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2009年05月15日
カネボウ化粧品、太りにくい体質づくりに役立つ新規「ダイエット素材」を開発
カネボウ化粧品・基盤技術研究所は、熊本県立大学大学院 栄養生理学研究室 鈴木公教授との共同研究によって、ヨーロッパを中心に使用されてきたショウガ科の香辛料「天国の種(グレインオブパラダイス)」から抽出したエキスに基礎代謝亢進効果を確認した。これによって、太りにくい体質づくりに役立つ新規「ダイエット素材」の開発に成功した。
肥満は、摂取エネルギーが消費エネルギーに比べ過剰になった時に、脂肪として体内に蓄積されることによって引き起こされるとのこと。一日の総消費エネルギーは、主に基礎代謝、生活活動代謝、食事誘発性代謝の3つで構成されているという。このうち基礎代謝とは、じっとしている時でも、呼吸する、体温を保つなど生命活動を維持するため常に消費しているエネルギーのことで、全体の約70%をも占めているとのこと。
基礎代謝は、加齢とともに低下する傾向があるという。そのため、同じエネルギー量を摂取していても、加齢に伴い摂取エネルギーが過剰となり、その分が脂肪として蓄積されやすくなるという。そこで、カネボウ化粧品では、体内での熱産生を増加させることで、加齢とともに低下する基礎代謝を亢進させ、体内に蓄積した脂肪を燃焼させることが重要であると考えたとのこと。
トウガラシの辛味成分であるカプサイシンに、基礎代謝亢進効果があることはよく知られている。しかし、辛味の強いカプサイシンは口腔や消化器に強い刺激を与えることから、実効量を摂取するのは容易ではなかった。かねてからカネボウ化粧品では、香辛料の多くが基礎代謝亢進効果を有することに着目し、刺激が少ない香辛料の探索を行ってきたという。
「天国の種(グレインオブパラダイス)」は、ショウガ科の植物マニゲット(Aframomumu melegueta)の種子で、胡椒のような辛味とカルダモンに似た香りのある香辛料として知られている。西アフリカを原産としており、13世紀頃ヨーロッパで胡椒が入手困難な時期に見出され、胡椒の代替品として用いられたことから、“天国からの恵み”という意味を込めて名付けられたといわれている。16世紀のイギリス女王エリザベス1世も「天国の種」を愛好したと伝えられ、現在でも、ヨーロッパを中心に料理やビール、スピリッツなどの風味付けとして利用されている。この香辛料の特徴的な辛味成分であるパラドールは、カプサイシンと構造が類似しているが、辛味はカプサイシンの約1/100~1/1000と、刺激が少ないことがわかった。そこでカネボウ化粧品では、この「天国の種」の基礎代謝亢進効果について検討した。
まず、ドリンク飲用試験(単回摂取試験)として、健康な女性12名を2群に分け、1群には「天国の種」エキスを配合したドリンクを、もう1群には「天国の種」無配合のドリンクを摂取してもらい、摂取直後から1時間後までの呼気分析による安静時代謝量、体表温(額)などについて調べた。その後、両群のサンプルを入れ替え、同様の試験を実施した。
その結果、「天国の種」エキスを摂取した群は、安静時代謝の亢進および体表面(額)温度の上昇が観察された。この試験結果から、「天国の種」エキスは、基礎代謝亢進についても有効であると考えられ、長期摂取試験も行った。
カプセル連用試験(長期摂取試験)として、健康な女性22名を2群に分け、1群には「天国の種」エキスを配合したソフトカプセルを、もう1群には「天国の種」無配合のソフトカプセルをそれぞれ1ヵ月間摂取してもらい、摂取開始前と摂取終了後の呼気分析による基礎代謝量、身体組成(体脂肪率など)、血液性状などについて調べた。さらに、2週間の休息期間を経た後、両群のサンプルを入れ替え、同様の試験を実施した。
その結果、 「天国の種」エキスを摂取した群は、基礎代謝が亢進(約100 cal)した。 「天国の種」エキスを摂取した群は、体脂肪率が減少した。さらにウエスト周囲径が減少し、その結果ウエスト・ヒップ比が低下し、体型の改善につながった。血液検査では、摂取前後を通して、肝機能、腎機能等の検査値に変化はなく、異常も認められなかった。
これらの試験結果から、「天国の種」エキスは、ドリンクの単回使用、カプセルの連用ともに、安静時代謝及び基礎代謝を亢進し、体内の脂肪を燃焼することで体脂肪を減少させる効果を有することが明らかとなった。
カネボウ化粧品では、この研究成果を第63回日本栄養・食糧学会大会(長崎市)で5月22日に発表する予定だ。また、今秋にはこの成果を応用した商品の発売も予定している。
カネボウ化粧品=http://www.kanebo-cosmetics.co.jp/
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