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2008年09月09日

富士経済、メタボ対策関連の市場調査、08年の内服型商品とその他メタボ対策市場は1兆6613億円に

 富士経済は、多様化するダイエット目的に合致した商品やカロリーコントロールなどの機能を持つ商品などメタボ対策商品と、関連するサービス市場を調査した。その結果、2008年の内服型商品とその他メタボ対策商品・サービス市場の合計は1兆6613億円(前年比18.7%増)の見込みなどが明らかになった。なお詳細を調査報告書「メタボリックシンドローム対策市場 2008」にまとめた。

 同報告書では内服型の商品である食品24品目、外食・中食5品目、一般用医薬品4品目と、衣類や機器類、またソフト/ネットサービス、フィットネスクラブといったメタボ対策商品・サービス市場の実態を捉え、先進事例を研究し、現状のメタボ対策市場を分析した。
 特定保健用食品を含む、メタボ対策の食品市場は、前年比11.6%増の1兆2242億円となった。健康食品・サプリメントを除くと上位品目は、缶コーヒー・リキッドコーヒーや茶系飲料、乳性飲料、炭酸飲料など飲料系となっている。これら飲料系が概ね順調に拡大していることが食品市場拡大の要因となっている。また、05年または06年から市場が立ち上がった品目もあり、特にアルコール飲料の急伸長は市場拡大の一因となっている。一方、上位品目である健康食品・サプリメントは、06年以降健康食品に対する規制強化や安全性をめぐる諸問題の発生、また、健康食品・サプリメントと同じコンセプトの米飯や菓子、デザートなどに需要が移行するなどしており、実績は縮小している。

 07年の食品市場の内、9.5%を占める1163億円が特定保健用食品である。茶系飲料や食用油など規模の大きな品目が続伸していることや缶コーヒー・リキッドコーヒーが新たな品目として加わったことで前年比15.1%増となった。特定保健用食品では中性脂肪値改善の訴求効能を持つ商品が市場を牽引しており、08年もこれらの実績増によって前年比9.3%増の1271億円が見込まれる。

 外食・中食は、糖尿病や肥満症などの特定疾患患者向けの病者用食品と、完全食(カロリー等調製済み)宅配のカロリーコントロール食が主な市場であったが、近年はファミリーレストランや産業給食、ホテルでメタボ対策メニューが登場しており、トライアル段階のところも多いが、徐々に市場を形成しつつある。そのため07年の外食・中食市場は前年比18.0%増の157億円となった。08年は、特定保健指導が導入されたことや、外食でもメタボ対策のメニュー化が進むと見られ、市場は前年比33.1%増の209億円と見込まれる。

 一般用医薬品市場は前年比32.8%増の247億円となった。06年の厚労省によるメタボ注意の喚起を契機に大幅に拡大している。肥満防止剤は、クラシエ薬品の「コッコアポ」ブランドに依存する市場であったが、06年に小林製薬の「ナイシトール85」が発売され、2大ブランドが市場を牽引している。以降も両社から新商品が追加されるなど、市場は好調に拡大している。血清高コレステロール改善薬は、06年から第一三共ヘルスケアが実績を拡大させる一方で、エスエス製薬も「コレステガード」を発売し実績を上げている。08年も小林製薬が「ドルチトール」を発売しており、市場は大幅拡大が見込まれる。漢方処方エキス製剤(防風通聖散)は、肥満対策を脂肪燃焼効果と分かり易く訴求して需要を取り込んでいる。07年は前年比2.8倍と大幅に拡大した。医薬部外品ドリンク剤市場は、大正製薬の「リポビタンファイン」が05年の発売以来順調に実績を伸ばしている。ドリンク剤の機能に加え、ノンシュガーの低カロリーであることがスムーズな需要開拓に繋がっている。

 その他は、衣類、機器類、ソフト/ネットサービス、フィットネスクラブなどのメタボ対策商品・サービスの市場である。07年は、ゲームソフトでは「Wii Fit」、DVDソフトでは「ビリーズブートキャンプ」などがヒットし、ソフト/ネットサービス市場が前年比4.2倍と拡大した。08年はフィットネスクラブやエステティックサロンでメタボ対策コース・メニューの増加が予想されるため、サービス市場が前年比4.8倍になると見込まれる。

 アルコール飲料は、2007年が361億円(前年比:2005.6%)に達し、2008年が947億円(前年比:262.3%)を見込んでいる。ここでは糖類ゼロ、あるいは糖質ゼロを商品コンセプトとして訴求するアルコール飲料を対象としている。糖類・糖質ゼロのアルコール飲料の市場が本格的に立ち上がったのは06年からである。サントリーのカロリーオフを特徴とするチューハイ「カロリ。<クリスタルドライ>」が、糖類ゼロ訴求のリニューアルをしたことが契機となっている。

 07年はアサヒビールが、第三のビール(ビール風味アルコール飲料)に押され発泡酒市場が落ち込みを見せていることへの対応として健康志向訴求の発泡酒「アサヒスタイルフリー」を発売した。糖質ゼロの発泡酒は消費者に圧倒的なインパクトを与え、30代を中心とする糖質を気にする消費者需要を獲得した。市場は前年比200倍の361億円となったが、その90%以上が「アサヒスタイルフリー」の実績である。

 08年は「アサヒスタイルフリー」(アサヒビール)が引き続き好調で、キリンビールから「麒麟ZERO」、サントリーから「ゼロナマ」、サッポロビールから「サッポロ ビバライフ」、チューハイでも「-196℃ ゼロドライ」(サントリー)や「キリンチューハイ氷結 ZERO」(キリンビール)、「アサヒ旬果搾り フルッティオ」(アサヒビール)などが発売されるなど、相次ぐ新商品の発売により、市場は前年比2.6倍の947億円が見込まれる。

 茶系飲料は、2007年が2117億円(前年比:108.8%)に達し、2008年が2342億円(前年比:110.6%)になると予測する。ここでは高血圧予防、コレステロール値改善、血糖値改善、中性脂肪値改善の表示許可を取得した特定保健用食品、あるいはカロリー・ウエイトコントロール、ダイエット、血流改善など生活習慣病に関連する効果をブランドコンセプトとする茶系飲料を対象としている。この市場は、中性脂肪値改善訴求の特定保健用食品「ヘルシア緑茶」(花王)をはじめ、各社からカテキン入り茶系飲料の発売が相次ぎ、04年には3000億円に迫る市場となった。しかし、05年はカテキンブームが沈静化し市場は大幅に縮小した。

 06年は、カテキンブーム終息の流れは続いたものの、中性脂肪値改善訴求の特定保健用食品である「黒烏龍茶」(サントリー)が発売され、積極的な広告宣伝活動によりヒット商品となったことや、「からだ巡茶」(コカ・コーラシステム)などの新商品も発売され市場は拡大へと転じた。07年もメタボへの関心の高まりもあり、これら新商品が好調に推移したほか、高血圧予防を訴求した特定保健用食品「胡麻麦茶」(サントリー)が発売されるなど、市場は前年比8.8%増の2117億円となった。

 08年は「一(はじめ)茶花」(コカ・コーラシステム)や、コレステロール値改善を訴求した特定保健用食品「カテキン緑茶」(伊藤園)などが発売されたほか、「黒烏龍茶」(サントリー)も順調な推移を続け、さらには実績の縮小が続いていた「ヘルシア」シリーズ(花王)も回復すると見られ、前年比10.6%増の2342億円が見込まれる。

 ファミリーレストランは、2007年4億円(前年比:133.3%)となり、2008年が23億円(前年比:575.0%)に達する見通しだ。ここでは、低カロリーとして500kcal以下に抑えたメニューやエビデンスに基づくメニューを対象としている。以前よりファミリーレストランの低カロリーメニューは存在していたが、一部での扱いに留まり、05年頃からメタボが話題となったことから、低カロリーメニューも注目されはじめた。07年に、最大手のすかいらーくが科学的実証に基づくメニューを展開しメタボ対策のメニュー開発に取り組む動きが強まった。08年には、デニーズジャパンもメタボ対策として低カロリーメニューのシリーズ展開を開始し、その他のファミリーレストランにおいてもメタボ対策のメニュー化の気運が高まっている。

 ソフト・ネットサービスは、2007年が267億円(前年比:417.2%)に達し、2008年が345億円(前年比:129.2%)を見込んでいる。ゲームソフトは「Wii Fit」に代表されるフィットネス・健康管理ソフト、DVDソフトは「ビリーズ ブートキャンプ」などのエクササイズソフト、ネットサービスはインターネット上での健康管理、保健指導サービスを対象としている。この市場では、生活習慣病予防に関連した健康管理・保健指導サービスが先行していたが、06年頃からはDVDソフトなどでも商品化されるようになった。07年はゲームソフトの「Wii Fit」やDVDソフトの「ビリーズブートキャンプ」が生活者の健康増進ニーズを吸い上げる形で大ヒット商品となり、エンターテイメント系の躍進により市場は急拡大した。08年は特定保健指導制度が開始され、官主導による保健指導ニーズの拡大が見込まれることから、健康管理や保健指導をサポートするネットサービス事業を開始する企業が相次いでおり、需要開拓が行われている。

[小売価格]
A4判 219頁:13万6500円
CD-ROM付:14万7000円
(すべて税込)

オリジナルリリース[PDF]

富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/

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