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2007年07月31日
富士経済、ファーストフードなど外食市場の調査、牛丼復活で2007年の牛丼店市場は2600億円超に
総合マーケティングビジネスの富士経済は、ファーストフード、テイクアウト、ホームデリバリー・ケータリングなど6分野の外食市場について調査を実施した。その結果、牛丼復活で2007年の牛丼店市場はピーク時を超え、2600億円超に達する見込みであることがわかった。なお詳細は、調査報告書「外食産業マーケティング便覧 2007(上巻)」にまとめ発売した。
今回の調査は、4月~7月にかけて14分野129業態について調査した。上巻では、ファーストフード、テイクアウト、ホームデリバリー・ケータリング、料飲店、交通機関、レジャー施設の6分野63業態を調査した。下巻では、ファミリーレストラン、喫茶、西洋料理、日本料理、東洋料理、エスニック料理、給食、宿泊宴会場の8分野66業態を調査し、上下巻をあわせて外食市場全体の動向を報告するという。
ハンバーガーは、2006年が6205億円(103.3%)に達し、2007年は6545億円(105.5%)を見込む。
市場の70%以上を「マクドナルド」が占めており、「モスバーガー」、「ロッテリア」と続く。100店以上出店しているのは上位3チェーンと「ファーストキッチン」、「フレッシュネスバーガー」、「ドムドムハンバーガー」を加えた6チェーンで、1000店以上出店しているのは上位2チェーンのみである。とくに「マクドナルド」は、「モスバーガー」の2.7倍近い約3800店を出店している。
2006年は、「マクドナルド」の好調で市場が拡大。“100円マック”を拡充・強化したこと、“サラダマック”、“マックフルーリー”など周辺商材が好調であったこと、24時間営業店舗を拡大したことなどによって過去最高の売上高を達成している。2007年も、「マクドナルド」は1月に日商記録を更新、全店ベースでも1月から5ヵ月連続して各月売上を更新するなど、引き続き好調だ。「モスバーガー」も4月にハンバーガーの食材を全面的に見直し、売上が上向いており、他チェーンも立地やニーズに対応した展開を行っている。また、ロッテとリヴァンプが共同で設立したバーガーキング・ジャパンが「バーガーキング」を6月から展開しており、2007年のハンバーガー市場は前年比5.5%増の6545億円に達する見込だ。
回転ずしは、2006年が3690億円(105.3%)に達し、2007年は3875億円(105.0%)と予測する。
2006年は、市場をリードしてきた「かっぱ寿司」が低迷したが、2番手以下の「あきんど」/「スシロー」、「無添くら寿司」などのチェーンが店舗数の増加、既存店の好調維持によって市場をけん引し、市場全体も拡大した。あきんどスシローは、「あきんど」/「スシロー」を展開し、2006年は初の中国地方の出店地となる岡山県を含む20店を超える出店をしたほか、鮎の塩焼きをネタに取り入れたり、一貫105円の“極上一貫”ブランドで“タコのやわらか煮”や“海老の創作すし”を導入するなどメニューの充実を図っている。
くらコーポレーション「無添くら寿司」は、2006年に20店以上出店し、全皿88円の“謝恩88キャンペーン”や、“旬のネタフェア”“ブランド寿司フェア”といった販促策によって大幅に売上を伸ばした。下位グループでは、ネタに特徴のある「すし銚子丸」、「にぎり長次郎」が好調。下位チェーンの好調に加え、「かっぱ寿司」、「あきんど」/「スシロー」、「無添くら寿司」の上位3チェーンの出店意欲はまだまだ旺盛であることから、今後も市場は拡大していくと予想される。
牛丼は、2006年が2300億円(109.8%)となり、2007年は2615億円(113.7%)に達すると見込まれる。
「吉野家」、「すき家」、「松屋」の3強で市場の80%近くを占める。2006年は、米国産牛肉の輸入が再開され、9月以降「吉野家」が期間限定、時間限定で牛丼の販売を再開し、売上を大幅に伸長。また、「すき家」は、年間100店舗以上の大量出店によって売上を拡大し「吉野家」に次ぐ地位を確保した。「吉野家」、「すき家」が市場をけん引した結果、2006年の市場は前年を10%近く上回り、ピーク時の2003年に近づいていると分析する。2007年は、「吉野家」が3月から“牛丼”の販売時間を午前11時~午前0時の13時間と大幅に延長し売上も好調に推移しており、通年でも前年の伸びを上回るとみられる。また、上位2社は引き続き積極的に出店していくとみられることから2007年の市場は、前年比13.7%増の2615億円に達すると見込まれる。
複合カフェは、2006年が930億円(132.9%)に達し、2007年は1050億円(112.9%)になると予想される。なお、日本複合カフェ協会(JCCA)加盟店舗を対象とし、漫画のみといった単一サービス内容の店舗は含まない。
1990年代半ば以降は、不況による賃料が低下で都心部への出店が容易になり、料金時間制でフリードリンク、24時間営業といったサービスが利用者に受け入れられてきた。漫画やインターネットだけでなくビリヤードや卓球、ダーツ、DVD、岩盤浴などさらに複合化することによって、若年層をはじめ、ビジネスマン、OLなどにも利用者層が拡大し、店舗数も急速に増加、市場も急成長を遂げた。近年は、差別化の一貫として飲食メニューの充実を図るチェーンが現れているとのこと。飲食メニューの充実によって顧客満足度を高めることに加え、女性客の新規取り込みを図っているという。
外食産業が低迷するなかで、ファーストフードは拡大している。なかでも、ハンバーガーはトップチェーンの「マクドナルド」が過去最高の売上高を記録し、市場をけん引。ビビンバはメニューバリエーションの拡大で客層の拡大に成功したこと、牛丼は米国産牛肉の輸入再開によって「吉野家」が息を吹き返したこと、定食チェーンは「まいどおおきに食堂」の出店増や相次ぐ新規参入によって、拡大しているという。また、ハンバーガー、ドーナツ、サンドイッチなど成熟した市場で、撤退経験のある海外ブランドや新規ブランドが相次いで日本に上陸しており、今後の展開が注目される。
テイクアウトは、簡便性志向が依然として消費者の中で高いことや、日常の中でのちょっとしたおかずとしての需要があることから、多くの市場で順調に拡大しているようだ。新規参入や既存企業の出店意欲の高さ、さらにディベロッパーからの引き合いの高さもなども市場の拡大につながっていると分析する。しかし、百貨店という立地自体が頭打ちとなり始めていることや、量販店やCVSも店舗数拡大にともなう市場飽和に直面しており、これまでの拡大ペースを維持していくことは難しくなっているとの見解を示す。立地選択や提供方法などの新たな取り組みが始まっているようだ。
ホームデリバリー・ケータリングは、2006年が、仕出し弁当・ケータリング、宅配ピザ市場縮小のため、ホームデリバリー・ケータリングトータルでは前年に続き縮小したものの、宅配ずし、宅配釜めし、病者・高齢者食宅配などは市場が拡大した。とくに病者・高齢者食宅配は、高齢者の増加や生活習慣病、メタボリック症候群の予防食の導入などによって、成長していくとみられる。
料飲店は、バブル崩壊以降、宴会・接待需要の減退という打撃を受けて市場規模は縮小を続けてきたが、居酒屋・炉端焼で、客単価が低価格チェーンに比べ高めのアッパー居酒屋、アッパーミドル居酒屋が台頭してプラスに転じており、またスナック・クラブ・パブの下げ止まりもあり、縮小幅は小さくなってきていると分析する。今後も居酒屋・炉端焼は、わずかずつではあるが売上増が予想され、料飲店市場も徐々に回復に向かうと予想されるという。
原油高騰が航空会社の経営を圧迫し、機内食を製造するケータリング会社が値下げ要請を強いられるなど、交通機関の飲食部門は苦戦が続いているとのこと。比較的好調を維持しているのは駅構内飲食店。とくに、“駅ナカ”は駅構内という集客力のある立地条件を生かすべく、鉄道各社の開発推進やそれにともなうディベロッパーの開発が進んでおり、中食事業のデリカショップも駅ナカへの出店を強化するなど注目を集めている。
レジャー施設では、比較的安定した推移が続いているが、スキー場、レジャーランド、ギャンブル場などの古くからあるレジャー産業の低迷が続いているとのこと。しかし、スーパー銭湯、シネコン、フードテーマパーク、複合カフェなど新興業態が市場を拡大。主軸となるサービスに飲食を含めたほかのサービスの付帯など、提供サービスの複合化によって集客力の向上、滞在時間の長期化、新規顧客の開拓などにつなげているという。
[小売価格]10万2900円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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