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2008年01月04日

富士経済、デザートや乳油製品など加工食品69品目の市場調査、チルドプリンは連もの商品が好調

 総合マーケティングビジネスの富士経済は、2007年8月から今年の食品産業界について調査を行っている。その第3回目の結果を報告書「2008年 食品マーケティング便覧 No.3」にまとめた。その結果、2007年見込みとして、チルドプリンでは、容量の細分化と、3連タイプなどの連もの商品が好調で前年比105.6%、567億円に達し、手作り風デザートでは、季節限定商品などの提案を行い、売場展開の充実化を図り前年比107.3%、1000億円に達するなどが明らかになった。

 なお、同報告書では、チルドデザート11品目、フローズンデザート7品目、ドライデザート7品目、乳油製品13品目、米飯類8品目、めん類13品目、その他ステープル10品目の7カテゴリー計69品目の市場動向を収載した。

 2007年にプラス成長が見込まれるのはチルドデザート、フローズンデザート、その他ステープルとのこと。チルドデザートは、プレーンヨーグルトが踊り場を迎え、低価格競争が熾烈となっているが、チルドプリンが容量の細分化や連もの商品などが好調で市場をけん引しているという。フローズンデザートは、アイスクリーム類が2007年8月以降の猛暑の恩恵を受けて、なかでも減少傾向が続いていた氷菓が大きく実績を伸ばし、全般的にも好調に推移。その他ステープルは、プラス成長が見込まれるもののパスタ原料を始めとした主原料の小麦の価格高騰によって、価格改定に踏み切る品目が目立つ。価格志向が強いパンや、市場拡大を遂げてきたパスタなどの今後の見通しは厳しいとの見解を示す。

 2007年にマイナス成長が見込まれるのはドライデザート、乳油製品、米飯類、めん類とのこと。ドライデザートは、ドライゼリーが堅調であるものの、一口タイプゼリーの小児による窒息事故や、豆乳デザート(ドライ)のブーム終焉がマイナスの要因となった。乳油製品は、国策による生乳減産でバターの減産や需要低下の続くマーガリンなどの減少と、チーズは、原料事情の悪化による値上げなどで、需要は底堅いものの販売数量に影響が出ている。米飯類は、無菌包装米飯がブランド米100%の付加価値商材がけん引役となり引続き好調を維持しているが、下位メーカーが苦戦した冷凍米飯類(バラタイプ)と雑穀ブームの影響によって、発芽玄米が大幅減少。めん類は冷凍めんの成長が続いており、チルドめんでは、売価が下げ止まる動きなどで久しぶりに増加に転じる見通しだが、規模の大きいスナックめんと即席めんが低迷しており、マイナスが見込まれる。

 注目市場として、成長が見込まれるチルドプリンは、2007年が567億円を見込み(前年比105.6%)2008年が589億円(前年比103.9%)に達する見通しだ。

 2007年のチルドプリン市場は、主力ブランドのリニューアルなどのメンテナンスによる拡販をベースに、2006年に続き、量販店で特売が恒常化しているヒット商品の3連タイプや4個パックなどの連もの商品の投入、生クリームや練乳、黒糖、キャラメルなどの素材にこだわった付加価値商品の投入、ターゲット層に応じた容量の細分化、などによって新規需要を取り込み上位メーカーの多くが実績を伸ばし、前年比105.6%の567億円が見込まれる。

 2007年は、トップシェアの森永乳業は「Petit Potとろふわ」、「たっぷりホイップクリーム」シリーズがコンビニや量販店で好調であり続伸が見込まれるが、グリコ乳業も2006年に「とろ~りクリームonプリン」の3連タイプや400gサイズの「ハッピープッチンプリン」がヒットし、2007年前半には「とろ~りクリームonプリン」3連タイプの全国発売で引き続き2ケタ成長が確実視され、グリコ乳業が森永乳業を逆転しトップシェアに躍り出るとみられる。また、日本ミルクコミュニティは、3連タイプが伸び悩んでいるものの「クリーム&プリン」が高い伸びを記録し、オハヨー乳業は連もの商材が好調であるためともに実績増が見込まれる。

 手作り風デザートは、2007年が1001億円を見込み(前年比107.4%)、2008年が1065億円(前年比106.4%)に達すると予測する。

 手作り風デザートは、消費期限が1週間以内で、10℃以下の要冷蔵商品を対象としており、量販店やCVSで販売されるシュー(シュークリーム、エクレア)、ケーキ(ロールケーキ、スポンジベースで、ほかのジャンルを複合した重層構造のカップケーキ、ワッフル、クレープ、生どら等を含む)、チルドを除くプリンとゼリーを指す。

 2007年は、上位各社の主力商品が好調に推移したことや、各メーカーの販売エリア拡大、メーカー主導の季節限定商品提案による売り場の充実化などによって、前年比107.3%の1001億円が見込まれる。トップシェアの山崎製パンは、主力定番品の「まるごとバナナ」が2007年も引き続き好調に推移し、2個入り生ケーキの配送体制を二便制にして、前日受注を可能にしたことや、シフォンケーキや「ロールちゃん」(ロールケーキ)の大ヒットで、2007年は2ケタ増が見込まれる。シェア第2位となるモンテールも主力商品のシュークリームやエクレアが好調に推移し、定番の季節商品が各時期で定着しつつあり、2007年も続伸が見込まれる。栄屋乳業は、コンビニチャネルでチーズケーキなどの高額なカップデザートの動きが良かったことや、取引先量販店で要冷蔵商品へとラインアップが移行していることで、要冷蔵商品の規模が増えたことなどから安定推移を維持している。

 手作り風デザート市場は各メーカーの販売エリア拡大や、他業種からの参入も相次いでいるが、食の安全性が強く求められる昨今、品質を保持しながらも添加物の使用量を抑える商品の開発など安心・安全面に対応できる技術力がメーカー成長のカギとなっている。

 アイスクリーム類は、2007年が3651億円(前年比104.2%)を見込み、2008年が3510億円(前年比96.1%)に達すると予測する。

 アイスクリーム類市場は、“アイスクリーム”、“アイスミルク”、“ラクトアイス”、“氷菓”の4つに分類される。同市場は少子化など消費環境自体が悪化していることや、他のデザート類との熾烈な競いによって、猛暑効果のあった2004年を除きマイナス成長してきた。2007年は、前半天候不順から低調であったものの、8月、9月の記録的猛暑が消費を強烈に刺激し、とくに氷菓が大きく実績を伸ばすなど、全体市場を押し上げた。

 また、猛暑による追い風に加え、上位各社は商品リニューアルなどによるプラス成長も見込まれる。江崎グリコは、「セブンティーン」や、高級アイス「和ごころ」のリニューアル効果が貢献し、ハーゲンダッツジャパンもミニカップが堅調であるほか、「ドルチェ」の実績増と、「クリスピー」の「練乳いちご」がヒット、森永乳業は、「モウ」、「パルム」など主力の1人用商品がけん引し、プラス成長が見込まれている。

 2007年のアイスクリーム市場は上位各社が実績を伸ばし、前年比104.2%の3651億円が見込まれる。今後も天候に左右される側面はあるが、地球温暖化の傾向が続くことを考慮すると、直近2年のような天候が今後頻繁に生じる可能性は十分考えられ、それにともない市場の下げ止まり、あるいは回復に向かうこともあり得る。

 注目市場として、低迷するとみられるスナックめんは、2007年が3841億円(前年比 99.3%)を見込み、2008年が3819億円(前年比99.4%)に達する見通しだ。

 スナックめん市場は、調査対象69品目中最も大きな市場規模を形成している。“中華めん”、“うどん・そば”(和風カップ)、“焼そば”、“パスタ”の4種類に分類される。2007年は夏場の猛暑の影響で、とくに数量ベースでこの市場の約1/4を占める和風カップのマイナスが目立っている。

 明星食品とサンヨー食品の実績は増加の見込みであるが、トップシェアの日清食品はブランド価値を保持するため、安値合戦を避けて、安売りの原資となる拡販費を抑制したことで減少が見込まれる。また、シェア第2位の東洋水産も2007年4~9月は、ノンフライめん「麺づくり」、カップタテ型「ホットヌードル」、エリア別に商品展開する焼そばはそれぞれ順調に推移しているが、和風カップや大型カップは前年割れでマイナスとなり、全体市場も前年比99.3%の3841億円に達する見通しだ。

 少子高齢化の影響で需要が縮小しており、多数の新商品発売、販促活動、価格訴求による手法だけでは市場の拡大が見込みにくい市場環境であることや、主要参入企業が2008年1月から値上げを発表していることもあり、2008年も前年比99.4%の3819億円の市場が予測される。

 即席めんは、2007年が1224億円(前年比 99.5%)を見込み、2008年が1217億円(前年比99.4%)に達すると予測する。

 即席めんは、簡便性で優位なスナックめんに需要を奪われ、需要が頭打ちとなっている。低価格競争が2007年も続いており、主力ブランドの派生商品による需要喚起が多くみられるが、市場拡大には至らず、引き続き市場は縮小し、前年比99.5%の1224億円が見込まれている。

 2007年は、サッポロ一番などを販売するサンヨー食品が、5食入り主力ブランド4品をベースに、期間限定商品「バジルとオリーブオイル仕上げ」、「ピリ辛みそラーメンチゲ風」を発売し、微増が見込まれる。日清食品は、好調な主力ブランド「チキンラーメン」に加え、7月発売の焼そばタイプ「日清焼チキン」も順調で微増と見られる。しかし、その他の企業は主力ブランドがマイナスで、07年の即席めん市場は縮小が見込まれる。即席めんは、新商品の売り場での定着率が低いことから、今後も各社主力ブランドを強化する商品政策がとられるとみられる。しかし、主要参入企業は2008年1月からの値上げを発表しており、特売向けの販促費を抑えられることが想定され、売り上げへの影響が懸念されている。

[小売価格]
A4判217頁:8万9250円(税込)

富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/

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