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2009年11月16日
森永製菓、ココアの季節性インフルエンザウイルス感染抑制効果の研究結果を発表
森永製菓は、ココアの季節性インフルエンザ感染抑制効果について研究を重ねている。11月13日には、抗インフルエンザ効果に関する最新の研究をプレス向けに発表した。
研究報告に先駆けて、森永製菓食品事業本部食品マーケティング部の村瀬光隆ココア・飲料カテゴリーマネージャーが挨拶。「1919年にミルクココアを市場に投入してから今年で90周年を迎える。ココア市場は、今や175億円にまで拡大している。その背景には、単においしい飲料というだけでなく、冷え性改善やピロリ菌に対する殺菌効果など、ココアの機能性についても評価されているからだと思われる。今後も当社が中心となって、啓蒙活動を行い、ココアの価値を高めていきたい」と述べていた。
続いて、森永製菓 研究所の亀井優徳分析研究室長が「ココアの抗インフルエンザウイルス効果」について研究報告を行った。「今回の研究は、大阪府立公衆衛生研究所との共同研究で行った」とのこと。「試験管内感染抑制試験として、ココア熱水抽出液のA型、B型および鳥インフルエンザウイルスに対する試験管内での感染抑制効果を検討した。さらに、インフルエンザウイルスによるマウス致死的感染実験で、ココア熱水抽出液およびウイルス感染阻害効果を有するココア熱水抽出液エタノール分別上清の感染抑制効果を検討した」という。
「また、ココアに含まれる有効成分の検討として、ポリフェノール性では、ココア熱水抽出液をエタノール分別した上清成分について各種分画処理を行い、インフルエンザウイルスに対する試験管内感染阻害効果の検討を行った。非ポリフェノール性では、ココア熱水抽出液のPVPP非吸着成分をさらに各種分画処理を行い、インフルエンザウイルスに対する試験管内感染阻害効果の検討を行った」と、様々な角度からココアの抗インフルエンザウイルス抑制効果を検証したという。
ポリフェノール性の感染抑制成分の分析については、「ゲルろ過クロマトグラフィでは、5万以上の高分子である可能性が推定された。Diol-HPLCによる分画では、重合度10以上のポリフェノールを含む重合体である可能性が推定された。ポリフェノール分析、タンパク質分析から、ポリフェノール、糖およびタンパク質の複合体の可能性がある物質と推定された」という。一方、非ポリフェノール性の完成抑制成分の分析では、「ゲルろ過クロマトグラフィーにおける溶出位置から、活性成分の分子量は5000から10000の範囲であることが推定された。この成分は、ODS-HPLCの結果より極性の高い非ポリフェノール性成分と重合度が高いと推定されるポリフェノール性成分の共存が確認された」と亀井分析研究室長は述べていた。
マウスにおけるココア熱水抽出液の分画成分の感染防御効果では、「ココア熱水抽出液投与群の生存率は60%で、66.7%エタノール分別上清群では35%であった。両者とも動物試験でマウスの致死的感染を有意に防御した。ココア熱水抽出液投与群では、対照群と比較して経日的体重減少が軽度である傾向がみられた」という。
「今回の研究から、試験管内での試験では、A型、B型の季節性インフルエンザウイルスおよび鳥インフルエンザウイルスに対し、通常飲用濃度以下のココア熱水抽出液が高いインフルエンザウイルス感染抑制効果を示した。動物での試験では、ココア熱水抽出液またはココア熱水抽出液のエタノール処理上清は、インフルエンザウイルスによるマウスの死亡を有意差をもって抑制した」と、抗インフルエンザウイルスの活性がみられたという。「ココアに含まれる効果を有する成分の特徴として、ポリフェノール性では、分子量5万以上で糖やタンパク質と複合体を形成している中性ポリフェノールであることが示唆された。非ポリフェノール性では、分子量が5000から10000の範囲で、極性の高い非ポリフェノール性成と重合度が高いと推定されるポリフェノール性成分が共存していた」と、研究報告をまとめていた。今後の課題として、「ヒトでの有効性やメカニズムの検討」を亀井分析研究室長は挙げていた。
さらに、埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センターの間藤卓准教授・研究主任が「臨床現場からのココアへの期待・可能性」と題した講演を行った。「患者がチョコレートを食べたいと相談してきたので、食べさせたところ、元気になっていった。これを現在では、ココアに置き換えて、患者には3回与えている」と、ココアを医療現場でも積極的に利用しているとのこと。「機能性効果として食物を与える場合、薬の代替ではなく、効かなくてもよいので、害にならないものを選んでいる。ココアはこうした点にすべてあてはまるので、患者に勧めることができる」と説明してくれた。
森永製菓=http://www.morinaga.co.jp/
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