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2012年7月 3日

[ドクター連載 第4回]脳卒中の早期発見に欠かせないMRI・MRAおよびOガスPETでの脳血流検査、定期的に脳ドックでの検診を--脳卒中編(その3)

 脳卒中は、症状が出た時にはすでに重症化していることがあり、生命が助かっても後遺症が残るケースが多く認められます。そのため、脳卒中の予防には、早期発見・早期治療が必要です。そこで、今回は、脳卒中の早期発見・早期治療に向けて受けておきたい検査、また、脳卒中が発見された際に有効な治療法についてご紹介します。

 脳卒中を早期発見する方法として、定期的に「脳ドック」を受けることです。脳ドックでは、主にMRI(Magnetic Resonance Imaging)検査とMRA(Magnetic Resonance Angiography)検査を行います。MRI検査は、磁気共鳴画像装置を活用し、磁場と電波を用いて脳内の状態を検査します。頭部を輪切りにした断面画像を撮影することにより、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など脳卒中の原因となる病変をチェックできます。検査にかかる時間は約20分ほどです。

 一方、MRA検査は、MRIの原理を応用して、頭部の血管の様子を立体画像化する検査です。撮影した画像は、コンピュータグラフィックとして画面上に表示され、自由に方向を変えながら立体的に血管の状態をチェックします。これにより、脳動脈硬化の進み具合や血管内部が狭くなっていないかなどが確認でき、とくに、くも膜下出血につながる動脈瘤の発見に大きな効果を発揮します。

 従来まで、頭部の検査には、CT(Computed Tomography)が主に使われていました。CTでは、レントゲンと同様にエックス線を使って断面画像を撮影するため、人体は少なからず被曝を受けることになります。また、骨で囲まれた頭部のCT検査では、画像の質が低下するという課題もありました。これに対し、MRI・MRA検査では、被曝の心配がないことに加え、骨の影響を受けないのでCTに比べて鮮明な画像を撮影できます。

 例えば、CT検査で脳の血管が詰まる脳梗塞と診断された後、MRI・MRA検査を行ったところ脳の血管が破れた脳出血であることがわかったというケースもあります。これは、時間が経過した脳出血は、CTの画像では脳梗塞のように見えてしまうことがあるためです。脳梗塞と脳出血では、治療法が大きく異なりますので、このような事は病状を悪化させることにもつながりかねません。

 そのためにも、脳卒中の早期発見・早期治療には、脳ドックでの検査が欠かせないのです。MRI・MRA検査を行うことで、脳卒中のリスクを詳細に把握することができます。脳卒中は突然起こるというイメージをもつ人も多いようですが、実は、その病巣は脳の中に潜んでいるのです。とくに、くも膜下出血については、脳ドックのMRI・MRA検査で動脈瘤が発見されなければ、未然に防ぐことが可能です。

 また、脳ドックでは、OガスPET[※1] での脳血流検査も行われます。この検査は、酸素15標識ガス【酸素ガス(O2)、二酸化炭素ガス(CO2)、一酸化炭素ガス(CO)】を用いることで、局所脳血流(CBF)、血流量(CBV)、酸素消費量(CMRO2)酸素摂取率(OEF)の評価が可能な画像診断法です。急性期、慢性期の脳血管障害の診断、予後予測、頸動脈や脳動脈狭窄・閉塞症の血行再建術適応判定や術後の評価を行うことが可能です。

 具体的な検査方法を説明すると、アイソトープで標識された15-O標識ガス(二酸化炭素ガス、酸素ガス、一酸化炭素ガス)を含む空気を吸入して測定を行います。また、検査中に動脈血を採血して、血液中の放射線量を測定することで脳血流の定量を行うことも可能です。1~3種類のガスを含む空気を吸入しながら、PET-CTカメラのベッドの上に寝ている間に頭部の撮影を行い、検査時間は、通常、20分~1時間程度です。

 脳ドックの検査で脳卒中の疑いありと診断された場合、また実際に脳卒中が発症してしまった場合、脳外科外来では、それぞれの病状に合わせて以下のように適切な治療を行っています。

●脳梗塞の治療法 ラクナ梗塞(細い枝の閉塞):抗血小板薬での点滴加療
         アテローム血栓性脳梗塞(太い枝の梗塞)
           :抗血小板薬、抗凝固薬での点滴加療。
           :OガスPET、SPECTでの脳血流評価にて今後、脳梗塞の再発が強く疑われる場合、予防のためのバイパス術が行われます。
         脳塞栓症:超急性期の場合、tPAによる血栓溶解療法。
             :すでにはっきり脳梗塞が出現している場合は、再発予防のために抗凝固薬での点滴加療。

●脳出血の治療法:血腫量が少量の場合は、血圧コントロールによる保存的治療。
         中等量の場合は、穿頭による血腫吸引術、内視鏡による血腫除去術
         血腫量が多い場合は、開頭血腫除去術

●くも膜下出血の治療法:クリッピング術、コイル塞栓術
            経過での脳血管攣縮に対し、エリル動注やPTA

 脳卒中は、自覚症状がないだけに、発症したらすでに手遅れの危険性が高い病気です。もし、少しでも不安な症状を感じたら、早めに脳外科外来を受診することをおすすめします。また、万が一、脳卒中が疑われる症状に襲われた際には、救急車を呼び、早急に病院で治療を受けるようにしてください。今回の連載が、脳卒中の早期発見・早期治療のお役立てれば幸いです。(医療法人偕行会グループ 名古屋共立病院 脳神経外科部長 青山国広)

※1: 医療法人偕行会 名古屋共立クリニックの脳ドック検査内容に、OガスPETは含まれておりません。脳ドックの結果、太い血管の狭窄や閉塞が見つかった場合、検査をご案内いたします。

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