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2008年11月04日
富士経済、加工食品81品目の市場調査、08年の冷凍コロッケ市場は前年比4.1%増の586億円に
富士経済は、今年7月から今年の食品産業界について調査を行っている。その第1回目の結果を報告書「2009年 食品マーケティング便覧 No.1」にまとめた。今回のトピックスとしては、2008年の冷凍コロッケ市場は、中華系製品代替や中食向け需要拡大で実績を伸ばし、586億円(前年比4.1%増)を見込む。一方、冷凍ギョーザ市場は、中国製品の中毒事件で大打撃を受け、199億円(前年比17.8%減)となる見通しだ。
中国製冷凍ギョーザ中毒事件は、大半のカテゴリーの市場に影響を及ぼしている。冷凍のハンバーグやミートボール、ギョーザなど10品目の冷凍調理済食品では、中華系製品が大打撃を受けている。前年までプラス成長を遂げてきた市場は、夏以降回復へ向かっているものの08年はマイナスが見込まれる。チルドのハンバーグやミートボール、ギョーザなど6品目のチルド調理済食品では、影響の現れ方が品目によって分かれている。ハンバーグやミートボールは冷凍調理済食品からの需要シフトで伸びている一方、中華系製品のギョーザやシューマイでは需要が減少している。漬物や納豆、豆腐、冷凍野菜、素材缶詰など22品目の農産加工品では、中国産製品を敬遠する動きが強まり、国産製品が売上を伸ばしている。
また、原材料価格高騰の影響も現れている。水産練り製品や水産缶詰、佃煮類など17品目の水産加工品では、消費者の節約志向の中で割安な米飯回帰の恩恵を受け、おかずとしての佃煮類は長らく続いた減少推移からプラスに転じている。冷凍のコロッケやカツ、水産フライなど8品目のフライ類では、畜肉系、水産系共に原材料価格高騰に苦慮している。ハムやソーセージ、チキン加工品など12品目の畜産加工品では、弁当のおかず需要などで好調な製品群があり比較的堅調であるものの、値上げの影響によりハム類では販売数量の減少も見られる。
冷凍コロッケ(フライ類)の08年は586億円(前年比104.1%)を見込み、09年は583億円(前年比99.5%)に達すると予測する。
中国製冷凍ギョーザ中毒事件の影響は市販用の一部で見られたが、冷凍コロッケは国内生産比率が高いこともあり、市場の8割を占める業務用ではほとんどなく、中華系製品の代替需要で売上を伸ばす企業も見られる。ポテトタイプとクリームタイプの販売構成比はおよそ7対3で、両タイプともプラス実績が見込まれる。大手CVSチェーンがレジ横ホットスナックへの取り組みを強化しており、コロッケの採用もある。消費者の生活防衛意識の高まりの中で、量販店やCVSデリカ向け、レジ横など中食向け中心に市場は活性化している。08年の販売額は2年ぶりのプラス見通しだが、09年はその反動でマイナスが予測される。また、原材料高騰の中で各社容量を減らすといった実質値上げをせざるを得ない状況となっている。
風味かまぼこ(水産加工品)の08年は307億円(前年比101.3%)を見込み、09年は310億円(前年比101.0%)に達すると予測する。
風味かまぼこは、カニ、ホタテなどのフレーバーを添加することで、カニ、ホタテの風味、食感、形状を再現した製品を対象としている。需要開拓はすでに一巡し市場は低迷を続けているが、棒状のスティックタイプを中心に価格競争が激化し、市場は縮小した。しかし、近年はほぐれやすく汎用性の高いフレークタイプが増加し、カニ脚肉の風味や食感を忠実に再現した高価格品が登場したことで、市場は増勢に転じている。07年は、フレークタイプの伸長や紀文グループが販売している大人のおつまみ用個包装製品「したらば」シリーズの実績拡大などで、市場はプラス成長を遂げた。フレークタイプや高価格品、単身需要を狙った個包装のおつまみ向け製品など複数の切り口の製品が市場拡大を支えており、市場は当面拡大が見込まれる。
冷凍ギョーザ(冷凍調理済食品)の08年は199億円(前年比82.2%)を見込み、09年は209億円(前年比105.0%)になると予測する。
冷凍ギョーザ市場は、積極的なテレビCMなどの広告宣伝活動等で活性化が図られ拡大してきた。もともと餃子は、関西は薄皮、関東は大粒タイプ、九州は一口タイプなどエリア性の高い品目であったが、近年はエリア特性も薄れている。08年は中国製品の中毒事件が発生、マスコミによって大々的に報道されたことで大打撃を受け、前年比17.8%減の大幅ダウンが見込まれる。プラス成長を維持してきた市場は、04年(206億円)以前の水準に逆戻りする見通しである。業務用以上に販売額の落ち込みが大きい市販用だが、7月以降、上位企業の実績が回復傾向にあり、中長期的には回復するものと思われる。
うなぎの蒲焼(その他冷凍調理済食品)の08年は184億円(前年比78.3%)を見込み、09年は155億円(前年比84.2%)になると予測する。
中国産食材に対する消費者不信の高まりに加え産地偽装問題が発覚したことで、08年の市場は前年比21.7%減と引き続き大幅なマイナスが見込まれ、市場規模は2000年(816億円)の4分の1以下にまで縮小すると見られる。中国産うなぎの消費離れは蒲焼、白焼問わず起きており、ともに実績は減少し続けている。需要の回復には、参入企業によるトレーサビリティや安全性確保の取り組みの継続が求められる。
生ハム(畜産加工品)の08年は178億円(前年比104.7%)を見込み、09年は181億円(前年比101.7%)に達すると予測する。
生ハムは、おつまみやサラダ用として需要が拡大する中、大手企業では製造ラインを増設するなど、各社の注力度は依然として高い。流通量の7割を占めている市販用は国産製品が中心で、量販店での販売が約9割を占める。業務用は輸入品が多く使用され、百貨店の惣菜や、ホテルなど高級感を訴求する店舗で採用されている。07年は、日本ハムの「これは便利 ロース生ハム」の実績拡大が牽引する形で、市場も前年比6%増となった。08年も参入各社から新製品投入が相次いでおり、市場は引き続きプラスが見込まれる。
その他冷凍スナック(冷凍調理済食品)の08年は121億円(前年比102.5%)を見込み、09年は121億円(前年比100.0%)になると予測する。
その他冷凍スナックは、大学いも、たい焼き、今川焼きなどの和風スナックや、ホットケーキ、ワッフル、蒸しケーキなどの洋風スナックといった、スイーツ系の冷凍スナックを対象としている。たこ焼き、お好み焼き、カレーパン、チキンナゲット、イタリアンスナックなど主食に近い冷凍スナックや、冷凍ケーキ、冷凍プリン・ゼリーは対象外としている。おやつ需要や軽食向けに対応した品揃えで消費者に根強い人気があり、市場は緩やかに拡大している。国内生産が多いことで中華系製品の代替需要としての採用が見られる。冷凍食品全般が苦戦している中、08年の市場はプラスが見込まれる。
[小売価格]8万9250円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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