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2006年12月12日

グラクソ、糖尿病治療薬「ロシグリタゾン」が単独療法無効のリスクを軽減と発表

 グラクソ・スミスクラインplc(以下、GSK)は、ADOPT(A Diabetes Outcome Progression Trial)と名付けられた大規模臨床試験において、同社の糖尿病治療薬である「アバンディア」(一般名:マレイン酸ロシグリタゾン)が治療開始5年の時点における経口糖尿病薬の単独療法無効のリスクを、メトホルミンと比較して32%(p<0.001)、またグリブリド(スルホニル尿素薬:SU薬、日本における一般名:グリベンクラミド)と比較して63%(p<0.001)軽減できたと発表した。

 この国際的な大規模臨床試験は、新たに2型糖尿病と診断された4360人を対象に行われたもので、試験結果については、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌と国際糖尿病連合(IDF)の第19回世界糖尿病学会で発表された。

 試験において空腹時血糖値(FPG)と糖化ヘモグロビン(HbA1c)を測定したところ、ロシグリタゾンはメトホルミンやグリブリドと比べて、血糖値のコントロールが進行的に低下するのを有意に遅らせることができたとする。血糖値のコントロールが悪化する主な原因は、インスリン抵抗性の増悪と膵臓のβ細胞機能の低下があげられるという。このADOPTではロシグリタゾンがインスリンへの感受性を顕著に改善し(p<0.001 vsメトホルミンもしくはグリブリド)、また膵β細胞機能の低下を有意に防ぐ(p=0.02 vsメトホルミン: p<0.001 vsグリブリド)ことが示されているとしている。

 ADOPTの結果は、英国で行われた糖尿病に対する大規模臨床試験であるUKPDS(United Kingdom Prospective Diabetes Study)から得られた結果に新たな知見を加えるものとなる。UKPDSは1998年に発表されたが、本試験はチアゾリジン誘導体(TZDs)の登場以前に開始されたものであり、ADOPTで用いられた3種類の経口糖尿病薬のうち、メトホルミンとSU薬の2種類しか含まれていなかったとしている。

 FPGを140mg/dL(>7.8mmol/L)から180mg/dL(>10mmol/L)の間に保つことが現在の一般的な治療の目安として用いられているが1、6、7、ロシグリタゾンによる初期の治療は、血糖コントロールが徐々に悪化しFPG180mg/dL(>10mmol/L)を超えるまでの期間をメトホルミンあるいはグリブリドと比較し遅らせることができたという。HbA1cの平均値が7.0%未満で推移する期間は、ロシグリタゾン群60ヵ月、メトホルミン群45ヵ月、グリブリド群33ヵ月であり、ロシグリタゾン投与群でより長期的な血糖値コントロールが示されたとしている。

 最高6年間まで追跡調査を行った2型糖尿病患者の大規模集団においてロシグリタゾンの忍容性は一般的に良いと報告された。治療の中止に関しては、ロシグリタゾン投与群とメトホルミン投与群との間で著しい差はなかったものの、グリブリド投与群ではより高い中止率が認められたという(グリブリド投与群44%、メトホルミン投与群38%、ロシグリタゾン投与群37%)。この差は、グリブリド投与群において低血糖による治療の中止が高かったことが主な原因とする。

 うっ血性心不全の重篤な副作用が、ロシグリタゾン投与群(0.8%)およびメトホルミン投与群(0.8%)において同数(各12例)報告されたが、グリブリド投与群では低い発現率だったとしている(0.2%、3例)。

 5年間にわたる臨床試験で報告のあった主な副作用は、各投与群で浮腫(ロシグリタゾン14.1%、グリブリド8.5%、メトホルミン7.2%)、体重増加(ロシグリタゾン6.9%、グリブリド3.3%、メトホルミン1.2%)、消化器症状(メトホルミン38.3%、ロシグリタゾン23.0%、グリブリド21.9%)、低血糖(グリブリド38.7%、メトホルミン11.6%、ロシグリタゾン9.8%)だった。

 NEJM誌における発表に加え、最近行われたさらなる分析で、ロシグリタゾンを投与された女性よりもグリブリドあるいはメトホルミンを投与された女性の方が副作用として骨折、主に足と上肢骨の比率が低いことが示されたという(グリブリド3.5%;メトホルミン5.1%;ロシグリタゾン9.3%)。男性において報告された骨折の数では、投与群間の顕著な差異は認められなかったそうだ。これらの骨折率は、糖尿病女性患者を対象とした観察研究の文献に基づいたレビューや大規模なマネージド・ケア・データベース解析で見られる頻度の範囲内とする。このエビデンスは、高齢の2型糖尿病女性患者では骨折のリスクが高いことを示しているとしている。

●ADOPTについて〔PDF〕

グラクソ・スミスクライン=http://glaxosmithkline.co.jp/

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