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2009年07月10日
富士経済、健康美容食品の消費者調査と特定保健用食品市場の調査、09年の特保は3561億円に
富士経済は、09年4月から6月にかけて、特定保健用食品の各訴求効能の市場規模、市場占有状況などを明らかにする調査を実施するとともに、H・Bフーズ中心に健康目的で利用するヘルスケア関連商品の消費者特性分析やニーズを探った。その結果、首都圏の健康食品利用者は、老化防止、肩こり・腰痛回復、記憶力などに期待おり、特定保健用食品2009年では、ミネラル吸収市場は、マルハニチロ食品が牽引し08年から89%増の176億円の見込み。コレステロール値改善市場は、茶カテキン牽引し、50%成長の08年から7%増の216億円を見込んでいる。なお、詳細を報告書「2009 特定保健用食品&H・Bフーズ消費者動向編」にまとめた。
特定保健用食品市場動向として、09年の総市場は3561億円が見込まれ、前年比で101.4%となる。08年の3511億円、前年比99.2%に比べ一時の低迷から脱した感があるものの、好調な領域・商品は一部に留まり、全体としては力強さを欠くと見込まれる。販売チャネルの動向は、量販店は1756億円(前年比103.1%)と順調な伸びになる一方、CVSは600億円と前年に比べわずかに減少が見込まれる。
ミネラル吸収市場は、09年が176億円(前年比189.2%)を見込み、2010年が185億円(08年比198.9%)に達する見通しだ。カルシウムや鉄分などミネラル成分の吸収を目的とした商品である。07年まで大型ブランドの撤退により市場は減少した。08年、高齢者層をターゲットとした商品が増え、森永乳業「カルシウムの達人」が伸びて市場は再び増加した。09年はマルハニチロ食品が魚肉ソーセージを特定保健用食品に切り替えて発売し、初の特保水産練り製品「カルシウム育ち ちくわ」と合わせて大規模な実績が見込まれ、この市場は大幅な増加が見込まれる。08、09年は販売実績の大きな商品が登場しており、ミツカン「金のつぶ ほね元気」、森永乳業「カルシウムの達人」のように、摂取頻度の高い納豆、乳飲料や魚肉ソーセージなどが多く、浸透すれば安定した需要が期待できる。
コレステロール改善市場は、09年が216億円 (前年比106.9%)を見込み、10年が219億円(08年比108.4%)と予測する。コレステロール値は消費者の関心が高いが、使用効果を実感することは難しく、商品化や市場の発展が遅れた。市場拡大には健康油の存在が大きく、コレステロール摂取が気になる食用油で商品化された味の素製油(現・J-オイルミルズ)「健康サララ」(02年発売)が消費者の支持を得て、コレステロール値改善のヘルスクレームがクローズアップされた。その後も健康油で日清オイリオグループ「ヘルシーコレステ」が投入され、味の素「ピュアセレクトサラリア」に代表されるマヨネーズタイプ調味料も加わって市場は急激に拡大し、05年には100億円を突破した。08年に伊藤園が「引き締った味 カテキン緑茶」を投入し、緑茶飲料という商品設計によって幅広いユーザーを獲得し、市場は再び上昇に転じた。08年は前年比で150%を超える202億円に達した。景気低迷によって高価格品が敬遠されるなど市場を取り巻く環境は必ずしも良好ではないが、健康油やマヨネーズタイプ調味料では商品価値が浸透し、確実にリピーターが増えている。また低迷を続けた豆乳も需要を回復しつつあり、09年も順調な推移が期待できる。植物ステロールを関与成分とした健康油・マヨネーズタイプ調味料が市場に定着したうえ、伊藤園によって緑茶飲料が商品化されて、より幅広い層に受け入れられる土壌が整いつつある。ただし、コレステロール値改善は効果が実感し難いだけに継続利用を促すには様々な施策が必要であり、健康情報の提供や機能告知を含む啓発活動、商品露出を高めるためのプロモーション活動、商品鮮度を保つための定期的なテコ入れなど、参入企業が多面的且つ継続的に注力することが求められる。
中性脂肪値改善市場は、09年が756億円 (前年比98.6%)を見込み、2010年が753億円(08年比98.2%)と予測する。同市場は花王「エコナ」が開拓し、03年に日清オイリオグループ「ヘルシーリセッタ」、花王「ヘルシア緑茶」と大型ブランドの登場によって04年には600億円台まで市場規模を拡大した。06年にはサントリー(現:サントリーグループ)「黒烏龍茶」の大ヒットによって市場規模は大幅に拡大し、700億円弱までに成長した。07年には「黒烏龍茶」が通年販売初年となり260億円強の販売実績に達して市場は800億円台へと生活習慣病予防の特定保健用食品の領域として群を抜く規模に達した。08年は大ヒットの反動からサントリー「黒烏龍茶」の実績が減少するなどドリンク類は発売開始から年数が経つと実績増加が難しいこと、また、健康油として定着している主要商品も経済環境の悪化やPB商品の台頭による価格面での競合の影響を受けて需要が減退していること、大型の新商品が登場しなかったことなどが重なり、市場は前年比94.5%まで減少した。09年も油脂関連商品は経済環境が好転せず前年からの需要減退が続き、ドリンク類もサントリーグループ「黒烏龍茶」、花王「ヘルシア」の実績減少が続くが減少幅が鈍化しつつあることや、花王と味の素ゼネラルフーヅが新商品を投入してブランド全体で実績が増加して、前年比98.6%で下げ止まる兆しが見込まれる。
特定保健用飲料市場は、09年が1822億円 (前年比99.6%)を見込み、10年が1806億円(08年比98.7%)となる見通しだ。08年は大型ヒット商品がなくこの飲料市場は減少した。09年も乳酸菌飲料、ドリンクヨーグルトなどの大きな商品が多い整腸効果-乳酸菌市場の減少や「ヘルシア」「黒烏龍茶」などの大型ブランドの影響が強い中性脂肪値改善市場の減少が響き、全体でも微減となる見込みである。09年は、コレステロール値改善市場で伊藤園「引き締まった味 カテキン緑茶」の増加や、血糖値改善市場でキリンビバレッジ「午後の紅茶 ストレートプラス」による増加によってこの2市場では増加する見込みである。市場間での増減傾向の差が大きくなっている。09年のシェアが高まる企業は5社の見込みで、市場の減少基調が続く中でもシェア上位企業の中から実績が増加する企業が複数現れていることが減少率を小幅に留めている。08年から09年にかけても新商品の投入がプラス要因となるが、ヤクルト本社「ヤクルト400LT」(08年9月発売)、花王「ヘルシアスパークリング」(09年5月発売)、伊藤園「引き締まった味 カテキン緑茶」(08年3月発売)、キリンビバレッジ「午後の紅茶 ストレートプラス」(09年6月発売)の実績がオンとなる。伊藤園「引き締まった味 カテキン緑茶」はコレステロール値改善市場では初となる茶系飲料の大型商品として期待され、競合の激しい茶系飲料の中でも機能面からの差別化が実績増加に寄与している。
健康美容食品(H・Bフーズ)消費者動向調査(インターネット調査)では、25項目の健康目的に対する健康食品使用状況を尋ねた結果、「アンチエイジング・老化防止」「肩こり・腰痛」「記憶力・脳の活性化」などの目的では、今後の使用意向率が現状使用率を大きく上回っており、需要顕在化が期待される。現状での使用率が50%を超える「疲労回復」「ビタミン・栄養補給」については、今後の使用意向率が現状使用率を下回っており、需要開拓の飽和感をうかがわせる。
ビタミン・栄養補給、疲労回復、整腸効果、スポーツ時の栄養補給などの目的で健康食品を使用する率が高いが、肩こり・腰痛、スタイル・体重維持、美容、生活習慣病・メタボ対策、ダイエット、関節痛対策・予防などの目的では健康食品以外のものを使用する率が高い。
日常生活で健康行動を心がけている層を“積極的行動群”、あまり心がけていない層を“消極的行動群”と分類した場合、ほぼ全ての目的で積極的行動群の健康食品の使用率が消極的行動群を上回っており、中でも「疲労回復」「生活習慣病予防・メタボ対策」「アンチエイジング・老化防止」「肩こり・腰痛」「ダイエット」「スタイル・体重維持」「ストレスケア、リラックス」「アイケア、眼精疲労回復」「スポーツ時の栄養補給」については有意差が認められた。日常生活で健康行動を心がけている層では、様々な目的での健康食品の摂取意欲も高いと考えられる。
健康食品の購入チャネルは、「ドラッグストア」が最も多く、「通信販売」が次いでいる。男女別には、「ドラッグストア」を購入チャネルとする比率は女性よりも男性が高く、「通信販売」を購入チャネルとする比率は男性よりも女性が高い。年齢層別には、「ドラッグストア」を購入チャネルとする比率は若年層で高いが、「通信販売」を購入チャネルとする比率は高年齢層で高い。実際には複数の購入チャネルを併用すると見られ、この結果は必ずしも購入チャネルの利用率を示すものではないが、こうした購入チャネル傾向がある。
健康食品を選ぶ時の重視点は、「効果(機能)」が最も高く、「価格」がこれに次ぐ。年齢別には、「安全性」や「発売元の信頼性」については年齢が高まるほど回答率も高くなる傾向が見られ、「味」については低年齢層の方が高い傾向が見られる。
[調査の概要]
調査方法:
特定保健用食品市場編:同社専門調査員による参入企業、関連業界などへの直接ヒアリングを主体とする
H・Bフーズ消費者動向編:インターネット調査
調査実施期間:4月~6月 H・Bフーズインターネット消費者調査は09年4月
調査対象企業数:関連企業 約200社
H・Bフーズインターネット消費者調査
調査対象:首都圏在住の男女20代から60代までで、健康食品をつきに1回以上利用している人。
調査実施時期:4月
調査方法:インターネット調査
[小売価格]
A4判 274頁:10万5000円
CD-DOMセット価格:11万5500円
(すべて税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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