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2007年10月30日

富士経済、一般用医薬品と関連製品市場調査、2007年メタボリック対策市場は1312億円に

 富士経済は、2月~6月にかけて行った14分野65品目の調査結果をもとに一般用医薬品全体市場(一部医薬部外品含む)の分析を行うとともに、一般用医薬品メーカー31社の販売・戦略動向と、今回新たにメタボリック対策、尿失禁対策、花粉症対策、関節痛対策の4つのテーマにおける一般用医薬品と関連製品市場の調査・分析を行った。その結果、2007年は、メタボリック対策市場が1312億円(前年比14.0%増)を見込み、尿失禁対策市場が921億円(前年比7.8%増)を予測する、などが明らかになった。なお詳細は、報告書「一般用医薬品データブック 2007 No.4」にまとめている。

 メタボリック対策市場として、一般用医薬品は血清高コレステロール改善薬、肥満防止改善薬、漢方処方エキス製剤。特定保健用食品は中性脂肪値、コレステロール値、高血圧、血糖値の改善を訴求する食品を対象にした。

 従来、生活習慣病対策と位置づけられてきたメタボリック対策市場は、そのほとんどが特定保健用食品の市場であり、花王の健康油「エコナ」や緑茶飲料「ヘルシア緑茶」などのヒットによって市場を形成・拡大を続けてきた。特定保健用食品は、05年に緑茶飲料が前年の爆発的なブームの反動で減少し、市場は縮小したが、06年にはサントリー「黒烏龍茶」のヒットで拡大、07年も味の素ゼネラルフーヅのインスタントコーヒー「ブレンディコーヒーオリゴ糖入り」が加わり前年比12.6%増の1182億円が見込まれる。一方、これまで低迷していた一般用医薬品は、06年に小林製薬の「ナイシトール85」がヒットしたことで注目度が高まり、その波及効果でその他の製品も拡大し、倍増となった。07年も前年比28.7%増の130億円が見込まれ、メタボリック対策市場における構成比も高まりつつある。

 メタボリック対策市場は、特定保健用食品の好調に一般用医薬品の拡大が加わり、さらに、医療費の3割を占める糖尿病など生活習慣病の発症前対策の強化を目的に、08年4月には医療保険者に対する特定保健指導の義務化が予定されており、これらが追い風となって今後も堅調な拡大が予測される。

 尿失禁対策市場として、一般用医薬品は八味丸・八味地黄丸、尿もれ抑制薬(何れも軽失禁用)。サニタリー商品は大人用紙おむつ(要介護)、軽失禁ライナー・パッド(軽失禁用)を対象にした。

 06年は、サニタリー商品で高齢化を追い風に、大人用紙おむつ、軽失禁ライナー・パッドが拡大し前年比13.0%増の823億円の市場となった。一方、一般用医薬品をけん引する尿もれ抑制薬がリピート需要の取り込みに苦戦したが、排尿時の不快感の軽減を訴求したエスエス製薬「ベアベリックス」が尿トラブルという新規需要の開拓に成功し、前年比6.7%増の32億円となった。

 06年の尿失禁対策市場855億円のうち、要介護品の大人用紙おむつが698億円、81.7%を占め、次いで軽失禁品の軽失禁ライナー・パッドが125億円、14.6%を占めている。軽失禁ライナー・パッドは、妊娠・出産期の一時的な対応を訴求するライナータイプ(薄さ訴求)と高齢者向けのパッドタイプ(吸収力訴求)がともに伸長し、07年も高齢者だけでなく中高年層需要を取り込み、拡大が見込まれる。

 これまでは要介護対策を中心とした製品展開で、軽失禁対策は後手になっていた。今後は、軽失禁対策として尿漏れを内側から抑制する尿もれ抑制薬(漢方エキス製剤配合)と、外側からケアする軽失禁ライナー・パッドのセット提案が展開され、存在感が高まるとともに需要の拡大が期待される。

 花粉症対策市場として、一般用医薬品は治療を目的とする鼻炎治療剤、アレルギー用点眼薬、抗ヒスタミン剤、漢方処方エキス製剤(小青竜湯)、および予防を目的とする洗眼薬。衛生雑貨は予防を目的とする鼻孔拡張テープ、鼻洗浄剤、家庭用マスクを対象にした。

 花粉症対策市場は、その年の花粉飛散量の影響を大きく受ける。06年は前年に比べ飛散量が大幅に減少し、前年比5.8%減の391億円となった。予防を目的とする衛生雑貨は、前年に引き続き伸びた。とくに、家庭用マスクは花粉シーズンの必須アイテムとしてだけではなく、インフルエンザ、はしかの流行、黄砂の防御など、使用機会が増えており、前年比11.0%増の111億円となった。しかし、花粉対策市場のおよそ35%を占める鼻炎治療剤やアレルギー用点眼薬といった、治療を目的とする一般用医薬品が大きく減少したことで市場全体は縮小となった。07年は、花粉の飛散が例年に比べ早く、最需要期の2~3月は鼻炎治療剤が前年に比べ大幅に拡大したことに加え、家庭用マスクが好調であることから前年比10.0%増の430億円が見込まれる。

 関節痛対策市場は、外用消炎鎮痛剤の塗布剤(液、軟膏、ゲル、クリーム剤)。関節痛対策訴求のビタミンB1主薬製剤、その他精神神経用薬の「コンドロイチンZS錠」(ゼリア新薬工業)を対象とした。

 06年の関節痛市場は231億円で、外用タイプ(外用消炎鎮痛剤)が57.1%、関節痛対策訴求のビタミンB1主薬製剤とその他精神神経用薬の内服タイプが42.9%の構成である。03年頃からビタミンB1主薬製剤の発売が相次いだことで、関節痛の軽減・緩和を外側(外用)からだけではなく、内側(内服)からも行う認知が拡がったことで内服タイプが拡大。とくに、「コンドロイチンZS錠」が好調で、関節痛を和らげる主成分(コンドロイチン硫酸ナトリウム)の配合量が多く、それが優位性となり内服タイプのトップブランドとなっている。一方、外用タイプ(外用消炎鎮痛剤)は、新世代成分フェルビナクが投入されたことで、インドメタシンの成分訴求効果が低下し、価格訴求に進んだことで市場の低迷感が強まった。

 高齢者層の増加という背景から、07年も前年比3.5%増の239億円の市場が見込まれる。とくに内服タイプは、主成分が関節部位の軟骨によるクッション機能の衰えを改善するという点において原因療法に近く、外用消炎鎮痛剤よりも関節痛対策の位置づけが一層高まるとみられる。

 06年の一般用医薬品市場は医薬品(一般用)と、医薬品分類でないビタミン剤やドリンク剤などの一部の医薬部外品を含め、前年比2.7%減の8687億円となった。

 医薬品は、総合感冒薬をはじめとする大型品目の成熟化と、あわせてこれまで市場拡大をけん引してきたビタミン剤やドリンク剤などが、機能志向食品や健康志向食品といった食品群との競合によって落ち込み、02年以降縮小推移している。こうした流れのなか、美白訴求のビタミンC主薬製剤や関節痛の軽減・緩和訴求のビタミンB1主薬製剤などの“体感製品(服用効果が体感できる)”が登場し、実績を加えたが、減少する薬剤の方が多く市場の回復には至らなかった。とくに、04年と05年は医薬品販売の規制緩和で一部の一般用医薬品が医薬部外品へ移行したことも重なり、縮小幅は拡大した。一方、医薬品分類でないドリンク剤を中心とする一部の医薬部外品も縮小が続いており、04年と05年は一般用医薬品からの移行で一時的に前年に対しプラス成長となったが、06年にはまたマイナス成長へ転じている。

 今後、一般用医薬品市場停滞の打破の鍵を握るのが体感製品といえる。体感製品は06年も、小林製薬から「ファイチ」「ナイシトール85」、ゼリア新薬工業からは「アポスティーローション」が発売され実績を上げている。なかでも、メタボリック対策に漢方の活用が広まったことで、漢方処方エキス製剤の防風通聖散が大きく伸長。07年は、第一三共ヘルスケアからしみ(肝斑)改善薬「トランシーノ」が投入され注目を集めている。“メタボリック”“痛みの軽減・緩和”“生活改善薬(漢方処方含)”をキーワードに製品の開発・投入が行われ、市場拡大に貢献すると期待される。

[販売価格]
A4判 213頁:10万5000円(税込)

メタボリック対策、尿失禁対策、花粉症対策、関節痛対策の市場規模[PDF]

富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/

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