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2010年12月09日

富士経済、2010年の清涼飲料市場調査、2010年見込では清涼飲料市場が数量ベース前年比1.8%増に

 富士経済は、9月から10月にかけ、今年2回目となる国内の清涼飲料市場を調査した。その結果、2010年見込では、前半の予想から一転。清涼飲料市場は数量ベース前年比1.8%増、金額ベース同1.7%増だった。スポーツドリンクでは前年比25.3%増の1791億円を見込むことが明らかになった。なお、報告書「2010年 清涼飲料マーケティング要覧 No.2」にまとめた。この報告書では、夏場の最需要期を経過した2010年の国内清涼飲料市場を予測すると共に、2011年の市場を展望した。併せて、清涼飲料の容器・容量別の動向やチャネル別販売動向を分析した。

 清涼飲料市場は、2010年見込で、数量が2389万kl(前年比:101.8%)、金額が4兆9585億円(前年比:101.7%)だった。2011年予測では、数量が2360万kl(前年比:98.8%)、金額が4兆8889億円(前年比:98.6%)を見込む。

 2010年の市場は、前半に景気悪化の影響を受けていたことから通年で数量ベース、金額ベース共に前年比1%から2%程度の縮小が予想されたが、7月から9月に掛けての記録的な猛暑による需要の高まりから後半に急回復を遂げ、数量ベースで前年比1.8%増、金額ベースで同1.7%増が見込まれる。マスコミ等でも熱中症に関する報道が連日連夜繰り返されたことで、夏場に驚異的な売上を記録したブランドも見られた。天候による影響の大きさを改めて実感させられたが、依然として低価格志向は根強い。一方2010年は、2009年に台頭したPBの拡がりが一段落している。“ゼロ”訴求商品でもその走りであった炭酸飲料では勢いが失速してきている。また、2009年に拡大した成分調整牛乳も安定した伸びへと転じている。

 果実・野菜飲料では、100%果汁飲料は低価格品の需要が高まり売場が拡大、猛暑の効果で伸びている。野菜系飲料は野菜入混合果汁飲料が低迷しているが、野菜飲料が1本で1日分の野菜が摂れるという手軽さから需要を獲得している。炭酸飲料では、“ゼロ”訴求商品が牽引している。大人への需要の拡がりと猛暑による追い風を受けて市場は拡大している。乳性飲料では、飲用牛乳及び乳飲料は価格が下がっているが、需要の低迷によって縮小が続いている。乳酸菌飲料、乳性タイプ飲料、ドリンクヨーグルトは健康志向による需要を獲得して拡大している。嗜好飲料では、紅茶飲料は拡大しているが、販売ボリュームの大きな缶コーヒーが自販機チャネルの不振によってマイナスとなっている。無糖茶系飲料は、低価格競争が激しさを増しているが、夏場の止渇需要を獲得して麦茶やウーロン茶が実績を伸ばしている。ミネラルウォーター類では、実績を伸ばしているブランドもあるが、輸入ブランドを中心に低迷が続いている。機能性飲料は夏場の猛暑の恩恵を最も受けており、特に、スポーツドリンクや機能性清涼飲料市場が縮小推移から一変して大幅な拡大が見込まれる。その他飲料では、豆乳類は健康への効果が再認識され、豆乳、大豆飲料共に2005年のピーク時に迫る勢いで拡大している。

 スポーツドリンクは、2010年が1791億円(前年比:125.3%)を見込み、2011年が1634億円(前年比:91.2%)と予測する。

 2010年の市場は、夏商戦前は前年割れとなっていたが、7月から9月に掛けて猛暑となったことで需要が増加し、市場は大幅な拡大が見込まれる。熱中症対策としてマスコミを始めあらゆる方面で水分と塩分の補給にスポーツドリンクの飲用が奨められ、トップブランドの「アクエリアス」(コカ・コーラシステム)を筆頭に各ブランドとも大幅に実績を伸ばしている。コカ・コーラシステムは、2010年よりプロモーションを刷新し、W杯などのスポーツイベントと連動してキャンペーンを展開した。実績は7月以降の記録的な猛暑によって大幅に増加している。アサヒ飲料は「SUPER H2O」(アサヒ飲料)が猛暑によってメインチャネルである自販機の売上げが拡大し、前年比40%増が見込まれる。キリンビバレッジは「ラブズスポーツ」がサッカー日本代表のスポンサードリンクとしてW杯期間中に量販店へ拡がり、夏場の需要拡大もあって前年を上回ると見られる。

 紅茶は、2010年が2247億円(前年比:107.3%)を見込み、2011年が2291億円(前年比:102.0%)と予測する。

 2010年の夏は猛暑となったが、嗜好飲料の中では明暗が分かれている。最大規模を誇る缶コーヒーは口残り感から敬遠され市場縮小が見込まれる一方、紅茶市場は止渇需要の恩恵と各社の積極的な新ブランド投入によって前年比7.3%増が見込まれる。キリンビバレッジ、伊藤園、アサヒ飲料が好調である。キリンビバレッジは紅茶のトップブランド「午後の紅茶」が猛暑によるアイスティー需要の増加に加え、食事中の飲用シーンを提案する販促も奏功して定番のストレート、レモン、ミルクが堅調、さらに新商品(エスプレッソタイプの「エスプレッソティー」、6月に投入された「無糖プレーンティー」、さらに秋には「エスプレッソティー ラテ」を投入)を投入したことで実績を伸ばしている。伊藤園は「TEAS'TEA」シリーズが「ベルガモット&オレンジティー」を中心に実績を伸ばし、秋冬向けでホットPETを投入し冬期需要をフォローしていることから実績を伸ばすと見込まれる。また、アサヒ飲料は5月に発売した糖類・カロリーゼロの「ティオ」がヒットしている。

 ドリンクヨーグルトは、2010年が701億円(前年比:108.7%)を見込み、2011年が715億円(前年比:102.0%)を予測する。

 市場は、消費者のライト志向や甘味離れの影響で、濃厚な味覚が敬遠され、1990年代後半から減少基調で推移している。近年はさらっとした食感の商品が多くなっているが、牛乳や白物乳飲料、乳酸菌飲料などと比較して割高感があることなどから市場の縮小が続いている。2008年の市場は、乳価改定による値上げによって例年に比べ減少幅が大きくなった。2年連続で2009年も乳価改定が行われたが、容量変更によって価格を据え置いたため市場の減少幅は縮まった。2010年は、ヤクルト本社が「ミルミル」を復活発売、明治乳業が「明治ヨーグルトR-1 ドリンクタイプ」を発売して実績を伸ばしている。また、オハヨー乳業も果実系商品が、森永乳業はプロモーションの強化で「ビヒダス飲むヨーグルト」シリーズが順調であり、日清ヨーク、日本ルナ、タカナシ乳業なども好調であるため、市場は大幅に拡大すると見込まれる。前年から機能型商品が好調に伸びており、ドリンクヨーグルトも健康性が見直され需要が高まったと見られる。2011年は花粉症の拡大が予想されているが、ヨーグルトが花粉症に効果があるといわれていることから需要は2010年に続き拡大すると予測される。

[調査方法]富士経済専門調査員による対象企業への直接面接取材を基本に、電話ヒアリング、公的データ・公表資料等文献調査により補完
[調査期間]9月から10月
[小売価格]14万7000円(税込)

富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/


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