胞を保護すると考えられ、今後の認知症の予防あるいは治療対策に緑茶成分が一役買うことが期待されるとしている。
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