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2007年09月28日
伊藤園、茹でて搾ったにんじん飲料の飲用は炒め調理に比べβ-カロテンの吸収性が高いことを確認
伊藤園の中央研究所は、京都女子大学家政学部の橘(旧姓:桂)博美講師との共同研究で、にんじんに多く含まれているβ-カロテンが、油を含む食事と同時に摂取した場合(油を含む食事を同時に摂取しているのは、にんじん試料の1つに油を使い炒め調理したものが含まれており、油とともに摂取するという条件で試料間を統一するため)、炒め調理や茹で調理したにんじんに比べ、茹でて搾ったにんじん飲料を飲用して摂取した方が、体内への吸収性が高いことを確認した。
β-カロテンは、緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドの一種で、とくに、にんじんに多く含まれている。このβ-カロテンは、体内に入ると小腸から吸収され、必要な分だけビタミンAに変化するため、皮膚や粘膜の健康維持などビタミンAとしての効果が期待できるという。さらに、余剰分もβ-カロテンの状態で吸収されることで、カロテノイドの抗酸化作用などの有益な生理作用も期待できるとのこと。
昨年、同社中央研究所では、油を含む食事とともに摂取する条件で、生のにんじんと茹で調理したにんじんを摂取することによるβ-カロテンの吸収性を比較し、茹で調理したにんじんで吸収性が上昇することを確認した。今回は、茹でて搾ったにんじん飲料の飲用が、炒め調理や茹で調理したにんじんを摂取する場合と比較して、β-カロテンの吸収性がどのように異なるかを検証した。
21~24歳の健常な女性15名を対象とし、3群(炒め調理したにんじん、茹で調理したにんじん、茹でて搾ったにんじん飲料)のクロスオーバー方式(一定期間後にそれぞれの群の対象物を交換する方式)で試験を実施した。実験において摂取したにんじんは、宮崎県産のβ-カロテンを高含有する品種(2007年3月産)とし、摂取β-カロテン量は、炒め調理(24.2mg/食)、茹で調理(25.0mg/食)、茹でて搾った飲料(25.2mg/食)でほぼ同一にした。
試験当日、朝食としてショートニング付きのパン(油を含む食事)とともに、にんじん試料(炒め調理、茹で調理、茹でて搾った飲料)のいずれか1つを摂取させた。そのうえで採血を食前および食後2、4、6時間に行い、血清中β-カロテン量を測定した。1週間後、別のにんじん試料で同様に試験を行い、計3回実施した。
その結果、血清中β-カロテン濃度は、すべての群において、にんじん試料摂取前と比較して4時間後に有意な上昇が認められたという。また、茹でて搾った飲料を摂取した場合、飲用前から飲用後4時間までの血清中β-カロテン値上昇率は、炒め調理や茹で調理に比べ大きいことがわかった。茹でて搾った飲料は、工業的にブランチング(茹でること)と微粉砕化を行っているため、通常の炒め調理や茹で調理に比べβ-カロテンの吸収性を上昇させることが推察された。
以上の結果から、油を含む食事とともに、茹でて搾ったにんじん飲料を飲用することで、効率的にβ-カロテンを吸収できることが期待されるとしている。
なお、この結果の詳細は、9月8日に中村学園大学(福岡県福岡市)で開催された、日本食品科学工学会第54回大会で発表した。
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