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2007年12月05日
富士経済、加工食品市場調査、07年のカップ入りスープは食べるスープが中心となり市場は278億円に拡大
富士経済は、07年8月から今年の食品産業界について調査を行っている。その第2回目の結果を報告書「2008年 食品マーケティング便覧 No.2」にまとめた。この報告書では、菓子32品目、スナック9品目、アルコール28品目、スープ12品目の4カテゴリー計81品目の市場動向を収載した。2007年見込みのトピックスとして、カップ入りスープは、“食べるスープ”が中心となり市場は278億円に拡大(前年比5.3%増)。プレミアムビールは、「エビス」と「ザ・プレミアム・モルツ」が好調で市場は前年比41.2%増と驚異的な成長(1605億円)、などを発表した。
スナック菓子は、最大市場のポテトチップスを始め、07年は軒並み前年実績を上回っているとのこと。参入メーカーによる積極的な新味開発や新規ブランドの投入が奏功して活性化につながっているほか、容器、サイズのバリエーション展開による取り扱い店舗と売り場面積の拡がりで消費者との接点が増加したことも好調の要因と分析する。
アルコール飲料は、RTD(低アルコール飲料)で、07年にキリンビールがオープンプライス、および新自主ガイドラインを導入したことも影響し、前年割れの見込み。ビール類では、プレミアムビールが躍進する一方、新ジャンルのビール風味アルコール飲料が06年の酒税法改正にともなう増税で伸びが鈍化した。ウイスキーは、長期の低迷からようやく回復の兆しがみられ始めており、ワインもスパークリングワインにけん引されて増加に転じるなど、需要が変化し始めている。焼酎は、乙類でいも焼酎が高い伸びを維持しており、甲類は甲乙混和焼酎が実績を伸ばしているという。
スープ類は、インスタントスープが全体をけん引しており、07年は前年のマイナスから一転して拡大しているとのこと。ここ数年の拡大に大きく貢献した春雨スープは伸びが鈍化しているが、パンやおこげを具材とした商品や、現代人の慢性的な課題である“野菜不足”解消を訴求する商品が存在感を高めているという。また、スープ本来の価値を改めて見直し、生活における食シーンを提案する動きが活発化している。
プレミアムビールは、2007年が1605億円(前年比141.2%)を見込み、2008年が1711億円(前年比106.6%)に達すると予測する。プレミアムビールは価格設定がレギュラー品に比べて高い商品を対象とする。
以前からサッポロビールの「エビス」が高い認知度で定着していたが、それ以外の商品はなかなか定着しない状況が続き、市場は停滞していた(微減)。しかし、03年に各社からチルドビールが投入されたことで拡大基調になっている。06年は、アサヒビールの「プライムタイム」が新発売され、キリンビールの「ブラウマイスター」が市販用で通年販売となったことなどから、参入4社がすべて前年実績をクリアする好調さをみせた。とくにサントリーが2年連続モンドセレクション最高金賞受賞を背景に大幅に伸びたことで、市場は市販用・業務用共に拡大した。
07年は、前半に新商品投入が控えられたことで「エビス」や「ザ・プレミアム・モルツ」が大幅に実績を伸ばしているほか、キリンビールが7月に「ニッポンプレミアム」を投入したこともあり、前年比41.2%増が見込まれるという。44.3%のシェアを占める老舗ブランド「エビス」の底堅さと「ザ・プレミアム・モルツ」の急激な増加で、近年驚異的な成長を続ける市場であるが、各社の新商品投入のピークは06年とみる向きもあり、今後の成長は緩やかになると予想される。
カップ入りスープは、2007年が278億円(前年比105.3%)を見込み、2008年が293億円(前年比105.4%)に達すると予測する。カップ入りスープは、スープパスタやスープ春雨などの“食べる”要素の強い商品も含むが、レトルトスープ、チルドスープのカップ商品は含めていない。
06年の市場は前年割れとなったが、07年はその不調から早くも脱却しており、とくに05年以降急速に拡大しているパスタ、リゾット、春雨、パン、ビーフン、粥、ワンタンなどを具材に使用した“食べるスープ”が好調で市場拡大が見込まれるという。トップブランド・エースコックの「スープはるさめ」の2ケタ増に加え、ポッカコーポレーションの「こんがりパンのはいった」シリーズや、ハウス食品の新商品「スープdeおこげ」も好調で市場の復活に大きく貢献しているとのこと。
カクテルドリンクは、2007年が487億円(前年比127.2%)を見込み、2008年が514億円(前年比105.5%)に達すると予測する。カクテルドリンク市場は、参入メーカー自体がカクテルドリンクとしてブランド訴求した商品(○○カクテルなど)に加えて、RTDのうち、チューハイ、水割り洋酒に属さない商品(「ジーマ」、「ツードッグス」、「ウメッシュ」など)を対象とする。
07年は、シェアトップのアサヒビールが、「カクテルパートナー」の基幹商品をリニューアルし、合わせて「テキーラシリーズ」を投入。また、「5年熟成した梅酒ソーダ割り」やカゴメと共同開発商品の「トマーテ」といった新製品を投入し、実績を拡大させている。2位のサントリーも06年に引き続き「カクテルカロリ」が好調に推移しているほか、キリンビールがオリジナルブランドで初となる「カクテルスパークル」で本格参戦したことで、市場は活況を呈しているとのこと。カクテルドリンク市場の拡大の余地は、缶チューハイ市場に比べればまだ十分あると予想される(06年の缶チューハイ市場は1341億円)。
グミキャンディは、2007年が251億円(前年比119.5%)を見込み、2008年が280億円(前年比111.6%)に達すると予測する。
子ども向けが主流となっていたグミ市場に、カンロが03年に成人女性層をターゲットとした「ピュレグミ」を投入し、フック掛け小袋という包装形態も流通側の政策のタイミングに合い、大人向けグミ市場が活性化し始めた。06年は、ライオン菓子の「ナタデココグミ」やノーベル製菓の「みたらし団子グミ」など、ソフトキャンディでは表現しにくい新食感や新メニューの登場でさらに活性化され、グミ商品に注力する企業が増加。新商品も相次いで投入され、市場は大きく拡大した。しかし、06年以降の市場成長の波に乗れたのはグミの自社製造ラインをもつ上位企業で、外注に頼る企業の中には外注先の製造余力がなくチャンスロスしたところもあるとのこと。
グミは、製造工程においてキャンディに比べ熱変性が無く、多様な原料を含有することができることから機能性訴求、高付加価値訴求の商品実現も可能。ドラックルートの一部では“ダイエット”を訴求した商品が伸びており、今後も市場は機能性を強化した商品の拡大によってプラス成長が続くと予測される。
ポテトシューストリングは、2007年が84億円(前年比113.5%)を見込み、2008年が87億円(前年比103.6%)に達すると予測する。ポテトシューストリングは、生ポテトをスティック状にカットした商品を対象とする。
これまで市場をけん引してきたチリ味の湖池屋「カラムーチョ」は、近年ファブリケートポテト・東ハト「暴君ハバネロ」との競合で低迷し、市場も停滞していた。しかし、06年にカルビーのカップ容器の「JagaBee」が発売されると、一部エリアでの販売を休止せざるを得ないほどの大ヒットとなり、年間25億円を売り上げ、ポテトシューストリング市場は大きく拡大した。
07年は「JagaBee」の増産体制が整い、全国展開となったことで実績増が続くほか、トップシェアの湖池屋も14年ぶりに「すっぱムーチョ」を投入したため、市場は引き続き拡大が見込まれる。
ミント系錠菓は、2007年が268億円(前年比106.3%)を見込み、2008年が274億円(前年比102.2%)に達すると予測する。
ミント系錠菓は、カネボウフーズ(現クラシエフーズ)の「フリスク」が投入されたことで、ガムではなくても清涼感と口臭除去が得られることが支持され、成長してきた。06年は、江崎グリコの「ブレオ」の実績増やアサヒフードアンドヘルスケアの「ミンティア」の急激な伸びで市場は拡大した。
07年も引き続きアサヒフードアンドヘルスケアが好調で、江崎グリコやフレンテ・インターナショナルの伸びも加わり、プラス成長が見込まれる。「フリスク」はトップシェアを維持する見込みであるが、「ミンティア」も積極的な販促と新味“グレープカクテル”の投入もあり、「フリスク」に迫る勢いでシェアを拡大。また、フレンテ・インターナショナルが“香り”を訴求する「フレグラ」を発売したことで、“香り”訴求商品の今後の動向が注目される。
チョコレートは、2007年が2823億円(前年比97.1%)を見込み、2008年が2862億円(前年比101.4%)に達すると予測する。
06年は、“チョコレート本来のカカオの味わいを楽しむ”、“チョコレートを食べて健康”といった新しい需要を開拓したことで市場は拡大したが、07年はハイカカオブームの反動からか、上位企業によっては“ミルク系”や“ホワイト系”商品の実績増がみられるものの、ハイカカオ商品の減少、不二家の販売実績の大幅ダウン、酷暑や残暑といった気候もマイナス要因となっており、市場は縮小する見込みだ。ただし、ハイカカオ商品は勢いをなくしてはいるものの、新たなカテゴリーとして市場に定着するとみられると指摘。また、日本のチョコレート文化は有名なショコラティエの出現で話題性が着実に拡がっており、今後も「大人のチョコレート」をキーワードにした商品開発が予想される。
[販売価格]
A4判 240頁:8万9250円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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