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2007年03月27日
富士経済、特定保健用食品市場の2006年見込みは3441億円など「特保、サプリメント市場調査」結果を発表
富士経済は、特定保健用食品、サプリメント市場について調査・分析を行った。その結果、特定保健用食品市場は、2006年が3441億円を見込み(前年比2.3%増)、シリーズサプリメント市場は、2006年が1239億円を見込む(前年比2.7%増)などを発表した。なお詳細の調査報告書は、「H・Bフーズマーケティング便覧 2007 No.3 総括編」にまとめている。
同報告書では、特定保健用食品、シリーズサプリメント市場について詳細に調査分析するとともに、No.1(機能より味覚面を重視する健康志向食品の分野を明らか食品とドリンク類に分けて分析:昨年12月1日発表)とNo.2(味覚より機能面を重視した商品設計で一般用医薬品との競合が予想される商品である機能志向食品を健康食品とシリーズサプリメントに分けて分析:今年1月25日発表)の結果からチャネル別、コンセプト別、主要参入企業別などにフォ-カスした詳細分析を実施、さらにH・Bフーズ市場の総合的な分析を行ったという。
特定保健用食品制度は1991年のスタートから15年が経ち、2006年10月には許可品の総数が600を超えたという。食品では唯一効果効能が謳えるものとしてメーカー側の注力度も高く、数多くのヒット商品を生んできたが、単に“特定保健用食品”というだけでは売上の拡大・維持が難しくなりつつあり、プラスアルファの施策が必要な段階に入っていると指摘する。
2005年の制度改正によって、新たに条件付き特定保健用食品と規格基準型特定保健用食品が創設され、特定保健用食品市場拡大の起爆剤となることが期待されたが、許可申請の出足は鈍いものとなっているという。
市場は、1990年代後半から高成長が続き、2003年には3000億円を超えたと分析する。しかし成長を支えたドリンク類が、特定保健用食品表示を開始してから長期間経過した商品が増えたため、商品の入れ替わりが激しい飲料市場の中では実績を維持することができなくなり、また、整腸効果分野が苦戦を強いられたことから、2005年に初の前年割れとなったという。
2006年は、サントリー「黒烏龍茶」やマヨネーズタイプ商品の着実な成長によって生活習慣病予防分野が大幅な増加となり、再びプラス傾向に転じることが見込まれるとの見解を示す。既存品を特定保健用食品にスイッチしたものは減少しているが、ヨーグルト類が比較的堅調で減少幅は縮小しつつあるという。
訴求効能別にみると、整腸効果は乳業メーカーが展開するヨーグルト類が堅調な推移を示しているものの、規模の大きい乳酸菌飲料類が減少し縮小傾向となっていると指摘。生活習慣病予防は、これまで市場をけん引してきた花王「ヘルシア」の苦戦が続いているが、「黒烏龍茶」やマヨネーズタイプ商品が好調で、2006年は大幅な伸びが見込まれると示唆する。虫歯予防は既存品が伸び悩んでいるが、新商品の投入効果によって増加しているとの見解を示す。
これまで順調に拡大してきた特定保健用食品市場だが、原動力となってきたドリンク類で縮小する商品が増加。熾烈なシェア争いが繰り広げられている飲料市場では、特定保健用食品というメリットを持っていても実績の維持が難しい状況となっていると分析する。しかし、2006年に発売された「黒烏龍茶」が好調であることから、需要基盤はしっかりしており、いかにこの需要を獲得していくかが今後の課題となると指摘する。特定保健用食品市場の規模が拡大するなかで、一般食品と競合するシーンは増加しており、単に特定保健用食品としてのヘルスクレームに頼るのではなく、食品市場全体の流れに沿った展開が求められるとの見解を示す。
シリーズサプリメント市場は、2006年が1239億円を見込み、2007年が1281億円(前年比3.4%増)と予測する。
市場は、通信販売による価格訴求と多アイテム展開によって、1990年代後半から2001年にかけて高成長が続いてきたとのこと。2002年以降は、サントリーの販売増加、ファンケル、ディーエイチシーなど大手企業の直営店を含めた店販チャネルの注力によって、市場は全体としては安定成長が続いたと分析する。しかし、2006年は、通販チャネルを中心に安定した顧客を確保し、市場全体では微増とみられるが、コエンザイムQ10(CoQ10)ブームの終息、アガリクスをめぐる不祥事などから企業によって明暗が分かれる結果となたという。
訴求効能別に見ると、生活習慣病予防は、安定した中高年層需要の取り込みが期待できることから各社注力しており、2006年はディーエイチシーのCoQ10販売再開やサントリーの販売増、またメタボリックシンドロームが話題となったことから20%以上増加し245億円の市場と見込まれるという。美肌効果は、化粧品系メーカーを中心に注力度が高く、近年はコラーゲン、ヒアルロン酸等を含めた複合成分配合型アイテムの増加から拡大基調となっている。
マルチバランス訴求は、栄養補給のベーシックアイテムとして各社の主力品として位置付けられるが、競合激化、差別化の難しさから苦戦を強いられていると分析する。肝機能改善ではサントリーの「セサミン」シリーズがゴマの健康イメージの高さと特許素材の強みから販売増を続け、骨強化では関節痛対策のグルコサミン商品の効果感の高さが評価され好調さを維持しているとの見解を示す。
成分別では、ビタミンC、カルシウム、マルチビタミンなどのビタミン・ミネラル類は栄養補給のベーシックアイテムとして各社の主力製品として位置付けられているものの、競合激化から伸び悩んでいるとのこと。新しい素材としては目立ったヒット商品がないなかで、マカが堅調な伸びを示しているとしている。
H・Bフーズは、健康の維持増進・回復の目的・美容目的のために飲食する食品で、何らかの効能・効果(機能性)を期待されるイメージをもつ食品を対象としている。2006年の全体市場は、対前年比1.4%増の1兆8651億円になったと見込まれる。2007年にはドリンク類の下げ止まりの気配も見られ、好転が期待されると指摘する。健康志向食品市場は、前年比1.2%増の1兆2237億円、機能志向食品市場は前年比0.3%減の6278億円と見込まれるという。
2006年は、アガリクス問題をはじめ、大豆イソフラボンやCoQ10の上限値問題など安全に関する事件や議論、薬事法、各種法令に絡んだ摘発や通達も相次いだ。安全性に関する問題の発生が逆風となり健康食品やサプリメントの機能志向食品が影響を受けたと分析。2007年も行政による監視は強化されるとみられるが、参入企業が消費者の信用回復を得る好機と捉え安全性確立の施策を積極的に進めることでやや上向くと予想されるという。
通信販売チャネルは、単品専業企業が中心として健康食品とシリーズサプリメント企業のメインチャネルとして位置付けられる。2006年は健康コーポレーションが展開する「豆乳クッキーダイエット」がヒット商品となっているという。通信販売をメインチャネルとする企業が多いシリーズサプリメントに関しても健康食品同様に企業間格差がみられるが、上位のサントリーやディーエイチシーが好調を維持しており、全体ではプラスとなっているとの見解を示す。
量販店チャネルは、特定保健用食品の食用油、調味料の安定した実績とヨーグルト類が新たな食シーンの提案や大型新商品の登場などによって、アミノ酸飲料などの不振をカバーして全体では微増となる見込みであるとする。
CVSチャネルは、アミノ酸飲料やカテキン飲料などの需要減退を美容飲料やヨーグルト類などの需要拡大がカバーし、2006年全体では微増となったとのこと。今後は、通信販売や薬局・薬店とは異なるCVSならではのサプリメントの購入・使用シーンの開発が必要とみられると示唆する。
[用語解説]
特定保健用食品:食品のもつ三次機能(体調調節)に注目し、長年のアンバランスな食生活を要因とする生活習慣病の「危険要因(リスク)の低減・除去」などに役立つように工夫された食品で、健康に対してどのような機能をもっているか(特定の保健の目的が期待できること)についての表示を、厚生労働大臣が許可した食品。
シリーズサプリメント:健康食品のうち、ビタミン・ミネラル類などのアイテムを各種取り揃えたシリーズ展開の健康食品(剤型的には医薬品的形状が主体)。
[小売価格]10万5000円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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